セラード地帯でのでの小麦増産

アルゼンチンからの小麦輸入では生産の不安定や政治的な問題も絡んでブラジル政府の頭痛の種であったが、国内への小麦の供給安定のためにセラードでの小麦増産を推進する。

今後4年間で国内の小麦粉生産を国内消費の70%に相当する700万トンまで引上げるために、セラード地域での小麦の買取価格を10%から15%引上げて栽培を促進するが、昨年、ブラジルはアルゼンチンから12億6,400万ドルの小麦を輸入している。

セラードのブラジル農牧調査研究公社(Embrapa)では1970年代からセラード地帯の土壌や気候に適応した小麦の品種改良を手がけており、昨年、BRS254はヘクタールあたり7.6トン、BRS264は6.5トンの収穫をした。

昨年のセラード地域の小麦栽培は5万5,000ヘクタールで栽培されて収穫量は50万トンに達したが、収穫期が8月と端境期に当たるために価格が高い有利さも備えている。(2009年3月20日付けエスタード紙)

今年初めの2ヶ月間の税収は9.11%減少

世界金融危機の影響を受けて企業の生産、売上や収益が減少してきた影響で、国庫庁の今年初め2ヶ月間のインフレ分を差引いた実質税収は前年同期比9.11%減少の1,068億レアルとなった。

14種類の税金や納付金のうちで3種類が前年同期比を上回っただけであり、社会保障院(INSS)への納付金は2.89%、源泉徴収所得税(IRRF)は12.14%それぞれ上回った。

企業の売上や純益が圧迫されている影響で社会保険融資納付金(Cofins)が18.38%、法人所得税(IRPJ)が19.7%それぞれ減少している。

また工業製品税(IPI)は26.25%と大幅に減少したが、連邦政府が自動車部門の救済策としてIPI優遇税を採用したために、自動車部門からのIPI税収は91.86%減少している。

今年1月/2月の各種税収金額並びに増減

種類 金額(100万レアル) 増減
輸入税(II) 2,685 4.24
工業製品税(IPI) 4,589 -26.25
所得税(IR) 32,791 -5.79
金融取引税(IOF) 2,962 -0.64
社会保険融資納付金(Cofins) 16,672 -18.38
社会統合基金(PIS) 4,682 -13.25
純益に対する社会納付金(CSLL) 8,344 -2.46
社会保障院(INSS)への納付金 29,433 2.89
税収総額 106,886 -9.11

(2009年3月20日付けヴァロール紙)

サライヴァ書店はBNDESから1億4,000万レアル融資

1年前にシシリアノ書店を買収したサライヴァグループは書籍店舗網の拡張とリフォーム並びに出版部門の拡張に、社会経済開発銀行(BNDES)から1億4,000万レアルの融資を受ける。

融資金1億4,000万レアルのうち出版部門と書店部門にはそれぞれ50%の投資が行なわれるが、今年は4,300万レアルの投資を見込んでおり、800 万レアルは4書店の新規開店、2,000万レアルは買収したシシリアノ書店の30店舗のリフォーム、500万レアルはロジスティイックとテクノロジー部門、1,000万レアルは出版部門に投資される。

サライヴァ出版の昨年の売上は3億5200万レアル、そのうち民間の売上は2億1000万レアルで残りは連邦政府からの売上だった。

40店舗を擁していたサライヴェ書店は57店舗網のシシリアノ書店を買収して、昨年の売上は前年比48%増加の11億レアルと大幅に売上を伸ばしたが、純益は僅かに3.1%増加の7200万レアルで、買収後のシナジー効果は未だに表れていない(2009年3月20日付けヴァロール紙)

アルゼンチンとブラジルとの貿易赤字が縮小

アルゼンチンとブラジルの二国間貿易ではアルゼンチンが70ヶ月連続で貿易赤字を計上していたが、今年2月の貿易赤字は2,400万ドルまで縮小して2003年6月のレベルに達した。

