6ヶ月連続で税収減少

 4月の国庫庁のインフレ分を差引いた実質税収は前月比7.8%減の577億レアル、前年同月比では8.5%減と6ヶ月連続で前年同月を下回ったが、減少幅は回復してきている。

 今年4ヶ月間の累計税収は前年同期比7.1%減の2,175億レアルであったが、自動車生産部門への工業製品税(IPI)の減税で16億レアル、個人向け所得税の税率調整で18億レアルそれぞれ減少、減税政策採用の影響で総額では84億レアルの減税となっている。

また企業の売上や純益減少で法人税(IRPJ)、社会統合基金(PIS)、社会保険融資納付金(Cofins)がそれぞれ10%以上落込んでいる。

 4月の輸入税は前年同月比9.08%減、IPIは26.58%、金融取引税(IOF)21.11%,通称は燃料税と呼ばれる経済支配介入納付金(CIDE)は48.96%とそれぞれ減少している。

 1月の税収減で底を打ったと見込まれており、2月以降は回復傾向に転じているが、中銀予想の今年の国内総生産(GDP)が1.2%伸びれば、名目税収は増加すると見込まれている。{2009年5月19日付けエスタード紙}

 

 

 

環境委員会ではセミナーや勉強会開催で意見交換

  環境委員会(杉山俊美委員長)は2009年5月18日午後3時から4時30分まで商工会議所会議室で会合を開き、セミナー、CDM勉強会、研修旅行などスケジュールや開催日程等について意見交換した。遠路の研修旅行には会員のコスト負担を可能な限り少なくする為に税制恩典の適用施策案についても討議。

  また、今巷で話題の【環境で不況を吹き飛ばせるのか~ 「グリーン・ニューディールの挑戦」】の関連映像を迫力あるデジタルTVでセミナー参加者に無料上映、参加者相互間で如何にビジネス・チャンスに活かして行くか、討論形式のセミナー開催案(6月9日あるいは10日)を協議、機材借用のため電気・電子部会長にも相談する事になった。

  杉山委員長は委員会終了後、5月常任理事会議事録記載の70周年記念史編纂案件に積極的な関心を表明、つぶさに古文書、各種議事録(総会/理事会/常任理事会)、各年発行の事業報告書/計画書、1951年以降~1998年発行の機関紙/記録集および他の団体発行の年表史また周年記念誌など図書室収蔵の現物を閲覧した。

  現場・現物閲覧を通じ去る5月常任理事会における机上討議の内容とは著しい違いを実感、数多い歴史的な史料の中から会議所活動を最も代表する資料を如何に取捨選択し、纏めていくかの重要性を説いた。

  委員会の出席者は杉山委員長(新日鐵)、南副委員長(新日鐵)、内田副委員長(ブラジル三井住友銀行)、平田事務局長。

20090518 環境委員会 1

左から杉山委員長/南副委員長/内田副委員長/手前が平田事務局長

20090518 環境委員会 2

写真は上述の各種史料を本人自ら手に取って、丁寧に頁をめくり意見交換する杉山専任理事と説明する平田事務局長。

海外からの送金が30%低下

 世界金融危機の影響を受けて、第1四半期の海外在住の400万人のブラジル人からブラジル国内の家族への送金が前四半期比31.5%減少して1995年以来最低の5億9,200万ドルまで減少している。

 また第1四半期の海外からの送金は前年同期比14.6%減少、日本からの送金は前期比37.7%減少の1億3,720万ドルに留まって、2004年以来最低を記録している。

 また米国在住のブラジル人労働者の送金は24.8%減少の2億6,840万ドルで2003年以来最低となっており、多くのブラジル人が米国で職を失っている。{2009年5月18日付けエスタード紙}

 

 

ルーラ大統領が訪中、ブラジルへの投資誘致

 ルーラ大統領は経済ミッションと共に中国を訪問中でブラジルへの投資を誘致するが、今年の中国からの海外直接投資はすでに180億ドルに達しているが、ラテンアメリカへの投資はチリの銅鉱山への34億ドルの投資が行なわれているが、ブラジルへの投資は行なわれていない。

