昨年12月の鉱工業生産はマイナス12.4%

昨年9月に始まった世界金融危機の影響を受けて12月の鉱工業生産は壊滅的な生産減となるマイナス12.4%を記録して過去17年間で最悪、昨年1月から9月までは6.4%の大幅な伸び率であったが、最終四半期はマイナス19.8%となった影響で昨年1年間では3.1%の伸び率に留まった。

またブラジル地理統計院(IBGE)では昨年12月の鉱工業部門の生産は内需の減少や世界的コモディティ商品の需要減の影響を受けて前月比マイナス12.4%、前年同月比ではマイナス14.5%を記録して1991年以来の最悪となった。

昨年12月の鉱工業部門の生産は前月比では27セクターの内25セクターで生産減少を記録、前年同月比では23セクターで生産減少となっている。

クレジット販売が大きな比重を占める自動車、セルラーや家電などの耐久消費財の最終四半期の販売は19.5%減少、12月の販売は前年同月比42.0%減少と壊滅的な影響を受けている。

昨年の第3四半期までの鉱工業生産の伸び率の30%を担っていた自動車産業部門の12月の生産は前月比39.7%減、前年同月比では49.5%と半減している。

また12月のセルラー電話の生産は前年同月比61.0%、電気部品・通信60.0%、家電17.5%、ゴム・プラスティック31.1%、機械・装置21.9%、鉱業部門は21.3%とそれぞれ大幅な減少となって、鉱工業部門全体での生産減少となっている。

昨年11月までの資本財部門への投資は順調に増加していたが、12月の鉱工業部門への投資は前年同月比13.1%の減少に転じ、昨年11月までは18.8%の伸び率を記録していたが、最終四半期は僅かに2.8%の増加に留まった。(2009年2月4日付けエスタード紙)

昨年の鉱物輸出は220億ドル

昨年の主要8品目の鉱物輸出総額は前年比42.7%増加の221億6,000万ドルに達して、ブラジルの輸出総額の11.2%を占めて前年の輸出比率9.7%から大幅に増加している。

マンガン鉱の輸出額は前年比452.86%増加の6億1,580万ドル、輸出量は57.8%増加の2億300万トンであったが,昨年のマンガン鉱のトン当たりの平均価格は前年の86.48ドルから302.81ドルと大幅に上昇したことが大幅に輸出額を引き上げた。

鉄鉱石輸出は前年比56.6%増加して165億4,000万ドルでブラジルの輸出総額の8.36%を占め、輸出量は前年を4.5%上回る2億8,168万トンであったが、世界金融危機後には世界の鉄鋼需要が大幅に低下したために、ヴァーレ社では3,000万トンの減産に踏切って、生産調整を余儀なくされている。

今年1月の鉄鉱石輸出量は前年同月比25.2%減少したが、輸出総額は昨年に鉄鉱石価格が65.0%増加したために12.1%増加しているが、今年初めの数ヶ月間の輸出量は10%から30%の減少が見込まれている。

昨年の鉱物輸入は前年比59.1%増加の89億6,000万ドルで輸入総額の5.0%を占めているが、特に化学肥料の原材料となる塩化カリウムは前年の15億ドルから38億3,000万ドルと倍増したが、輸入量は前年並みの675万トンであった。

またコークス輸入も国際コモディティ価格が昨年1年間で150%上昇したために、前年の3倍増に相当する9億960万ドルに達したが、亜鉛の輸入は前年比35.89%減少の1億6,190万ドルであった。(2009年2月4日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

306品目の輸入関税を低減

連邦政府は国産に類似品のない設備投資用機械・装置を中心に306品目の輸入関税を低減して投資促進を図るが、2010年末までの一時的な暫定措置を採用する。

この輸入関税低減で設備投資用機械・装置の輸入を促進するが301品目は資本財であり、平均輸入関税は14.0%から2.0%の大幅な引下げとなる。

特に恩典を受けるのは電気・電子、金属、紙・パルプ、印刷・製本、医療機器、自動車・パーツ向け設備投資用機械・装置の輸入関税の低減で投資を促進する。

残りの4品目は情報産業やテレコン部門の輸入関税11.0%から16.0%が2.0%まで低減され、来年末まで輸入関税の低減が適用される。(2009年2月4日付けエスタード紙)