アルゼンチンのブラジルとの昨年の貿易赤字は43億ドルにまで達していたが、金融危機後は二国間の貿易額は半減したことも貿易赤字縮小になっているが、アルゼンチン側の貿易セーフガードの影響も大きい。

先週も繊維や衣料品8品目に対してセーフガードを追加したが、アルゼンチン政府の過去6年間の保護政策は繊維部門の投資の妨げを招いているが、ブラジルのサンチスタ繊維やコテミナスはアルゼンチン企業を買収して現地生産を進めている。

昨年のアルゼンチンの繊維関連輸入は3億7,520万ドル、そのうちの58%はブラジルからの輸入となっているが、1990年代のアルゼンチンの繊維業界は52万人を雇用していたが、2002年には24万人に減少、設備稼働率は25%と瀕死の状態に陥っている。

また農業大国のアルゼンチンには農業機械メーカーが600社もあるが大半は中小メーカーであり、コンバインや収穫機械の62%、トラクターの82%はブラジルからの輸入、輸入農業機械は90%を占めて壊滅的な状態に陥っている。

更にアルゼンチン政府と農業関係者との政治危機、世界金融危機の影響で農産物価格と需要の低下、更に追い討ちをかけるように旱魃に見舞われて、今後の収穫減少が確実となっている。(2009年3月20日付けヴァロール紙)

労働問題月例会に22人が参加して開催

  企業経営委員会(松田雅信委員長)の労働問題月例会が2009年3月19日午後4時から6時まで22人が参加して開催、Ernst&Youngのパウロ・ラクト・アルメイダ弁護士は「経済危機における解雇計画」と題して講演した。

  金融危機の影響を受けて多くの企業が生産調整やコスト削減のために人員削減を進めているが、人員削減による悪影響も注意が必要であり、組織の見直し、コストコントロール、合理化、会社の社会的評価、慎重な解雇通告、配置換えの検討、就業規定、組合への対応、労働法、解雇契約などについて説明した。

熱心に講演を聞く参加者

税収減で450億レアルの連邦予算削減か

世界金融危機でブラジルの国内経済が沈滞化してきた影響で税収が大幅に減少してきているために、連邦政府は450億レアルの連邦予算の削減が必要であり、財政プライマリー収支の黒字目標であるGDP比3.8%の0.5%の引下げに迫られている。

しかし連邦政府は来年の大統領選を見据えて、第二次ルーラ政権の主要プロジェクトである経済成長加速プログラム(PAC)での投資削減を回避するために、今年の公務員給与調整や昇給プログラム向け予算290億レアルを先送りする可能性がでてきている。

連邦政府は一般歳出削減の大きさに係らず、輸送インフラ局(Dnit)への予算90億レアルの削減は行なわれず、更にダム関連投資に7億2,800万レアルが追加される。

連邦政府は2005年に計画されたパイロット投資プログラム(PPI)に財政プライマリー収支からGDP比0.5%に相当する投資を初めて実施するが、税収の減少を補うために、企業向けファイナンスとして設立された政府系ファンドの資金142億レアルから公共投資への支出も検討されている。

連邦政府は市町村の地方自冶体ファンド(FPM)へ所得税(IR)並びに工業製品税(IPI)それぞれ23.5%を分配するが、金融危機の影響で企業の純益や生産の落込みで税収が減少、1月は1.0%、2月は5.0%とそれぞれ分配金が減少している。

また州政府の地方自治体ファンド(FPE)へは21.5%のIR並びにIPIが分配されるが、市町村の税収は連邦政府からのIRとIPI以外に商品流通サービス税(ICMS)並びにサービス税(ISS)の税収が減少してきた影響で、市町村の財政は更に悪化してきている。(2009年3月19日付けエスタード紙)

2月の正規雇用は9,179人増加

世界金融危機で人員削減やレイオフの嵐が吹き荒れているが、就業・失業者登録台帳(Caged)によると2月のブラジルの正規雇用は9,179人増加したが、2月としては1999年以来の最悪を記録している。

