コンサルタント部会の証券投資セミナーでは活発な質疑応答が行なわれた

   コンサルタント部会(都築慎一部会長)主催の証券投資セミナーにグラジュアル証券日系部担当責任者の今井恵美さんを講師に迎え、2009年6月17日午後4時から5時30分まで会員30人が参加して開催された。

   初めに都築部会長が投資仲介資格を持ち、ミツワ証券オーナーで証券業界に27年勤務の今井恵美講師を紹介、今井講師は初めに2万人の顧客を擁するグラジュアル証券紹介のDVDを流して証券投資現場の雰囲気を醸しだし、サンパウロ株式指数の構成表で銘柄別及び業種別参加変動率などを説明した。

   普通株と優先株の違いや特徴、証券コード、米国とブラジルのマクロ経済の比較、サンパウロ証券取引所の海外投資家の動向、株式投資の利回りと権利/配当、株式分割、新株引受、調整価格の算定例、証券会社への手数料及びその他の経費、株式投資の実例、支払い方法と決済期限、現物取引の計算などを説明した。

   銘柄別コスト計算の例としてペトロブラス株やテレブラス株を用いて計算、また今井さん独自のチャートによる株式動向の見方や現物取引の計算例、利益、税引き後利益、純益率などについて解りやすく説明、質疑応答ではブラジルの株式専門誌や四季報に類似する情報源、今後の株式の動向、海外投資家のサンパウロ平均株価への影響、金利と株価の動きなど多岐に亘って質問がなされて活気のある素晴しいセミナーとなり、今井講師に大きな拍手が送られた。

証券セミナー資料(グラジュアル証券日系部担当責任者の今井恵美氏 2009年6月17日)

証券セミナー チャート資料(グラジュアル証券日系担当責任者の今井恵美氏 2009年6月17日)

講師のグラジュアル証券日系部担当責任者の今井恵美さん    
熱心に証券セミナーに耳を傾ける参加者達

5月の税収は前月比14%減の498億3,000万レアル

 5月の連邦政府のインフレ分を差引いた実質税収は前月比14%の498億3,000万レアルに留まり、また前年同月比でも6.0%減少している。

 実質賃金の上昇に伴って社会保障院(INSS)の納付金が6.06%増加したにも関わらず、今年5ヶ月間の税収は前年同期比6.9%減の2,673億4,000万レアルと2003年以来では最悪の落込みを記録している。

 小売業界の売上減少で製造部門の生産の減少が余儀なくされた影響を受けて、収益性が圧迫されて税収減に結びついたことや景気刺激政策のための減税109億レアルが大幅な税収減の要因となっている。

 INSSの収支を除外した今年の国内総生産(GDP)が1.0%増加のシナリオでは、国庫庁の税収は4,850億レアルと前年の4,795億レアルを僅かに上回ると予想されている。

 法人所得税(IRPJ)、純益に対する社会納付金(CSLL)並びにキャピタルゲイン関連の個人所得税(IRPF)が税収の減少に大きな影響を与えている。

 今年1月から開始された自動車部門向け工業製品税(IPI)の減税で5ヶ月間の同IPIの税収は前年同期比81.8%減少、飲料・自動車・タバコを含まないIPI税は27.1%減少、またトラック・建材・白物家電向けIPIの減税も税収減に結びついている。

 また今年5ヶ月間の社会保険融資納付金(Cofins)は14%、社会統合基金(PIS)は9.6%、通称燃料税と呼ばれる経済支配介入納付金(Cide)は昨年6月から税率が引下げられた影響で75.1%とそれぞれ大幅な減少となっている。{2009年6月17日付けエスタード紙}

 

 

4月の小売は復活祭が落込みを防ぐ

 4月の小売部門は復活祭(パスコア)並びにスーパーマーケット部門が牽引して前年同月比6.9%増加したが、前月比ではマイナス0.2%を記録して2ヶ月連続で落込んでいる。

 4月の過去12ヶ月間の小売部門は7.1%増加したが、昨年9月の過去12ヶ月間の10.3%増加と比較すると大幅に落込んでいる。

 4月のハイパー・スーパーや食料品部門の小売は前年同月比14.1%、前月比でも0.8%とそれぞれ増加、医薬品・香水は11.3%増加したが、前月比ではマイナス1.0%、情報機器は27%と8.9%と大幅に増加している。

