(ZOOM)2022年下期の第1回オンライン部会長フォーラム開催

金融部会並びにコンサルタント部会合同の 2022年下期の第1回オンラインフォーラムは、2022年8月25日午前9時から10時まで開催、進行役は森谷伸晃フォーラム委員長が務めた。

初めにコンサルタント部会の天野義仁部会長は、「2022年度上期の振り返りと下期の見通し」、副題:「ウクライナ危機を経験し、ブラジル(及び南米)市場のビジネス環境変化を踏まえて各部会・業界の対応は?(地政学的に見たブラジル市場)」について、 ブラジル経営環境概況、 ブラジルのM&Aの状況、2021年クロスボーダー国別件数では米国は56.1%、ドイツ5.5%、日本4.6%、プライベートエクイティとベンチャーキャピタルの投資状況、2015年以降のブラジル国内の投資推移及び投資セグメント、主要ユニコーン企業、ロシア及びウクライナとの貿易関係、大豆、トウモロコシ、鶏肉及び小麦の農産物コモディティの動向及び展望、 経済的影響に対する政府の対応策などについて説明した。

在ブラジル日本国大使館の中野大輔公使は、ブラジル大統領選挙と経済見通し・トピックと題して、2022年ブラジル選挙日程、選挙の種類として大統領選挙、上院議員選挙、下院議員選挙、州知事選挙及び州議会議員選挙、想定される主要候補として左派のルーラ元大統領、中道左派のシロ・ゴメス候補、中道右派のシモーニ・テべテ候補、右派の現職のジャイール・ボルソナロ候補、候補者の支持率の推移、主要経済指標の状況、ボルソナロ候補が当選した場合は、パウロ・ゲーデス経済相続投や給付金見直しの可能性。ルーラ候補が当選した場合は、国会でのセントロン(Centrão:中道多数派)との駆引き。現実的にできる政策の実行。また労働法改正、財政支出上限政策の見直し、国営企業の強化、民営化政策、再工業化政策の導入、OECD加盟やEPA提携の可能性や必須条件などについて説明した。

金融部会の南氏は、ブラジルの経済動向世界及びブラジルの2021年から2023年の経済成長率予想、ブラジル経済の回顧では、資源価格上昇、サプライチェーン混乱によるインフレ圧力の高まり、Selic金利の引上げ、展望では大統領選挙では世論調査、主要候補の政策、インフレ及びSelicレート高止まりによる購買力の低下、主要マクロ経済ではGDP、インフレ、金利並びに為替レートの推移及び予測、またマクロ経済指標では貿易収支、小売売上動向指数、基礎的財政収支、株価、Selic金利、インフレ並びに為替レート予測を説明。銀行業界動向では、個人、法人、農業、鉱工業並びにサービス部門別貸出残高推移、平均貸出利鞘率推移、不良債権比率推移について説明した。

続いて長野昌幸部会長は、保険業界動向について、保険業界動向について保険料収入推移、保険種目別保険料・損害率は自動車、火災、生命並びにマリン保険、直近5年間の損害率推移、ブラジルの今後の保険市場の成長見通しでは、損害保険や生命保険について説明した。

PDF 第1回部会長フォーラム コンサルタント部会発表資料

PDF 第1回部会長フォーラム 在ブラジル日本国大使館の中野大輔公使発表資料

PDF 第1回部会長フォーラム 金融部会発表資料

(ZOOM)8月のオンライン労働問題研究会開催

企業経営委員会(島田領委員長)主催の8月のオンライン労働問題月例会は、2022年8月24日午後4時から530分まで65人が参加して開催、司会はRicardo Sasaki副委員長が務めた。

初めに Souto Correa AdvogadosCLARISSA YOKOMIZO パートナーはテーマ『企業における優れたガバナンス慣行の利点』“Os benefícios de boas práticas de governança nas empresas”について、  TozziniFreire AdvogadosGABRIELA LIMA ARANTES パートナーとMARIANA FIOROTTO PEREIRA 弁護士はテーマ『国境を越えたテレワーク – デジタルノマド』 “Teletrabalho transnacional – Nômades digitais”についてそれぞれ講演した。

PDF anexos:
1. “Os benefícios de boas práticas de governança nas empresas”
2. “Teletrabalho transnacional – Nômades digitais”

今年の鉄鋼生産は下方修正も非常に順調(2022年8月24日付けヴァロール紙)

