インドとの貿易決済に自国通貨

 中国とブラジル両国の中央銀行は貿易決済を米ドルではなく、自国通貨で決済ができるように通貨取り決めで協力するが、昨日、インドとの間でも自国通貨での決済について会合が持たれた。

 ブラジルは主な貿易相手国とのドル通貨による貿易決済の比率を下げる方向に持ってきており、今後はインドとの間で自国通貨決済の協力を推進するが、ロシアで開催されたBRICs首脳会議でも話題になっていた。

 中国はすでに6カ国と自国通貨での決済の通貨取り決めで協定を結んでおり、ブラジルはすでにアルゼンチンとの貿易決済で実際に実施しているが、未だに決済は貿易額の1.0%にしか満たないが、9月までにウルグアイとの間で同システムを導入する。{2009年6月29日付けエスタード紙}
 

 

 

サンフランシスコ河の東部運河プロジェクトは2010年末に完成

 第2次ルーラ政権の経済加速プログラム(PAC)であるサンフランシスコ河の水路転換の東部運河プロジェクトは2010年末に完成が予定されているが、今年の予算は4億4,270万レアルであるが、5月までに僅かに7,100万レアルが投資されたに過ぎない。

 東部運河は全長220kmでペルナンブーコ州とパライーバ州の半乾燥地帯への灌漑に活用されるが、今年9月までには運河建設の29%の工事終了が見込まれている。

 北部運河は全長402kmでセアラー州、北大河州、ペルナンブーコやパライーバ州向け灌漑に利用されるが、この水路転換プロジェクトの総額は48億レアルが見込まれており、完成は2012年末が予定されている。{2009年6月29日付けヴァロール紙}

 

 

VsanetはIPOで84億レアル調達

 昨日、Visanet社はサンパウロ証券取引所(Bovespa)で新規株式公開(IPO)して84億レアルの資金を調達、昨年6月のOGX石油のIPOでの67億レアルの資金調達を大幅に上回って記録を更新した。

 Visanetにはブラデスコ銀行、BBインベスチメントス、サンタンデールグループやVISAインターナショナルが投資を行なっている。

 2005年からブラジルでのIPOは109件で925億レアルの資金を調達、今回のVisanetのIPOは世界金融危機後のブラジル市場をテストする機会で注目を集めていたが、海外投資家の投資比率は80%以上を占めた。

 2007年10月のBovespaのIPOでは66億レアルの資金調達、海外投資家の比率が78%を占め、2007年11月のBMFは59億レアルで海外投資家の比率は77%であった。

 ブラジルのIPOは2007年の64件をピークに昨年は4件まで減少していたが、今年はVisanetのIPOが初めてであり、今回のIPOの成功で今後も継続してIPOでの資金調達が見込まれている。{2009年6月26日付けエスタード紙}

 

 

5月の中央政府のプライマリー収支は赤字を計上

 世界金融危機で国内経済の落込みの影響で企業の収益が圧迫されて、税収が大幅に落込んだために国税庁、社会保障院(INSS)並びに中銀から構成される中央政府の5月のプライマリー収支は1,202万レアルの赤字を計上、5月としては1999年以来の赤字となった。

 今年5ヶ月間の中央政府の支出は前年同期比18.6%増加、特に公務員のサラリーは22.6%増加、5ヶ月間のプライマリー収支黒字は前年同期の534億5,000万レアルから341億7,000万レアルと大幅に減少している。

 連邦政府は国内経済活性化のために減税政策を採用して歯止めをかけているが、自動車セクター、白物家電、建設並びに資本財セクターへの減税政策は継続されるが、税収減を緩和するために減税率を縮小すると予想されている。

 今まで減税政策が適用されていないセクターへの減税政策は採用されないが、社会経済開発銀行(BNDES)からのクレジット優遇政策などが予想されている。{2009年6月26日付けエスタード紙}

 

 