 5月の小売は白物家電のIPI減税効果で二桁台の増加が予想されており、またクレジットも拡大傾向にあるために前月比では1.0%増加が予想されている。

 5月の不渡り率は前月比11.28%と大幅に減少したが、今年5ヶ月間の不渡り率は前年同期比11.45%増加しているが、今後の小売は雇用や実質賃金の増減でスーパーマーケットの売上は大きく左右される。{2009年6月17日付けエスタード紙}

 

 

中国はアルゼンチンでマーケットシェア拡大

 世界金融危機後の昨年11月からアルゼンチン政府はセーフカードを更に強化して輸入削減に拍車をかけているが、価格の安い中国製の消費財などはブラジルのアルゼンチン国内でのマーケットシェアを奪っている。

 今年第1四半期のブラジルからの輸出は45.4%減少したが、中国は25%減少に留まっており、中国からのアルゼンチンへの履物輸出は前年同期比15.7%増加したが、ブラジルからの輸出はマイナス12.6%、繊維製品は8.7%増加、ブラジルはマイナス8.3%とマーケットシェアを落としている。

 また中国からの情報関連機器輸出12.7%、自動車0.4%、自動車部品1.7%、医薬品0.4%、光学器械は2.3%とそれぞれ増加したが、ブラジルからの情報関連機器の輸出は1.1%増加したが、それ以外はマイナスに転じてマーケットシェアを中国に奪われている。{2009年6月17日付けヴァロール紙}

 

 

ブラジルの小売業界は投資対象として世界8位

 世界的なコンサルタント会社AT Kearney社は30カ国を対象にした世界小売業界の投資対象ランキングを発表したが、ブラジルは昨年の9位から8位に上昇、またアパレル小売部門ではトップにランク付けされている。

 世界の小売部門の投資対象国としてインドがトップ、ロシア、中国、アラブ首長連邦国、サウジアラビア、ベトナム、チリ、続いてブラジル、スロバキア、10位はマレーシアとなっている。

 昨年のランクはベトナム、インド、ロシア、中国となっているが、ブラジルでは大手小売網がマーケットシェアを寡占しているために、投資対象としてはインドやロシアより魅力に欠ける。

 しかしブラジル国内には100万人都市が20近くあるために投資対象としてはポジチブな面もあるが、2007年に海外小売企業が大幅投資をしており、今後は小売業界のイノベーションへの投資が予想される。{2009年6月17日付けエスタード紙}

 

 

大使館で地上デジタルTV日伯方式デモ

   6月17日、在ブラジル日本国大使公邸において、エリオ・コスタ通信大臣をはじめ通信次官、大統領府文官長特別補在官、外務省科学技術局長、開発商工省貿易局長、電気通信庁補在官長他、連邦区文化局長、イイホシ伯日議員連盟会長、下院科学技術委員会委員、中南米やアフリカの在伯外交団、関連業界および小売店業界等大勢が参加し、日伯方式による地上デジタルTVのデモンストレーションが行われた。

   このデモは去る4月22日ブラジリアにおいて地上デジタル放送が開始された事を受け、関連技術の普及促進を目的に大使館が主導、日本メーカーが協力して大型薄型テレビ、携帯電話、可搬テレビ、パソコ ン等による、デジタル放送の直接受信(固定・移動)、双方向のデーター放送の模擬放送、並びに信号発生設備類を6月18日の移民祭の前夜に実施したものだ。

   去る4月15日、会議所の電気・電子部会長(松田雅信ブラジル・パナソニック社長)が関係協力メーカー、パナソニック、ソニー、プリモテック21、センプ・トーシバ、シャープ-MKBの代表者を招集、大使館の臼田一等書記官やサンパウロ総領事館の加藤秀雄領事を交え初回会合を開き実施基本方針を協議。

   その後、具体化に向け関係協力メーカーの専門技術者で構成するWGが3回会合を重ね周到な準備の上、今回の実現に至った。各企業が分野別に得意とするソフトや機材など責任分担を明確にし、機材の搬入から設置テストまた本番に掛けテレビ局と事前協議したコンテンツを実況放映するなど成功裏にデモンストレーションを行った。