2021年のブラジルの鉄鋼業界は、2013年以降では最高の業績を記録したが、今年の鉄鋼業界の業績見直しは来週発表されるが、若干下方修正されるにも拘らず、過去10年間では昨年に続く業績が予想されている。

昨日ブラジル鉄鋼協会(IABr)会長に就任したArcelorMittal Brasil社の Jefferson De Paula社長は、 IABrでは今年の鉄鋼販売、生産、輸出などの見直しを行っているが、昨年の突出した業績は下回るが、楽観的な業績を見込んでいる。

ブラジル鉄鋼協会(IABr)では、今年の国内消費が1.5%増加すると仮定して、国内の鉄鋼製品販売は、前年比2.5%増加、生産は2.2%増加を見込んでいたが、若干の下方修正を余儀なくされると見込まれている。

2021年のブラジルの粗鋼生産は3,600万トン、圧延鋼生産は2,600万トン、国内の鉄鋼製品消費は、予想を大幅に上回る前年比23.0%の大幅増加を記録していた経緯があった。

ブラジル鉄鋼協会(IABr)のマルコ ポーロ デ メロ ロペス現会長は、仮に国内売上高が 前年比7.0% 減少したとしても 、今年の年間売上高は、過去 10 年間の平均年間を 4% 上回ると説明している。

ブラジル鉄鋼業界は、2023年から2026年までの4年間で、生産能力の拡大、設備の近代化、国際競争力強化のために525億レアルの投資を予定している。設備稼働率が70%にも達していないにも関わらず、今後10年間でブラジル国内の鉄鋼製品消費は、2倍に拡大すると予想されている。

ブラジル国内の一人当たりの鉄鋼製品の平均年間消費は、125キログラムに留まっており、世界平均の230キログラムの半分であり、今後の伸びしろが大きいと De Paula社長は指摘している。

Licks Advogadosのロベルト・カラペット弁護士が訪問

写真左から平田事務局長、Licks Advogadosのロベルト・カラペット弁護士

Licks Advogadosのロベルト・カラペット弁護士が2022年8月23日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長と10月の大統領選挙動向や選挙選挙後のブラジル経済の方向性、日伯EPAや各種日伯合同会議の組織体制など多岐に亘って意見交換を行った。

2020年はサービス業関連企業1万5,000社が廃業に追い込まれた(2022年8月24日付けヴァロール紙)

ブラジル地理統計院(IBGE) の2020年度サービス業調査によると、COVID-19パンデミックが猛威を振るっていた2020年のブラジル国内のサービス業部門関連企業は、2019年の1383,000社から14544社少ない1368,000社と大幅な減少を記録している。

2020年のサービス業部門の14544社が業界から撤退を余儀なくされたのは、一般家庭向けサービス業は、2019年の417,600社から59,800社少ない35万⒎800社に減少、減少率は14.3%と二桁台の減少を記録している。

特に輸送・輸送補助サービス・郵便サービスセクター は、2019年の17万6,900社から1万社以上少ない166,800社まで減少を余儀なくされていた。

2011年のサービス業部門関連企業数は1109,000社であったが、2020年は23.4%増加に相当する1368,000社まで増加していた経緯があった。

昨年オンサービス業関連企業の総売上は18,000億レアル、純売上は11,000億レアル、サービス業部門の総従業員数は1,250万人、サラリー総額は3,735億レアルであった。

2020年のサービス業部門で最も従業員の削減を余儀なくされたのは、食品関連サービスセクターで329,200人減少、また最も従業員削減比率が高かったのは旅行関連オペレーターや旅行社セクターの28.4%であった。

(ZOOM)オンライン運輸サービス部会懇談会開催

今年4回目の運輸サービス部会(大胡俊武部会長)は、2022824日午前9時から10時まで17人が参加してオンライン形式で懇談会開催、 831日開催の第3フォーラム発表資料作成で意見交換を行った。

部会長フォーラムでの発表資料作成では、ドラフト資料を基に参加者がテーマ:「部会による2022年度上期回顧と今後の展望」について、海運、航空貨物、その他の物流及び旅行 ホテル 航空旅客、レンタカー部門では、コンテナの輸出入数量、自動車専用船船舶の状況、ドライバルク貨物、中国のロックダウン対応、オミクロン株蔓延、ウクライナ危機による供給問題、税関の順法闘争、DU-IMP導入の先送り、ビラコッポス及びグアルーリョス空港の貨物量推移、ジェット燃料・原油価格の推移、日本の水際対策、航空運賃並びに海上運賃の高騰、空港ターミナル混雑、フライトキャンセル、ストライキなどが挙げられた。

