第1四半期のプライマリー収支黒字が70%減少

第1四半期の中銀、国庫庁並びに社会保障院(INSS)から構成される中央政府のプライマリー収支黒字は前年同期の312億レアルから僅かに93億レアルと70%の大幅な減少となっている。

第1四半期の連邦政府の公共投資は前年同期比13.1%増加であったが、公務員などの人件費などを含む支出は23.5%と公共投資を大幅に上回っており、公務員給与調整は先送りされる可能性もある。

過去12ヶ月間の公共投資は26.3%増加していたが、第1四半期の公共投資が13.1%まで減少したのは税収入の減少やプライマリー収支目標黒字の設定などの遅れの影響を受けた可能性も否定できない。

しかし連邦政府は2週間前に公共投資拡大のためにプライマリー収支目標黒字を大幅に引下げて経済活性化を図るが、貧困家族手当プログラムのボルサ・ファミリアや衛生・保健部門の社会政策の支出カットは行なわない。(2009年4月30日付けエスタード紙)

過去30年間で最大埋蔵量のツピー油田採掘開始

過去30年間において発見された最大の埋蔵量80億バレルに達するサントス海盆の岩塩下のツピー油田の原油採掘が4月30日から開始されるが、付近の海域が荒れているために、安全面からルーラ大統領とジウマ官房長官の式典出席はキャンセルされている。

ツピー油田の初期の原油生産は日産3万バレル、2010年末には10万バレルに達するが、ペトロブラスが65%、BG25%並びにGalp10%とそれぞれ資本参加をしている。

ツピー油田の次にBMS-9鉱区内のグァラ油田でテスト採掘されるが、ツピー油田と同様にBGとRepsolが資本参加、ペトロブラスではコストが高い深海の岩塩下原油採掘のコストをすでに50%以上下げている。

ペトロブラスは2020年までに岩塩下の原油開発に1,110億ドルを投資、また連邦政府は岩塩下の計り知れない埋蔵量を誇るエスピリット・サント州からサンタ・カタリーナ州以外の鉱区での石油・天然ガス開発の入札は継続して行なう。

しかし連邦政府は岩塩下石油採掘のために、ペトロブラストとは別に石油採掘を行なわない外国型石油公社または独立採算制の国営企業の設立を目論んでいる。(2009年4月30日付けヴァロール紙)

ベンジーニ総裁は就任早々、クレジット拡大政策採用

ブラジル銀行のアウデミール・ベンジーニ総裁は就任早々に連邦政府の国内経済活性化のために、新たな分野でのクレジット拡大や金利低下で家電や大衆住宅販売拡大のためにクレジット拡大政策を採用する。

同銀行は連邦政府の大衆住宅建設プログラム“私の家、私の暮らし”に沿ってクレジット枠を確保しているが、連邦政府はブラジル銀 行のクレジット拡大用資金が不足すれば、勤続機関保障基金(FGTS)から更に5億レアルのクレジット枠を承認している。

ブラジル銀行 は大衆住宅プログラムの3~10最低サラリー層向けクレジット枠が見込まれており、今後60日以内に住宅購入希望者の与信審査を開始するが、ソロカバ市に 大衆住宅500軒建設のために、建設会社Cyrela社に2,000万レアルのファイナンスを発表している。

またブラジル銀行は連邦貯蓄金庫(Caixa)同様に冷蔵庫や洗濯機などの家電向けクレジットを開始するが、18家電販売チェーンとタイアップして最長60ヶ月のローン販売となる。

就任早々のベンジーニ総裁はクレジット拡大路線採用では連邦政府の圧力を否定しているが、今日の通貨政策委員会(Copom)での政策誘導金利 (Selic)金利引下げが確実であり、それに伴ってスプレッドも低下するために、ブラジル銀行の金利の引下げ幅が注目されている。(2009年4月29日付けエスタード紙)

第1四半期の聖州鉱工業生産は大幅低下

サンパウロ州工業連盟(Fiesp)の調査では3月のサンパウロ州内の鉱工業生産指数(INA)は前月比0.5%と増加に転じたが、前年同月比ではマイナス13.1%、第1四半期はマイナス14.9%と2003年の統計開始以来の最悪を記録している。