カルロス・フクハラ氏が表敬訪問

 2009年2月4日にサンパウロ市国際交流局のカルロス・フクハラ局長アシスタントが商工会議所を表敬訪問、平田藤義事務局長が応対した。

左から平田藤義事務局長/サンパウロ市国際交流局のカルロス・フクハラ局長アシスタント

ブラデスコ銀行の純益は5.0%減少

長年に亘って民間銀行トップであったブラデスコ銀行は昨年のイタウー銀行とウニバンコ銀行の合併で民間銀行2位に転落したが、昨年の同銀行の純益は不渡り率の増加で前年比5.0%減の76億2,000万レアルとなった。

昨年の最終四半期の純益は中小企業向けの不渡りの増加で前年同期比27.0%減の16億レアル、今年は失業率の増加並びにクレジットの縮小で純益の大幅な増加は期待できない。

昨年の第3四半期の90日以上遅延の不渡り率は6.6%であったが、最終四半期には6.7%に上昇、中小企業のクレジット不渡り率は2.4%から2.7%、大企業向けクレジットでは0.3%から0.5%にそれぞれ上昇している。

昨年のブラデスコ銀行のクレジット残高は2,153億レアル、法人向けクレジットは前年比38.6%増加の1,416億レアル、個人向けクレジットは 24.4%増加の738億レアル、今年は13.0%から17.0%増加を見込んでいる。(2009年2月3日付けエスタード紙)

年末のSelic金利は10.75%

中銀の最終フォーカスレポートでは今年年末の政策誘導金利(Selic)は10.75%まで引下げられると予想されており、Selic金利導入の1986年5月以来の低率が予想されている。

今までのSelic 金利の最低金利は2007年9月から2008年4月まで続いた11.25%であり、今後11ヶ月間で2.0%の金利引き下げが予想されている。

今年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は4.60%と連邦政府の中央目標値4.50%近くまで低下してきており、インフレ分を差引いた実質金利は6.0%が見込まれている。(2009年2月3日付けエスタード紙)

8年ぶりの貿易収支赤字

今年1月の貿易収支は2001年3月以来8年ぶりに5億1,800万ドルの赤字を計上、輸出が97億8,000万ドルに対して輸入は103億ドルと輸出を上回った。

世界の需要減は世界金融危機の影響を受けて保護貿易主義の採用や市場での競争激化の影響を受けてきており、2月も貿易黒字の計上が不透明となってきている。

1月のアジア向け輸出は好調に推移したが、貿易市場拡大のためにアフリカやラテンアメリカへの経済ミッション派遣を拡大する必要に迫られている。

1月の輸出は前年同月比22.8%減、対前月比でも25.8%減少、輸入は12.6%、6.3%とそれぞれ減少に転じており、特にトラックやバスの輸出が65.7%、エンジン62.0%、自動車が56.1%、自動車部品が50.6%とそれぞれ大幅に減少している。

しかしトウモロコシの輸出は154%、砂糖90.1%、大豆粕42.9%、鉄鉱石12.1%と増加したが、完成品の輸出は34.0%、第一次産品6.5%、半製品は13.7%それぞれ減少している。

また資本財の輸入は5.4%、第一次産品並びに中間財は20.7%、燃料・潤滑油は4.7%とそれぞれマイナスに転じている。

貿易収支黒字を牽引していた農産物の輸出がコモデティ価格の減少や世界的需要の減少で、今年のブラジルの農産物輸出黒字は12.0%減少すると見込まれており、昨年の農産物の輸出の黒字幅718億ドルが634億ドルまで減少すると予想されている。(2009年2月3日付けエスタード紙)

