人員整理回避のためにサラリーや労働日数減少

金融危機で生産調整のために一斉休暇入りをしているメーカーが相次いでいるが、一斉休暇後の来年1月の人員整理を回避するために金属労連とメーカーはサラリーや労働日数減少で折衝している。

ワーゲン社はブラジルで最も強固なABC金属労連と自動車生産調整のための人員整理回避のために、労働法で定められている労働者の権利などでは柔軟な折衝を予定している。

エンブー・グアスー金属労連では自動車パーツ工場の生産調整のために、すでに12月1日から雇用確保のために1週間で4日の短縮操業でメーカー側と合意している。(2008年12月18日付けエスタード紙)

シトロエンは来年のマーケットシェア3.0%目標

9月のリーマン・ブラザーズ破綻で世界金融危機が開始した影響を受けて、長期格安のクレジット販売が絶好調であったブラジルの自動車業界は一転して販売が大幅に下落して投資や売上などの下方修正を迫られているが、シトロエン社は金融危機でシェア拡大を狙っている。

現在のシトロエン社のマーケットシェアは2.5%であるが、全国の地方都市を中心に販売代理店網の拡大を継続して、来年は3.0%のシェアの確保を目論んでいる。
金融危機後にも販売代理店を8ヵ所で新規開店、今年は26ヵ所の販売代理店を開店して、94都市に118ヵ所の販売代理店網に拡大している。
来年は112都市で138ヵ所の販売代理店に拡大、2010年には150代理店網の展開を見込んでおり、今年12月にはロンドニア州ポルト・ベーリョ市、セアラー州ジュアゼイロ・ド・ノルテ市に販売代理店を開店している。
12月初めの15日間のシトロエンの自動車販売は13%増加したが、他のメーカーでは平均4.0%減少、同社は中古車のクレジット金利を0.99%に設定しているが、他のメーカーの金利は4.0%にまで達する。
今年の自動車メーカーの平均販売は17%増加が見込まれているが、シトロエンは46%以上の増加を見込んでおり、今年11ヶ月間では前年同期比46%増加の6万3,779台を売上げている。(2008年12月18日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

ブラジルの主要経済指標  バックナンバー 2008年

Pdf ブラジルの主要経済指標 (2008年1月)

Pdf ブラジルの主要経済指標 (2008年2月)

Pdf ブラジルの主要経済指標 (2008年3月)

Pdf ブラジルの主要経済指標 (2008年4月)

Pdf ブラジルの主要経済指標 (2008年5月)

Pdf ブラジルの主要経済指標 (2008年6月)

Pdf ブラジルの主要経済指標 (2008年7月)

Pdf ブラジルの主要経済指標 (2008年8月)

Pdf ブラジルの主要経済指標 (2008年9月)

Pdf ブラジルの主要経済指標 (2008年10月)

Pdf ブラジルの主要経済指標 (2008年11月)

Pdf ブラジルの主要経済指標 (2008年12月)

通貨政策委員会ではSelic金利を13.75%に据置く

今年最後の通貨政策委員会(Copom)ではインフレ圧力継続対応策として政策誘導金利(Selic)13.75%の据置を満場一致で決定したが、委員会は2006年3月以来最も長い4時間を費やして討議された。

同委員会でのSelic金利引き下げは実業界、一般労働者やルーラ大統領自らの要請が強く、中銀のメイレーレス総裁が辞任に追い込まれる可能性があると金融市場では終始噂されている。
今回のSelic金利据置きでブラジルのインフレ分を差引いた実質金利は8.0%と世界トップを維持、2位はハンガリーの5.6%、トルコ5.0%、オーストラリアは3.0%で続いている。
また個人向け平均クレジット金利は135.80%から139.24%、法人向け平均クレジット金利は65.54%から68.23%とそれぞれ大幅に上昇する。
サンパウロ州工業連盟(Fiesp)のパウロ・スカフィ会長は今回のSelic金利の据置に対して、世界金融危機でクレジット流動性の縮小対策として世界 中の大半が金利引き下げで対応しているが、ブラジルのインフレは目標値以内に収まっているにも関わらず、世界の潮流に逆らって企業家を更に苦しめているこ とは理解しがたいとコメントしている。
9月15日のリーマン・ブラザーズ投資銀行の破綻をきっかけに世界52か国中28カ国が金利の切下げを実施、ブラジルを含む17カ国が金利を据置、7カ国は金利引き上げを実施した。
特 に国際通貨基金(IMF)に救済要請をしたハンガリーは8.5%から11.0%、アイルランドは15.50%から18.0%それぞれ金利を引き上げたが、 海外投資家が資金引き揚げを継続しているロシアも11.0%から13.0%に引き上げている。(2008年12月11日付けエスタード紙)

10月の雇用は前月比0.2%減少

ブラジル地理統計院(IBGE)の調査では10月の雇用は前月比マイナス0.2%となったが、前年同月比では1.6%増加したが2007年3月の1.53%に次ぐ低い伸び率となっている。

今年8ヶ月間の鉱工業界の雇用は6.5%増加したが、第3四半期の雇用は世界金融危機の影響を受けて2.2%の微増に留まったが、10月の大都市圏の失業率は7.5%を維持している。