今年の展望では、大統領の結果次第では輸入税、その他の税率の下方修正への期待、トラッカーストライキ懸念、消費者マインドの動向、自動車需要の回復及び完成車輸送需要の増加、米国を中心とした景気減速、海運業界の脱炭素化への取組、北米の港湾労使交渉の影響、米国西海岸労使交渉推移、原油高による航空運賃の上昇、日本の依然として厳しい外国人旅行客に対する入国制限や水際対策などが挙げられた。

日本政府は、COVID-19パンデミック対策として1日2万人の入国許可の緩和策を打ち出したが、7月の入国者は1ヶ月間で僅か7900人と依然として厳しく煩雑な入国手続きでタイなどに観光客が流れており、円安の為替は、観光立国を目指す日本にとってはまたとない追い風となるにも関わらず、中国及び北朝鮮並み鎖国政策の早急な解除要請が強かった。また日本旅行の規制に対する中国や韓国の水際対策の現状や7月から8月にかけてヨーロッパ域内の相次いだ航空便キャンセルの原因についても質問があった。

平田事務局長は、719日に商工会議所を訪問した近々就任予定のコルテス(Octávio Henrique Dias Garcia Côrtes)大使に対して、ブラジル政府は20196月から日本人に観光ビザを免除しているが、 相互協定に基づいたブラジル国民に対する短期滞在観光ビザフリーの適用・要請。また8月にもキン・カタギリ下院議員にもビザフリーを要請。平田事務局長は、2011年からビザフリー問題に取り組んできたが、僅か商用マルチビザが1年から3年に延長。またブラジルの大手資源会社役員が日伯の経済関連会議出席するためのビザ取得でも相談を受けているが、日伯交流の懸け橋となる人材を失いかけない懸念があるために、大使館や総領事館からも日本政府に対して強く働きかけてほしいと要請した。

参加者は大胡新部会長 (MOL)、野口副部会長 (HIS) 、湯原氏 (NYK)、谷口氏 (IDL)、行徳氏(K-LINE) 、今安(日航)、井上氏(WTB Travel)、宮本次長(ジェトロサンパウロ事務所)、古木調査部長(ジェトロサンパウロ事務所)、久森参事官(日本大使館)、小宮一等書記官(日本大使館)、宍戸領事 (在サンパウロ総領事館)、渡邉副領事(在サンパウロ総領事館)、平田事務局長、日下野総務担当、梶原アシスタント、大角編集担当

高止まりするインフレは460万人を負債支払い困難に導く(2022年8月23日付けヴァロール紙)

銀行業務集中サービス会社(Serasa Experian)の調査によると、2021年8月の過去12か月間の累計インフレ指数が二桁台を記録、また中銀による政策誘導金利(Selic)の引上げも一般家庭の負債支払いを困難にさせている。

昨年8月の負債支払い遅延をきたしていたのは6,220万人であったが、インフレ指数の上昇に伴って、1年後の現在は、460万人増加の6,680万人に膨れ上がっている。

インフレ及び金利上昇に伴って、一般家庭の金融機関関連の支払い遅延以外にも、上下水道、光熱費、都市ガスなどの公共料金支払い遅延及び小売販売の支払い遅延が増加してきている。

2021年8月の過去12か月間の累計インフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、9.68%と辛うじて一桁台を維持していたが、2021年9月の過去12か月間の累計指数は10.25%と二桁台に上昇、一般消費者の支払い遅延増加に結びついている。

2年前からウーバー運転手を生業にしている53歳の Carlos Pinto氏の場合、生活必需品の購入を優先させるために、8ヶ月前から3,500レアルのクレジットカード支払いの停止を余儀なくされているが、現在の負債総額は5,600レアルに膨れ上がっている。

インフレ及び金利上昇に伴って、昨年8月の一般消費者の負債総額は2,446億レアルであったが、今年7月末には、15.04%増加の2,814億レアルまで増加していると銀行業務集中サービス会社(Serasa Experian)の調査で判明している。

昨年8月の成人の負債比率は38.9%であったが、今年7月には41.4%に相当する6,680万人に増加、そのうち男性は3,350万人、女性は3,330万人、26歳から40歳は2,380万人で最多、41歳から60歳までは2,290万人、高齢者は1,150万人、平均負債額は昨年8月の3,928.8レアルから4,211.8レアルに増加している。