CNIは今年のGDPをマイナス0.4%に下方修正

 全国工業連合(CNI)はブラジルの今年の国内総生産(GDP)を前回3月の0.0%からマイナス0.4%、鉱工業部門のGDPをマイナス2.8%からマイナス3.5%にそれぞれ下方修正、投資はマイナス4.4%から1996年以来最悪となるマイナス9.0%に引下げている。

 しかし家計消費はマイナス0.9%から0.7%、失業率は9.1%から8.9%、平均名目年利は10.20%から10.15%に修正しているが、インフレは4.2%に据置いている。

 中銀の最終フォーカスレポートではGDPをマイナス0.6%、鉱工業部門のGDPをマイナス4.75%、インフレ4.4%、年末の政策誘導金利(Selic)を8.75%、貿易収支黒字を208億ドルと見込んでいる。

 CNIでは今年の輸出総額を1,515億ドル、輸入は1,300億ドル、貿易収支黒字を215億ドルと見込んでいるが、今年5ヶ月間の輸出は前年同期比29%も減少している。(2009年6月26日付けヴァロール紙)

 

 

FGTSの10%をインフラ部門に投資可能

 正規労働者は毎月サラリーの8.0%を勤続期間保障基金(FGTS)に積み立てているが、今年の下半期から政府系投資ファンドを通して積立総額の10%までインフラ部門に投資が可能となる。

 連邦貯蓄金庫(Caixa)では30億レアルから60億レアルの資金流入を見込んでおり、2000年のFGTS預金でのペトロブラス株、2002年のヴェーレ株購入と同様のオぺーレーションとなる。

 同ファンドの資金はインフラ部門に投資されるが、70%は電力開発セクターへの投資が見込まれており、マデイラ河流域のサント・アントニオ水力発電所、ベロ・モンテ水力発電所やシングー河流域の水力発電所への投資が見込まれている。(2009年6月26日付けエスタード紙)

 

 

ペトロブラスとヴェーレは共同で天然ガス開発

ヴェーレ社とペトロブラス石油公社は北部エスピリット・サント海盆のMB-ES-22鉱区で天然ガスを共同開発するが、ヴァーレは生産した天然ガスを自社消費に充てる。

ヴァーレは2007年から自社消費向け天然ガスの確保のために、ブラジル石油監督庁(ANP)の第9回入札に参加して、ペトロブラスと共同で9鉱区を落札していた。

ペトロブラスと共同開発するBM-ES-22鉱区は2004年の第6回入札で落札、今年3月から開発に着手していたが、未だに天然ガスは発見されていない。

共同開発している鉱区の面積は2,000平方キロメートルとサントス海盆のツピー鉱区の2倍あり、またヴァーレ社の鉄鉱石の輸出積出港や鉄道や港湾施設などのインフラ設備が集中しているエスピリット・サント州の沿岸部に近いために、同社にとってはメリットが大きい。

ヴァーレ社はブラジル国内の火力発電の総消費量の4.5%を消費するために、天然ガスの安定的な供給確保並びにコストダウンを図るためには、ペトロブラスとの共同開発を余儀なくされている。

ヴァーレ社は4年前に韓国資本ドンクック、イタリア資本ダニエリ・スチールと共同でセアラー・スチールの建設を計画していたが、ペトロブラスと天然ガス供給で価格が折り合わなかった。

ヴァーレは天然ガスの消費のために年間25億ドルを支出、そのうちジーゼル燃料には7億ドルを支出しているために、自社での天然ガス開発でコスト削減を迫られている。{2009年6月25日付けエスタード紙}

 

 

機械・装置生産部門は今後も縮小傾向

ブラジル機械・装置工業会(Abimaq)は今年5ヶ月間の国内の機械・装置の売上は前年同期比24.2%と大幅に落込んでおり、今後、数ヶ月間は継続して落込むと見込んでいる。

