連邦政府は752億レアルを金融市場に注入

連邦政府は国際金融危機の影響を低減するために、ブラジル国内の金融市場にすでに752億8,000万レアル相当を注入して、金融市場の不安を払拭するように努めている。

国庫から社会経済開発銀行(BNDES)向けに150億レアル、海運関連ファンドから100億レアル、為替スワップによる67億4,000万レアルなど金融市場に資金を注入している。

また農業部門救済策として50億レアルを注入しているが、今後は更に50億レアルを注入して強化する予定であり、金融市場への資金放出増加のための強制供託金の引下げを継続している。

先週の強制供託金から234億レアルが金融市場に放出されて効果を上げているが、金融市場が悪化した場合は銀行救済のために、2,080億ドルに達する外 貨準備金や2,500億レアルに達する強制供託金などの使用が検討されている。(2008年10月8日付けエスタード紙)

金属労連と銀行労連がスト入り

金属労連に属するサンパウロ州内の機械・装置部門及び電気・電子部門の組合は今日8日に1日ストを決行するが、これにはサンパウロ市内の17企業、サンパウロ州内の5企業の1万1,000人が参加する。

全国機械工業組合(Sindimaq)とマナウス電気・電子工業組合(Sinaees)は企業からの合意案には応じず、あくまで20%のサラリーアップを要求している。

統一労働本部(CUT)傘下の銀行労連(Contraf)は銀行側のインフレを0.35%上回る7.5%のサラリー調整提示に対して、7.15%のインフ レ分、実質サラリー調整分5.0%並びに従業員への利益還元法に基づく分配率を含むサラリー調整を要求して無期限ストに入る。(2008年10月8日付け ヴァロール紙)

中国製乳製品の輸入禁止

国家衛生監督庁(Anvisa)はブラジル国内での中国製乳製品を含有する食料品について、輸入と流通、販売を全面的に禁止、今回の処置は予防的措置であるが、国内では被害は確認されていない。

この輸入禁止措置採用は過去数ヶ月間に中国製乳製品に含まれているメラニン汚染による被害が4万人以上に達したためであるが、今までブラジルには中国からの加工されていない酪農品や派生品の輸入はされていない。

中国からの食料品輸入は1億7,300万ドル、昨年は57トンの食糧を輸入したが、加工食品のうちではカカオ・パウダー、チョコレート用原料などが輸入されている。(2008年10月8日付けヴァロール紙)

田中信会頭はTBSテレビの「グローバルナビ」でインタビュー収録

田中信会頭は10月6日に商工会議所応接室でTBSテレビ報道局取材センター経済部の市来忠紀氏から経済番組「榊原・嶌のグローバルナビ」のブラジル経済に関するインタビューを受け、番組収録が行なわれた。

TBS – Tokyo Broadcasting System の GLOBAL NAVI (http://w3.bs-i.co.jp/globalnavi/) という経済番組の代表を行なっており、この番組は衛星放送BSiとNews Bird (24時間ニュースチャンネル http://www.tbs.co.jp/newsbird/ )で放映されている。

現在の経済分野における課題を、「ミスター円」こと元大蔵省財務官の榊原英資氏と著名な経済ジャーナリストの嶌信彦氏、また各分野に関連したゲストがアナライズするという番組であり、GLOBAL NAVI はロシア、インド、中国のBRICs諸国での取材を既に行なっており、今回ブラジルをフォーカスしこの国の経済繁栄のパノラマを紹介することを目的として田中信会頭にインタビューした。

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TBSテレビ経済部の市来忠紀氏からインタビューを受ける田中信会頭

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インタビュー撮影の様子

フルラン元開発商工相が再度、サジア経営の舵取り

大手食品企業サジア社のファイナンス担当責任者が経営審議会の承認なく、リスクの高い為替デリバティブに投資して7億6,000万レアルの損害が表面化したために、急遽、フルラン元商工開発相を経営審議会会長に再度迎えて、サジア社経営の舵取りを行なう。

為替デリバティブによる損害7億6,000万レアルは昨年の同社の純益6億8,900万レアルを上回る金額で、今年の売上げ予想は120億レアルであるが、このデリバティブ投資損害の影響で2億5,000万レアルの赤字計上が予想されている。

しかしサジア社は果敢に経営戦略を進めており、年内には16億レアルを投資して新たに6生産工場を建設して総数21工場に拡大する。(2008年10月7日付けエスタード紙)

輸出企業救済に外貨準備金から拠出

国際金融危機の影響でサンパウロ平均株価やレアル通貨が暴落していた6日に、連邦政府は輸出企業救済策として社会経済開発銀行(BNDES)向けに50億レアルを外貨準備金から拠出する。

海外に支店を開設するブラジル資本の銀行は外貨準備金から輸出企業向けクレジット開設が可能となり、輸出前製品に対する50億レアルのクレジットを設けられる。

昨日の午前中にはレアル通貨がドルに対して6.0%暴落したために、中銀は14億7,000万ドルに相当する為替スワップを実施して、ドルを市場に放出して更なる暴落を防いだ。