3月の鉱工業生産指数はプラスに転じたが、今後の鉱工業部門の生産活動活性化シグナルは未だに表れておらず、サンパウロ州鉱工業の40%を占める中間財部門が大幅に落込んでいる。

第1四半期の基幹金属セクターはマイナス30.8%、機械・装置-22.1%、鉄鋼・金属-39.6%、ゴム・プラスチック-15.9%などがそれぞれ大幅に落込んでいる。

3月の基幹金属セクターは前月比マイナス3.9%と回復の兆しが見えず、前年同月比-32.2%、過去12ヶ月間では-10.1%、機械・装置セクターも-1.0%、-22.1%、-4.6%とそれぞれ大幅なマイナスを記録している。

しかし3月の繊維セクターは前月比2.9%増加したが、これはドル高為替による繊維製品輸入の減少や海外調達クレジット縮小が大きく影響していた。

3月の設備稼働率は76.7%と2003年7月の75.5%に次ぐ低率にも関わらず、FiespのSensor調査では4月後半の企業の景況感を示す業況 判断指数は前半の49.5ポイントから51.4ポイントと50ポイントを超えて、少し楽観的になってきている。(2009年4月29日付けガゼッタ・メル カンチル紙)

ヴァーレの鉄鉱石減産は37.1%に達する

昨年9月に始まった世界金融危機で世界鉄鋼需要が大幅に落込んだ影響を受けて、ヴァーレ社の第1四半期の鉄鉱石生産は前年同期比37.1%と大幅な減産を強いられており、前四半期比ではマイナス25.9%であった。

第1四半期の鉄鉱石生産は前年同期の7,448万トンから2,760万トン減産の4,686万トンまで大幅に低下している。

また金融危機前の過熱気味な鉱物コモディティ需要が世界的に減少したために、鉄鉱石以外でもパレット生産が-69.9%、マンガン-77.1%と大幅な減産を余儀なくされている。

世界の鉱物需要の落ち込みに伴ってヴァーレ社のニッケル生産も-10.9%、ボーキサイト-13.1%,アルミナ-10.3%,銅鉱石はマイナス10.2%と軒並み減産となっている。

昨年の中国向け鉄鉱石はヴァーレの鉄鉱石輸出の17.3%を占めたが、アジア向けは40.9%でトップ、米州31.1%、ヨーロッパ向けは24.5%であった。

ヴァーレの鉄鉱石減産はヨーロッパの鉄鋼生産がマイナス43.8%,米国・カナダ-52.1%、ブラジルが-42.1%とそれぞれ大幅に落込んだ影響を受 けているが、アジアの鉄鋼生産は日本のリッセッションがかなり深刻であるにも関わらず、8.9%の落ち込みに留まっている。

今後の世界の鉄鋼需要の大幅な増加は見込めないが、中国の鉄鉱石在庫の減少が確認されれば、下半期からの鉄鉱石需要の増加が期待できる。(2009年4月29日付けエスタード紙)

マンテガ財務相はこれ以上の減税は行なわない

ギド・マンテガ財務相は国内経済活性化のために、すでに充分な減税政策を行なって回復の兆しが出てきているセクターもあり、新たな減税政策採用を認めていない。

マンテガ財務相は自動車工業部門がすでに充分回復しているために、また今日の通貨政策委員会(Copom)で政策誘導金利(Selic)が1.0%引下げ られて10.25%まで低下すると見込まれているために、金利低下に結びついて減税同様の効果を生じるために、工業製品税(IPI)の減税延長の必要性を 認めていない。

また連邦政府は自動車生産部門向けIPI減税以外にも、低所得者層の個人所得税(IRPF)減税、建築材料や家電向けの IPI減税などを行なっており、Selic金利の低下や輸出増加のための適正な為替コントロールなどで、今後の経済回復を見込んでいる。(2009年4月29日付けエスタード紙)