5月の機械・装置部門の売上は前年同月比22%減少の50億9,000万レアル、特に木材加工向け機械はマイナス67%と大幅に落込んでおり、工作機械-56%、繊維機械-42%、農業機械-42%、印刷機械-35%、プラスチック加工機械は-32%とそれぞれ大幅に落込んでいる。

しかし石油開発向けのバルブやポンプは14%増加、特に岩塩下原油開発向け機械・装置の出荷は好調に推移している。

世界金融危機や内需減少の影響を受けて5月の受注残は前年同月比24%減少、昨年9月の業界内の従業員数は25万人を数えたが、今では23万3,000人まで減少している。

Abimaq代表は連邦政府との間で社会経済開発銀行(BNDES)の特別クレジット枠の確保、機械・装置購入企業への社会統合基金(PIS)/社会保険融資納付金(Cofins)の返済期間の短縮や工業製品税(IPI)の税率引下げなどで交渉している。{2009年6月26日付けエスタード紙}

 

 

労働問題研究会に38人が参加して活発な意見交換が行なわれた

   企業経営委員会(松田雅信委員長)の労働問題研究会が2009年6月25日午後4時から6時まで38人が参加して開催、司会は破入マルコス副委員長が務め、初めにトジネ・フレイ弁護士事務所労働・福祉部門パートナーのミホコ・シルレイ・キムラ弁護士が「健康保険プラン」について、企業の91%は食費補助、85%は医薬品補助や70%は歯科治療保険補助を従業員に与えているが、健康保険プランには97%の企業が加入、調査対象の45%の企業のプラン費負担は給料明細書の7.51%から12.5%に達し、47%の企業は従業員への負担の可能性を検討、労働者や年金生活者への医療費負担免除、雇用者の身体障害による障害年金者や休職者への健康プランの継続などについて説明した。

   また高齢者の頻繁な健康プランの活用や医薬品や医療機器の品質向上で高齢化が進んで、健康プランのコストは益々上昇しているために、健康プラン経営企業の33%に相当する207社がファイナンス問題に直面、従業員の年金入りに伴う健康プランの継続によるコスト負担、健康プランの名義人死亡後の継続、プランのアップグレードに伴う負担などについて説明したが、セミナーに参加していた人事部担当者から多岐に亘る質問がなされたが、キムラ弁護士はテキパキとアドバイスをしていた。

   続いてデロイト社労働・福祉部門シニア・マネージャーのフェルナンド・アザール弁護士は「アウトソーシング契約に於ける労働・福祉面での義務履行の検証並びに法令11941/09号で導入された社会保障法規の変更」について、サービス提供に対する11%の徴収補償、社会保障クレジット補償、申請の誤りや遅滞に対する罰金、30日以内の支払いによる50%の罰金低減などについて説明した。

             

  デロイト社労働・福祉部門シニア・マネージャーのフェルナンド・アザール弁護士/トジネ・フレイ弁護士事務所労働・福祉部門パートナーのミホコ・シルレイ・キムラ弁護士

              

             38人か参加してかいさいされた労働問題研究会

 

 

 

今年5ヶ月間の企業の不渡りは27%増加

 銀行業務集中サービス会社(Serasa)の調査によると今年5ヶ月間の企業の不渡りは前年同期比27%増加して2001年の21.6%を大幅に上回っているが、第1四半期の30%、今年初めの4ヶ月間の28.3%から徐々に減少してきている。

 企業の不渡り増加は先進国向け輸出の減少、農業コモディティ価格の下落やクレジットの信用収縮などの要因が重なっている。

 今年5ヶ月間の企業による不渡り小切手の平均金額は前年同期比13.5%増加の1,446レアルで不渡り全体の39.1%を占めている。

 しかし5月からはブラジルのマクロ経済シナリオの改善、国内消費の回復、海外からのサンパウロ証券取引所への投資増加や政策誘導金利(Selic)の減少などの要因で、不渡り率は減少すると予想されている。(2009年6月25日付けエスタード紙)