また連邦政府はまだ開始されていない2010年までの輸出活性化プログラムにBNDES銀行の90億レアルのクレジット開設を予定、また輸出前製品に対するBNDES銀行のクレジット向けに国庫からも50億レアルを拠出する。(2008年10月7日付けエスタード紙)

GDP伸び率を再び下方修正

中銀は来年の経済成長率を先週の予想3.55%から3.50%に下方修正したが、今年の成長率を5.18%から5.20%に上方修正、来年のインフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)は4.90%から4.85%に下方修正、今年は6.14%が見込まれている。

今後のインフレ対策の金融引締め政策は継続して行なわれるために、今年の政策誘導金利(Selic)は14.75%と前回予想と同じであるが、来年は13.75%から13.50%に下方修正している。

今年年末のドル通貨に対するレアルはR$1.70からR$1.80、来年はR$1.77からR$1.82とそれぞれ下方修正しているが、昨日のレアルは7.53%の大幅下落となってR$2.20まで下落した。

今年の貿易収支は237億ドル、来年は124億5,000万ドルから127億ドルの黒字に上方修正、10月3日までの貿易収支黒字は197億8,500万ドルで前年同期比の314億2,700万ドルから大幅に減少している。

また今年の経常収支赤字は前回調査の280億5,000万ドルから290億ドル、来年は360億ドルから340億ドルの赤字、今年の海外からの直接投資は350億ドル、来年は300億ドルが予想されている。(2008年10月7日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

金融危機は自動車業界に及んでいない

ファイアット社とGM社は従業員の集団休暇を発表したが、全国自動車工業会(Anfavea)のシュナイダー会長は国際金融危機の影響は未だにブラジルの自動車工業に及んでいないと述べている。

9月の自動車販売は前月比9.8%、前年同月比31%それぞれ増加して、10月の販売も好調に推移しているために、今年の国内販売は前年比24%が見込まれている。

GM社の集団休暇入り決定は主要輸出国であるアルゼンチン、メキシコ、ヴェネズエラ並びに南アフリカの販売減少が要因となっており、サンパウロ州2工場と南大河州グラバタイ工場の2万4,000人の従業員の内、1万人が集団休暇を余儀なくされている。

今年のGMの自動車輸出はレアル通貨の高止まりが継続したために前年比34%減少、またファイアット社は1,700人が集団休暇入りする。

レミー自動車工業はエンジン関連部品を製造しているが、GM社からの発注が大幅に減少、TRW自動車工業は今年の自動車生産を350万台から345万台に下方修正している。

Anfaveaは現在の平均自動車ローン期間は42ヶ月と最長90ヶ月のローンから大幅に短縮してきているが、シュナイダー会長によると各自動車メーカー は2011年までに230億レアルの投資計画を維持しており、2011年には自動車生産台数は500万台に達する。(2008年10月7日付けガゼッタ・ メルカンチル紙)

ブラジルの米国債所有は4位

ブラジルは最も安全な米国国債1484億ドルを所有して、日本の5,934億ドル、中国5,187億ドル、英国2,908億ドルに続いて世界4位となっているが、サウジアラビアやヴェネズエラなど15カ国の石油産出国連合は1,739億ドルを所有している。

ロシアは741億ドル、インドは130億ドルの米国債を保持しているが、外貨準備高に占めるドル通貨の比重を減少させてポートフォーリオを拡大している。

ラテンアメリカではメキシコが360億ドルの米国債、チリ131億ドル、アジアでは香港が日本、中国についで606億ドル、台湾423億ドル、韓国353億ドル、タイ318億ドルを所有している。

また中国と韓国は連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)と連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)の債券を所持しており、大きなダメージを受けている。(2008年10月5日付けエスタード紙)

来年の世界の鉄鋼生産は13億5,600万トンを予想

国際鉄鋼価格は鉄鋼消費の減少に伴って下がってきており、数ヶ月前の自動車生産向け熱間圧延鋼材の価格はトン当たり1,200ドルであったが、今では25%減少の900ドルまで低下、7月から平均鉄鋼価格は10%も下げている。

過去数年間の鉄鋼価格は鉄鉱石などの国際コモデティ価格高騰による原料コストの高騰で急上昇していたが、9月の建設用棒鋼は7.0%減少しているにも関わらず、昨年末比では未だに82%も高い。

昨年の世界の鉄鋼消費は前年比6.6%の12億100万トン、今年は6.7%増加の12億8,800万トンの消費が見込まれているが、来年の生産は 6.3%が見込まれていたが、世界の金融市場の大荒れによるリセッション入りで5.3%増加の13億5,600万トンに下方修正されている。

世界最大の鉄鋼会社アルセロール・ミッタルは世界の鉄鋼需要減少でカザキスタンでの鉄鋼生産を30%減少させるが、今年のブラジル国内の消費は建設ブー ム、好調な自動車生産や資本財の販売増加で前年比12.5%増加を見込んでいる。(2008年10月6日付けガゼッタ・メルカンチル紙)