10月の雇用が減少した部門は繊維0.26%、衣料0.58%、家具・木材0.39%、履物・皮革0.29%、プラスティック0.03%がそれぞれ縮小した。

鉱工業部門ではクレジット流動性縮小並びに輸出減少の影響を受けて輸送関係セクター0.51%、機械・装置0.66%、電気製品や精密機械0.49%、金属セクターは0.25%それぞれ減少している。(2008年12月11日付けヴァロール紙)

ブラジルでも人員整理開始

マナウスフリーゾーン(ZFM)の10月と11月の1年以上勤務している従業員の人員整理は前年同期比125%増加の3,313人に達しているが、今後更に人員整理の急増が予想されている。

フィリプス社並びにアジアから技術協力を受けているブラジル資本の競合社は生産調整のために臨時雇用をそれぞれ400人ずつ整理、また多くの電気メーカーでは一斉休暇入りでの生産調整に追い込まれている。

フリーゾーンの労働組合では低所得者層向けのテレビや冷蔵庫の買換えのためのクレジット枠を電気電子製品メーカー協会(Eletro)と共に連邦政府に要請して、フリーゾーンでの電気・電子製品製造による雇用確保を図る。

世界金融危機の影響で鉄鋼・金属関連の需要が大幅に縮小して世界の同業界ではすでに2万5,000人が人員整理に追い込まれているが、ブラジルでも公表はされていないが、3,000人以上がすでに人員整理され、5,500人以上が一斉休暇に入っているが、職場に復帰できるかは定かでない。

リオ・チント社はすでに1万4,000人の人員整理を発表して、今後の世界中の投資を50%削減するが、南マット・グロッソ州コルンバの製鉄所建設への投資20億ドルは継続する。(2008年12月11日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

鉱工業部門の電力エネルギー消費が減少

世界金融危機の影響で鉱工業部門は需要減少で生産調整を余儀なくされている影響で、電力消費量が大半のセクターで減少に転じている。

11月の電力消費は前月比で減少したのは特に自動車・部品セクター、鉄鋼、プラスティック・ゴム、石油化学・化学セクターが大幅に減少したが、電気・電子、鉱業並びに紙・パルプセクターはそれぞれ微増している。
11月の自動車生産並びに自動車部品セクターの電力消費量は前月比23.79%と大幅に減少、プラスティック・ゴム13.77%、石油化学・化学12.99%、建材12.59%、製鉄9.51%、金属7.95%それぞれ減少している。
8月のMWh当たりの電力料金は190レアルであったが、今では130レアルに下落、電力料金の下落は2013年まで継続すると見込まれて30ドルまで下落する可能性がある。
しかし世界金融危機が落着いて回復に転じた後には電力消費が大幅に増加するために、電力発電プロジェクトを継続して投資する必要がある。(2008年12月11日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

POSITIVOの株価は買収の噂で上昇

昨日、中国のコンピュータートップメーカーのレノボ社代表がブラジル国内の業界リーダーであるポジティボ社のクリチーバ本社を訪問して、レノボ社との独占買収交渉権を要請したが、ブラジルでのコンピューター小売販売拡大を狙っているデル社も買収に名乗りを上げている。

ポジティボ社では1株当たり新規株式公開(IPO)時の株価を上回る25レアルから30レアルを要求しているが、買収企業側では1株当たり最高20レアル、総額20億レアルでの買収金額を提示している。

買収案件の噂で昨日のポジティブ社の株価は一時、前日比125.6%高の13.90レアルの高値を付けたが、終値は46.1%の9.0レアル、前日の株価も20.0%上げていた。

現在の世界金融危機ではコンピューター業界の再編は避けられず、大型の再編劇が展開されて、コンピューターメーカーの淘汰が行なわれて寡占化が進むと見込まれている。(2008年12月10日つけエスタード紙)

金融危機の影響で31航空会社が倒産

今年は上半期に石油価格がバレル当たり150ドル近くに達した影響でジェット燃料が高騰、金融危機の影響による搭乗客の減少で世界の31航空会社が倒産に追い込まれている。

230航空会社が加盟する国際航空運送協会(IATA)では石油価格の高騰ならびに世界金融危機による今年の航空部門の損害は75億ドル、40万人が人員整理されると見込んでおり、50年間で最も激しい危機に直面している。
今年の航空会社の損害は50億ドル、来年は石油価格の減少で損害は25億ドルに減少、今年のブラジルの航空会社の損害は5,000万ドル、来年は1億ドル を見込んでいるが、ペトロブラスは12月1日からジェット燃料価格を18.6%下げて効果で4億ドルのコスト削減が可能となる。
今年、最も損害を受けたのは北米の航空会社で総額は39億ドルに達して業界は再編成に追い込まれ、またコスト削減や人員整理が余儀なくされる。
今年のラテンアメリカの航空会社の損害総額は1億ドル、来年は2億ドル、アジアでも世界貿易縮小の影響で航空貨物が減少したために、それぞれ11億ドル、10億ドルの損害が見込まれている。
今年はアジアやラテンアメリカの搭乗客の増加で2.0%の増加が予想、来年の搭乗客は3.0%減少すると見込まれているが、航空運賃は2001年以来の値 下がりが見込まれており、今年の航空貨物は1.5%増加が予想されているが、来年は5.0%の減少が予想されている。(2008年12月10日つけエス タード紙)