ラテンアメリカ地域の製造業部門の生産回復は2023年以降(2022年8月23日付けヴァロール紙)

ゼツリオ・バルガス財団ブラジル経済研究所(FGVIbre)の調査によると、ラテンアメリカ地域の製造業部門の生産回復は、依然として原材料供給問題の影響を受けており、調査対象の企業経営者の60%は供給問題が正常化するのは2023年以降になると回答している。

ラテンアメリカ地域の製造業部門対象の調査によると、85.3%は依然として原材料供給問題が継続していると回答。そのうち深刻な供給問題に直面していると回答したのは23.1%に達している。

また原材料供給問題が正常化する時期として、2023年上半期と回答したのは35.6%、2023年下半期は26.4%、2022年第4四半期は10.2%、2022年第3四半期は3.9%、2024年以降と回答したのは9.5%に達している。

ラテンアメリカ地域の経済状況指数調査では、今年第2四半期は67.3ポイントであったが、今年第3四半期は54.7ポイントとマイナス12.6ポイントを記録、前記同様現状経済状況指数は48.8ポイント、44.3ポイントとマイナス4.5ポイントを記録している。

今後の見通し経済状況指数は、87.2ポイントから65.5ポイントとマイナス21.7ポイントと悲観的な数字が表れている。

今年第2四半期から第3四半期にかけて、ラテンアメリカ地域の原材料供給問題など不透明感の増加で先行き見通し景況感が65.5ポイントまで減少したのは、20089月のリーマンブラザーズ破綻による世界金融危機後の2009年第1四半期の35.4ポイント以降では最悪となっている。

ゼツリオ・バルガス財団ブラジル経済研究所(FGVIbre)のラテンアメリカ地域の10カ国対象の調査のうち唯一ウルグアイは、28.6%が軽度の部品供給問題に留まっていた一方で、為替危機に見舞われているアルゼンチンは、調査対象の60%が部品供給問題で大きな困難を抱えている。

2022/23年度の大豆及び棉栽培面積は拡大予想(2022年8月23日付けヴァロール紙)

大豆及び綿花の国際コモディティ価格の上昇に伴って生産者にとっては収益性が高い農産物となってきているために、種子や農薬、肥料などの生産コスト上昇にも拘らず、 2022/23年度の作付け面積は大幅に増加すると予想されている。

2022/23年度の作付け用大豆の種子は既に90%以上予約済みで、大豆の作付け面積は前年比4.0%増加をBasfラテンアメリカ社の Hugo Borsari取締役は予想している。

また綿花の2022/23年度の作付面積は前年比5.0%から10.0%と大幅増加を予想、特にブラジル国内生産2位のバイア州の棉植え付け開始は11月、ブラジル国内トップのマット・グロッソ州は昨年1月からとなっている。

棉の作付面積拡大のトップはマット・グロッソ州が見込まれているが、1980年代に害虫発生及び労働者不足で棉栽培から撤退していたパラナ州でも来年から再度棉栽培の気運が高まってきている。

パラナ州綿花生産者協会 (Acopar)の Milton Martinez副会長は、 2022/23年度は北パラナのロンドリーナ市及びイビポラン市近郊の2,000へクタールでの棉の試験栽培を予定している。

今年7月のクレジット部門は前月比0.8%増加、過去12か月間では16.3%増加(2022年8月22日付けヴァロール紙)

ブラジル銀行協会連盟(Febraban)によると、2022年7月の個人向けクレジットは1.4%増加、7月の過去12か月間の累計クレジット伸び率は21.5%増加、一方法人向けクレジットはマイナス0.2%、過去12か月間では9.3%増加を予想している。

個人および法人を合わせた7月のクレジット部門伸び率は前月比0.8%増加、7月の過去12か月間の累計クレジットは、16.3%増加とブラジル銀行協会連盟(Febraban)では見込んでいる。

今年のクレジット部門のインフレ指数を考慮しない名目伸び率は、6月の予想の16.9%増加を下回ると予想、7月のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、6月の0.67%増加から一転してマイナス0.68%と統計を取り始めた1980年以降では月間最低記録となっている。

今年7月の法人向けクレジットはマイナス0.2%予想、そのうちクレジット先が自由に選択できる自由クレジットはマイナス0.6%、融資先が限定されている限定クレジットは、連邦政府による小零細企業向け融資制度である国家零細・小規模企業支援プログラム(Pronampe)の支援向け新規クレジットプログラムが牽引して0.6%増加している。