クラシキの須賀治社長と後任の上野秀雄新社長が表敬訪問

  帰国するクラシキの須賀治社長と後任の上野秀雄社長が2009年4月29日に商工会議所を表敬訪問、応対した田中信会頭、平田藤義事務局長に須賀社長は帰国挨拶、後任の上野社長は着任挨拶を行なった。

090429 クラシキ

左から平田藤義事務局長/クラシキの須賀治社長/後任の上野秀雄社長/田中信会頭

国際交流基金サンパウロ日本文化センターの内山直明所長が表敬訪問

国際交流基金サンパウロ日本文化センターの内山直明所長が2009年4月29日に商工会議所を表敬訪問、応対した田中信会頭、平田藤義事務局長に着任挨拶を行なった。

090429 国際交流基金

左から平田藤義事務局長/着任した国際交流基金サンパウロ日本文化センターの内山直明所長/田中信会頭

GMは米国政府傘下入り再建策提示

27日にGM社は大幅なコストカットと270億ドルに達する債務を株式交換して、米国政府に同社の経営権を譲渡する新たな再建策を政府に提出した。

再建策では2010年までに2万1,000人の従業員の削減、更に13工場閉鎖をして、すでに受取っている政府支援の154億ドルに加えて、更に財務省から116億ドルの融資を求める。

GMは再建案が政府によって承認されなければ追加融資が受けられず、6月1日までに連邦破産法の適用申請に踏切らなければならない。

GMは米国の同社従業員を2010年までに更に7,000人追加の全従業員の1/3に相当する人員削減、また2010年までに47工場のうち13工場の閉 鎖、2012年までに更に3工場の閉鎖、米国内のディーラを42%減少の3,605社、「ポンティアック」ブランドも廃止する。

しかし米国政府による再建策の承認もしくは連邦破産法の適用を受けても、ブラジルや海外のGM社の企業活動は今まで通り継続されるが、GM社の売上の50%以上は海外での販売であり、ブラジルのマーケットシェアは19.2%を占めている。

ブラジルGMでは5億ドルを投資して新モデル型乗用車を2012年までに市場に投入、また今年9月にはViva車を市場に投入、更に今後数年以内に15億ドルを投資するが、全ての投資金はブラジルGMで調達する。

7年前のGMの時価総額は2,200億ドルであったが、今では僅かに1.0%まで下落、再建策が承認されても企業規模は大幅に縮小、欧州子会社の独オペル のフィアットへの譲渡、クライスラーのフィアット社への傘下入りが濃厚、またフォードの第1四半期は14億ドルの赤字でビッグ3が窮地に追込まれている。

ビッグ3の不振で世界全体の自動車業界再編の可能性が見込まれているが、ダイムラーとクライスラーの合併後の不振などの前例があるために、ルノーと日産のような資本提携が進むと見込まれている。(2009年4月28日付けエスタード紙)

豚インフルエンザで株式市場が混乱

メキシコに端を発した豚インフルエンザの流行は落ち着きを取り戻していた世界株式市場を混乱に陥る可能性が指摘されており、27日のサンパウロ平均株価(Ibovespa)は2.04%下げた。

世界銀行では豚インフルエンザが世界的に大流行すれば、世界のGDPを5.0%も引下げる可能性につながり、世界的なリセッションを誘発する。

今回の豚インフルエンザの感染力は鳥インフルエンザよりも強く、2003年にアジアで大流行した新型肺炎(Sars)にも匹敵すると見込まれており、Sarsの影響でアジアのGDPは2.0%落込んだ。

しかし最も影響を受けているのは食肉生産会社で27日にJBSフリーボイ社の株価は12.23%、Marfrig社は4.55%、Minerva社の株価も9.59%とそれぞれ大幅に下落している。

中国、ロシア韓国やタイなどは米国並びにメキシコからの豚肉輸入を停止したが、豚インフルエンザの感染が確認されていないブラジルからの豚肉輸出拡大の可 能性はあるが、ブラジルの食肉生産会社や連邦政府は海外市場閉鎖の影響を憂慮している。(2009年4月28日付けエスタード紙)