2月の正規雇用は123万3,000人、人員削減は122万4,000人で雇用数が僅かに上回ったが、2月の過去12ヶ月間では人員削減が雇用を70万人上回っている。

カルロス・ルピ労働・雇用相は世界全体で雇用削減が継続しているが、2月のブラジルは雇用増加を記録して世界金融危機から抜出した可能性があり、3月の雇用は10万人、今年1年間では140万人から150万人の正規雇用を予想している。

しかし北部地域ではマナウスフリーゾーンの雇用削減が大きく影響して6,229人、農業関連工業が盛んな北東部地域では1万6,600人がそれぞれ雇用削減したが、南部地域では8,900人、南東部地域が1万9,000人の雇用増加となっている。

2月の正規雇用では平均サラリーの安いサービス業部門が5万7,518人と牽引したが、平均サラリーの高い鉱工業部門が11万1,586人、商業部門が6万1,000人それぞれ雇用削減で悪化している。(2009年3月19日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

景気に敏感な海運業界は厳しい状況

リーマンブラザーズ破綻前の海運業界はバブル好景気に沸いていたが、破綻後は世界経済減速の影響を受けた世界貿易縮小に伴い、業界は厳しい状況におかれている。

今年初めの2ヶ月間のバルク船や付加価値の高い製品を運ぶコンテナ船の取扱量は前年同期比25%減少、鉄鉱石輸出は30%、紙・パルプは16%とそれぞれ落込んでいるが、石油化学関連輸入は50%、化学肥料は80%と大幅な落込みを記録している。

世界貿易の縮小に伴って貨物船の運賃が大幅に減少してきており、昨年9月のサントス港-カリブ航路の一般貨物の運賃はトン当たり55ドルであったが、今では19%減の45ドルまで減少している。

またブラジル-中国航路の鉄鉱石運賃は100ドルであったが、いまでは21.8%減少、ブラジル-アンゴラ航路のコンテナ貨物運賃も3,600ドルから2,900ドルに減少している。

今年のブラジルのコンテナ貨物の取扱は前年比25%減の362万個が予想されているが、1月は前年同月比22.7%減の22万8,000TEUsであった。

運賃の価格破壊に伴って海運業界は大幅に収益を圧迫されており、今後の世界需要の回復の見通しは立たないなかで、唯一石油価格が60%減少したためにコスト削減に結びついている。(2009年3月19日付けヴァロール紙)

3月の自動車生産は25万台に達する勢い

3月のバス・トラックを含む乗用車生産は25万台に達する勢いで生産されており、23万台は国内販売、3万台は輸出向けが予想されている。

3月初めの15日間の乗用車販売は前月同期比8.38%増加の12万3,757台、そのうち自動車販売は8.83%増加の9万6,327台、トラック販売は14.52%増加の3,851台を記録している。

昨年末の自動車在庫は21万2,000台であったが、今月末には販売好調で17万5,000台まで圧縮すると見込まれている。

自動車工業界では連邦政府の救済政策である工業製品税(IPI)の優遇策が延長されると見込んでおり、仮に年末まで延長されれば2007年の乗用車生産台数の297万台近くに達すると見込んでいる。(2009年3月19日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

外務省領事局の深田博史局長と意見交換会

外務省領事局の深田博史局長、領事局外国人課の小野一彦課長補佐、内閣府定住外国人施策推進室の岩崎克則 参事官補佐と2009年3月18日正午からレストラン新鳥で領事業務について意見の交換会が行なわれ、サンパウロ総領事館から大部一秋総領事、田畑篤史副 領事、商工会議所から日伯経済交流促進委員長の中山立夫副会頭、日伯法律委員長並びに企業経営委員長の松田雅信副会頭、窪田敏朗前日系社会委員長、石川清 治元副会頭、平田藤義事務局長が参加した。