1月の自動車販売は1.5%増加

1月のトラックやバスを含む新車販売は工業製品税(IPI)免除で前月比1.5%増加の19万7,476台を記録したが、前年同月比では8.13%減少となった。

昨年9月のリーマンブラザース破綻に端を発した世界金融危機の影響を受けてクレジット流動性の縮小で10月の自動車販売は11.0%、11月も25.6%と大幅に落込んでいたが、12月は9.4%の増加に転じていた。

1月の自動車販売は前月比3.3%増加の18万9,900台であったが、前年同月比では7.63%減少、ファイアット社が22.8%のマーケットシェアを確保してトップ、ワーゲン21.6%、GM20.1%、フォードが11.9%であった。

最も販売されたのはワーゲン社のゴール車で1万7,800台、ウノ車1万1,600台、パーリオ車1万700台、クラッシック車8,800台、セルタ車7,500台であった。(2009年2月3日付けエスタード紙)

機械金属部会に17人が参加して部会長シンポ資料作成で意見交換

機械金属部会(西岡勝樹部会長)が2009年2月2日正午から午後2時まで17人が参加して開催、西岡部会長が今年1月の常任理事会の議事録、今年の部会の活動方針を紹介した。

その後、参加者が2月17日の業種別部会長シンポジウムの発表資料作成のために昨年の回顧と今年の展望を発表したが、9月の金融危機前までは記録を塗り替える生産量や売上でわが世の春を謳歌していた企業が大半であった。

しかし世界金融危機後は一転して商談の引き合いの減少、入札の遅れ、裾野の広い自動車産業の減産不況の影響、在庫調整、実需減、鉄鋼所の高炉休止、国際マーケットの景気後退、為替GDPの低い伸び率、ドル高による輸入原料・製品コストの上昇、鉄鉱石の減産、実体経済への影響などが話合われたが、ペトロブラスの投資の増加、新幹線案件などに期待している企業もあった。

出席者は西岡部会長(日立)、林副部会長(メタルワン)、木瀬副部会長(前川製作所)、駒方氏(MCC)、原田氏(ミツトヨ)、原口氏(CBC重工)、渋谷氏(カワサキ)、松澤氏(東芝)、宮崎氏(MMC),杉山氏(新日鐵)、杉村氏(NSK)、村田氏(NSK)、渕上氏(ユシロ)、栗原氏(個人会員)、加藤領事、黒木調査員、平田事務局長

 

17人が参加して部会長シンポの資料作成で意見交換

左から西岡勝樹部会長/林浩副部会長

最終四半期の金融コストが17.3%増加

サンパウロ州工業連盟(Fiesp)加盟の昨年1月から9月までの月間平均の鉱工業界の金融コストは総額81億レアルであったが、最終四半期の月間平均コストは17.3%上昇の95億レアルに上昇している。

昨年1月から9月までのサラリーの支払いはコストの95%を占めていたが、最終四半期にはサラリー支払い総額85億レアルよりも11%の金融コスト高に上昇している。

金融コスト上昇の大半はスプレッド上昇によるもので、最終四半期の金融コスト55億レアルがスプレッドであったが、1月から9月までのスプレッドコストは25%低い44億レアルであった。

昨年12月のクレジット金利は16%上昇の30.6%にまで上昇、9月の金利よりも4.2%も上昇、2000年からでは70.8%も上昇している。

法人向けクレジットは世界金融危機の影響を受けてクレジットの流動性の大幅減少で9月比では25%上昇の18.3%、個人向けクレジットは45%上昇の17%に上昇している。

スプレッドの大幅な上昇はクレジットの不渡り率の増加、管理コストの増加、強制預託金率の増減や金融機関に対する税制や銀行の収益性マージンなどに左右されて決められるが、しかし政策誘導金利(Selic)は13.99%から12.63%に引下げられたが、スプレッド金利は逆に上昇している。

昨年の銀行の平均スプレッドは26.6%であったが、世界のGDPの90%を占める42カ国の平均スプレッドは僅かに3.0%に留まっており、ブラジルの銀行スプレッドは比較にならないぐらい高い。(2009年2月2日付けエスタード紙)