   デモンストレーションには今回のWG会合を終始主宰、地上デジタルTVの日本方式導入時から立役者として深く関わった三好康敦(やすとし)電気・電子副部会長が松田雅信部会長(副会頭)の代理として他のWG主要メンバー(パナソニック:倉橋、ソニー:田村、センプ東芝:金子、シャープ:谷本諸氏)が率いた25名と伴に参加した。

   大使館からデモが大盛況に無事終了の報せと協力企業や会議所関係者に対し島内大使および臼田一等書記官からお礼のメッセージが届いた他、今後のブラジル政府主導による南米地域への展開記事(18日のエスタード紙)を受信した。

記事の要約

ブラジル政府は地上デジタル放送南米方式導入でロビー活動を盛んに行なっている。

2009618日付けエスタード紙抜粋)

  ブラジル政府は地上デジタル放送日伯方式をベースに南米方式導入に力を入れており、今後はアルゼンチン、チリ並びにエクアドールへの売込みに集中、その後は南米全域での売込み戦略を採用する。

  16日、ロビー活動強化に島内憲はブラジリアで南米各国の大使と会合を持ち、ブラジルで開発した最先端技術の日伯方式を紹介した。

  エリオ・コスタ通信相はアルゼンチンとチリで日伯方式を採用することで南米諸国への売込みが更に容易となり、またヨーロッパ方式採用を決定していたウルグアイとコロンビアにも日伯方式採用の可能性を述べている。

  コスタ通信相は「我々はアルゼンチン、チリ、エクアドール並びにペルーへの売込みに集中、その後は他の南米諸国の売込みが容易となる」と説明、また島内大使は「南米全体が我々の方式採用に大きなチャンスが見込める」とエスタード紙に語った。

  日伯方式にとってデジタルテレビ並びにコンバーター市場は倍増する可能性があり、ブラジルでのテレビ需要は年間1000万台、南米全体では2000万台に達し、コスタ通信相は「ブラジルは南米市場に大いに注目している」と述べている。

  ペルーはすでに日伯方式の採用を決定しており、コスタ通信相はアルゼンチンでは上院・下院の改選後に日伯方式の採用を発表すると見込んでおり、チリも追従すると見込んでいる。

  コスタ通信相は4月にチリを訪問、日伯方式採用に放送業界や関連工業界の支援のお陰で可能性がでてきており、政治的決定が残っているだけであると説明している。

  エクアドールとキューバとの交渉も進んでおり、パラグアイとはすでに交渉開始したが、中国方式採用を発表しているヴェネズエラとは両国は良好関係にあり、南米方式採用で説得できると思われる。

  コスタ通信相は「我々の提案は南米全域でのデジタルテレビの統合」であり、ウルグアイは未だに採用決定していないが、我々に傾く可能性があり、「ウルグアイはヨーロッパ方式採用には最低2回以上再考する必要がある」と注意を促している。

  コロンビアもウルグアイ同様の条件化にあるが、コロンビア政府から方式採用変更の可能性の情報を得ており、ブラジル政府はテレビの生産増加でテレビ価格を減少させる。

 

 

    

           エリオ・コスタ通信相に日伯方式デジタルTVの説明をするプリモテック21の三好康敦社長

            

           日本大使公邸における日伯方式のデジタルTVのデモンストレーションにはコスタ通信相初め多くの来賓が参加して盛大に開催された

            

           開会挨拶を行なうエリオ・コスタ通信相

島内憲大使と関係者一同で記念撮影

            

           開会挨拶を行なう島内憲大使

 

NCSラインのデイビッド・アレックス社長と山上和夫常務取締役が表敬訪問

インドネシアのジャカルタ市に本社を置き、運送や倉庫業などのインフラ部門で事業を展開するNCSラインのデイビッド・アレックス社長と山上和夫常務取締役が2009年6月16日に商工会議所を表敬訪問、応対した平田藤義事務局長とブラジル国内の市場調査並びにブラジル経済などについて意見の交換を行なった。

          