 過去5年間の中国の海外直接投資は数千億ドルに達しているが、ブラジルへの投資はエスピリット・サント州の上海宝鋼集団の60億ドル、パラー州の中国アルミ業集団公司(Chalco)の投資20億ドルが予定されていたが、それぞれキャンセルされている。

 2010年から2014年の両国貿易、投資や8業種に亘る共同プロジェクトは大幅に増加すると見込まれているが、中国の重機メーカーがサンパウロ州での投資が予定されている。

 2007年の中国はアフリカで300プロジェクトに融資、コンゴの銅鉱山とコバルト開発に90億ドルを投資、また今年はオーストラリアでも100億ドルを投資して、天然資源確保に大型投資を行なっている。

 中国のラテンアメリカ向けの2004年以降の投資は天然ガス・石油部門に28億ドル、鉱物37億ドル、農産物コモディティ、繊維や製鉄部門などに投資している。{2009年5月18日付けヴァロール紙}

 

 

今年のサンパウロ証券取引所への外資投資残高は22億ドル

 世界金融危機直後には海外投資家がサンパウロ証券取引所(Bovespa)からいっせいに資金を引き揚げたが、今年の海外ファンドのBovespaへの投資残高は22億6,000万ドル、特に過去8週間の投資残高は18億ドル、先週だけで1億ドルが流入している。

 海外投資ファンドのラテンアメリカへの過去8週間の投資残高は23億7,700万ドル、今年の累積では31億7,300万ドルとなっているが、東ヨーロッパ、欧米並びに日本はマイナスを記録している。

 今年3月以降のBovespaへの海外投資ファンドの残高は72億1,200万ンレアル、2月のサンパウロ平均株価(Ibovespa)は3万6,000ポイントであったが、5月には5万2,000ポイントを記録した。

 BRICs諸国への投資では金融危機以降はマイナスを記録していたが、4月からブラジルと中国向け投資が大幅に上昇して、5月はプラスに転じているが、インド並びにロシア向け投資は未だにマイナスを記録している。{2009年5月18日付けヴァロール紙}

 

 

 

大企業の74%がアウトソーシング利用

 唯一労働法で保護されていないアウトソーシングの労働者に関して、連邦政府、労働組合や企業連合が企業側の負担について会合を持つ。

 全国工業連合(CNI)加盟の1,443社対象のアウトソーシング活用調査では48%の企業が活用しているが、58%が予想以上に業務の質が悪いと指摘している。

 また人件費が予想以上かかると回答したのは48%に達しており、労働法違反を心配しているのは47%、生産プロセスのリスク増加31%、仕事への取組29%、労働組合との対立11%とそれぞれ不満を持っている。

 大企業の74%がアウトソーシングを活用、中企業は63%、小企業の42%が利用しているが、46%はアウトソーシングを活用しないと競争力を失うと回答、79%は今後も継続して活用すると回答しているが、日本やヨーロッパでは70%から80%が活用している。{2009年5月18日付けエスタード紙}

 

 

 

3月の小売は僅かに増加

 3月の小売業界は世界金融危機の影響を受けているにも関わらず、低いインフレと実質賃金の増加で前月比0.3%、前年同月比では1.8%それぞれ増加、第1四半期は3.8%増加したが、2004年からでは最低の伸び率となっている。

 部門別ではスーパー・食料品・飲料・嗜好品部門が前年同月比では僅かに0.7%増加したが、2月の5.7%増加から大幅に減少している。

 3月の小売は前年同月比では1.8%増加したが、米国は9.4%、ヨーロッパ連合は4.2%とそれぞれマイナスを記録しているが、ブラジルでは実質賃金が僅かながらでも増加しているために、他国に比べて影響が少ない。

 しかし4月のスーパー部門は復活祭のプレゼントや白物家電向け工業製品税(IPI)の減税で、3月よりも売上が大幅に伸びたと予想されている。{2009年5月15日付けエスタード紙}

 

 

 

鉄鋼会社は減産並びに価格低下で収益が大幅に悪化

 第1四半期のブラジルの鉄鋼会社は国内外の需要減による減産並びに鉄鋼価格の下落で収益が大幅に悪化したが、多くの鉄鋼会社の経営者は底を打ったと見ているが、今後の鉄鋼需要の回復は長引くと見込んでいる。