         左から日下野成次総務担当/NCSラインのデイビッド・アレックス社長/平田藤義事務局長/山上和夫常務取締役

環境委員会主催のカーボンクレジット取引セミナー開催

   環境委員会(杉山俊美委員長)は2009年6月16日午後2時から6時近くまで「カーボンクレジット取引」セミナーを開催、司会は内田肇副委員長が務め、初めに三井住友銀行のチアゴ・ロッケ部長が「カーボンクレジット取引入門」と題して、1992年にリオで開催された地球サミットで開始したカーボン取引、2005年の京都議定書などの推移を紹介、地球温暖化ガスの種類、京都議定書のメカニズムやクリーン開発メカニズム(CDM)について説明した。

   LatAm da Lloyd´s社のルイス・カルネイロ部長は「地球温暖化効果ガス」について、地球温暖化効果ガスの削減、CO2クレジットの商業化、サンパウロ市のCO2削減法令、代替燃料による効果ガス削減、ISO14064、各国の排出規制などについて説明した。

   三井住友銀行のファビアナ・ロドリゲス部長は「クリーン開発メカニズムプロジェクトへのファイナンス」について、カーボンクレジット取引の世界のマーケット、京都議定書の仕組み、取引価格の推移、クレジット取引市場、プロジェクトの種類、ブラジル国内でのプロジェクト、クレジットの出資先などについて説明した。

   最後に三菱コーポレーションのダイキ・ツカハラ部長は「三菱コーポレーションのCDMの取組」について、組織チャート、排出権削減ビジネスユニット、京都議定書に沿ったセールス、CDMプロジェクトリスト、世界各地のプロジェクトマップ、世界のCDMデベロッパーランキングなどについて説明した。

             

左から南信行副委員長/杉山俊美委員長/講演者のファビアナ・ロドリゲス氏/ダイキ・ツカハラ氏/チアゴ・ロッケ氏/ルイス・カルネイロ氏/内田肇副委員長

              

             中央奥はカーボンクレジットセミナーで環境委員会の活動を説明する杉山委員長

 

 

初めてBRICs首脳会談を開催

  今日、ロシアのエカテリンブルゴ市で初めて開催される新興4カ国BRICs首脳会談ではドルに変わる国際準備通貨、新しい国際金融秩序の構築、両国間の貿易決済ではドルを介さずに行なえるように協議を予定している。

  また7月8日から11日にかけて開催されるイタリアのAquila市での先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G-7)を睨んだ政治的牽制も、今回のBRICs首脳会議開催には含まれている。

  BRICs諸国4カ国の世界経済のGDP比率並びに世界貿易比率はそれぞれ15%を占め、世界人口比率の40%、耕作可能面積比率では25%を占めており、4カ国の首脳は国際舞台での政治的な発言権拡大を狙っている。

  ブラジルは国際通貨基金(IMF)が新規発行する債券を100億ドル購入する意向を表明、また中国が500億ドル、ロシアが100億ドルの購入意向を明らかにしており、BRICs諸国首脳はIMFや世界銀行での発言権強化を主張している。{2009年6月16日付けエスタード紙}

サンパウロ証券取引所の時価総額は世界4位に上昇

  今年の新興国の株価上昇が先進国の上昇率を上回っており、サンパウロ証券取引所(BM&FBovespa)の時価総額は124億ドルに上昇、シカゴの226億ドル、香港172億ドル、ドイツの154億ドルに次いで世界4位に上昇して、ニューヨークやロンドン証券取引所の時価総額を上回っている。

  香港証券取引所とBovespaの時価総額が伝統的な先進国の証券取引所を上回ったのは、金融危機後の先進国から回復の早い新興国への資金の流れが加速していることも一因となっている。

  Bovespaの時価総額増加要因として、今年はすでにサンパウロ平均株価(Ibovespa)がレアル通貨換算で38.6%値上がり、またレアル通貨もドルに対して15%以上値上がりしているために、Ibovespaのドル通貨換算での値上がりは50%以上に達している。

  Bovespaへの投資は海外投資家が牽引、またアルミ二オ・フラガ元中銀総裁が経営審議会会長に就任したことも市場関係者から歓迎されており、昨年9月から相互協定を結んでいるシカゴ・マーカンタイル(CME)取引所とのデリヴァティブ取引も大幅に増加している。{2009年6月16日付けエスタード紙}