 ナショナル製鉄所(CSN)では今年の圧延鋼販売は前年比20%減少を予想しているが、第1四半期の販売は48%の大幅減少を記録したが、今後は徐々に回復していくと見込んでいる。

 ウジミナスでは年末まで3高炉の操業中止を継続、ゲルダウは需要回復傾向が明らかになるまでアソミナスの操業中止を継続するが、下半期には鉄鋼価格の値下げを見込んでいる。

 しかし自動車部門、白物家電や建材部門向けの工業製品税(IPI)の減税や免税、「私の家、私の暮らし」の大衆住宅プロジェクトなどは鉄鋼需要を押上げる可能性があり、また2014年のワールドカップ向け建設や岩塩下原油開発など明るい材料も多い。{2009年5月15日付けガゼッタ・メルカンチル紙}

 

 

 

第1四半期のブラジル銀行の純益は29.1%減

 昨年11月の合併で南半球並びにブラジルでトップに躍り出たイタウーウニバンコ銀行は約6ヶ月間に亘りトップの座を維持したが、中銀の承認を待っている50%資本参加のヴォトランチン銀行を含めると、ブラジル銀行の総資産は6,337億2,000万レアルでイタウーウニバンコ銀行の6,189億4,000万レアルを抜いてトップとなる。

 世界金融危機で民間銀行はクレジット部門を縮小したが、第1四半期のブラジル銀行のクレジット部門は前年同期比41.3%、前期比では7.3%とそれぞれ大幅増加の2,544億レアルを記録して、平均を大幅に上回っている。

 昨年11月に買収したサンパウロ州立貯蓄銀行(ノッサ・カイシャ)を含めないブラジル銀行の第1四半期のクレジットは前年比29.8%増加、前期比では1.6%増加しているが、イタウーウニバンコ銀行は0.3%増加、ブラデスコ銀行やサンタンデール銀行はマイナスを記録して、クレジット部門が縮小している。

 世界金融危機の影響、端境期並びに農業生産者の投資意欲減退で、アグロビジネス部門は前年同期比13.7%、前期比では0.9%増加の642億8,000万レアルに留まっている。

 しかし個人向けクレジットは前年同期比67%、前期比25.3%増加の611億3,000万レアル、特に買収したノッサ・カイシャ銀行の不渡り率の低い給与・年金口座天引き型クレジットは前年同期比94.5%、前期比40.9%とそれぞれ大幅に増加している。

 法人向けクレジットは前年同期比47.1%、前期比4.7%増加の1,018億レアル、今年のクレジット部門は13%から17%増加を予想、個人向けクレジットは20%から25%増加を予想しているが、第1四半期の純益は前年同期比29.1%減少したが、ブラジル銀行のみでは12.9%、16.5%の減少に留まっていた。{2009年5月15日付けガゼッタ・メルカンチル紙}

 

 

 

投資ファンドの所得税変更を先送り

 連邦政府は政策誘導金利(Selic)の低下に伴って、手数料や所得税のかからないポウパンサ貯金へ投資ファンドから大量の投資が流入するのを防ぐために、年末までの投資ファンドの所得税引下げを検討していたが、野党からの引下げ延長要求で税収の大幅な減少につながるために、所得税引下げ案を先送りする。

 現在の投資ファンドの所得税は6ヶ月までの投資は22.5%、6ヶ月から12ヶ月は20%、12ヶ月から24ヶ月は17.5%、24ヶ月以上は15%となっているが、連邦政府は一律に15%まで引下げる準備をしていた。

 しかし投資ファンド向け所得税の引下げは新規投資向けだけに適用されるのか,すでに行なわれている投資にも適用されるのかなど明確にする必要がある。

 ギド・マンテガ財務相は5万レアル以上のポウパンサ預金に対する課税は来年から実施するために,国会での承認には時間的余裕があるために急ぐ必要はなく、また投資ファンドの引下げは政策誘導金利(Selic)が10%以下にならないと開始されないと説明している。{2009年5月15日付けエスタード紙}