鉄鋼製品価格値上がりでも価格転嫁が困難

鉄鋼製品価格の値上がりは自動車部品や自動車メーカ、家電や資本財生産部門の収益を圧迫しているが、製品価格への転嫁が国内外のコンペチターとの価格競争のために非常に難しい立場に立たされている。

自動車部品や家電メーカでは生産性の向上やドル安の為替で輸入比率を上げてコストを削減して、鉄鋼製品価格の値上がりによる収益圧迫を凌いでいる。

今年の鉄鉱石価格は70%、石炭は200%値上がりした影響で、鉄鋼製品価格はすでに2回値上がりしているが、8月には更なる値上がりが予想されており、トータルでは40%〜50%の値上がりとなる。

今年上半期の自動車部品の貿易収支はすでに7億5,000万ドルの赤字に達しているが、2006年同期は20億ドルの黒字、昨年同期は1億ドルの赤字であった。

今年5ヶ月間のブラジル機械装置工業会(Abimaq)加盟企業の売上は前年同期比28%増加したが、鉄鋼製品、プラスチック製品価格の値上がりや石油価 格の値上がりによる輸送コストの値上がりなどで収益性は8.0%から4.0%に低下している。(2008年7月4日付けヴァロール紙)

模造マザーボードの減少でデジトロンの売上は40%増加

ブラジルで最大手のマザーボード製造メーカであるデジトロン社は模造製品の減少で、今年末までに現在の80万枚の生産量を20%上回る95万枚の増産を予定している。

模造マザーボードが市場を凌駕していた時には市場の75%を占めていたが、今ではその比率が30%まで低下してきており、今後は5.0%〜10%まで低下する可能性がでてきている。

同社は今年の売上をノートブックや高級機種用デスクトップ向けマザーボードの20%増産で売上を40%増加の4億8,000万レアルを見込んでいる。(2008年7月3日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

海外投資家はBovespaから74億レアルを引揚げる

6月のサンパウロ証券取引所(Boveaspa)は海外投資家の株投資金74億レアルが引揚げたが、ブラジルの投資家による株購入で、サンパウロ平均株価(Ibovespa)の株価の下げ止まりに歯止めがかかっていた。

しかし7月初めの3日間では8.83%の大幅な下落を記録して、今年は7.22%のマイナスを記録しているが、世界経済の先行き不透明感、世界的なインフレや金利上昇が株投資家の資金引揚げに結びついている。

過去12ヶ月間のインフレが4.0%と目標インフレの2倍に達しているために、昨日はヨーロッパ中銀が基本金利を4.0%から4.25%に引上げたが、ブ ラジルは次回の通貨政策委員会(Copom)での政策誘導金利(Selic)は0.50%〜0.75%の引上げ予想が大半を占めている。

昨日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(Nymex)の原油先物相場の終値は1.20%上昇の145.29ドルとなって、ペトロブラス株価を押上げる 要因となっていたが、普通株は3.98%、優先株は3.25%とそれぞれ下落、引続いて海外投資家の株式市場からの資金引上げが継続している。

政策誘導金利の上昇に伴って銀行定期預金証(CDBs)への投資が増加してきており、今年のCBDsへの預金は前年同期比40%増刊の3,600億レアルに達している。(2008年7月4日付けエスタード紙)

今年上半期のM&Aは80.6%増加

世界金融市場が大荒れで今年上半期の国際金融市場のM&Aは前年同期比35.6%減少しているのに反して、ブラジルのM&Aは前年同期比80.6%増加の495億7,000万ドルを記録している。

今年上半期のM&Aの主幹事会社として昨年12位であったRothschild社がスイスクレジット銀行、シティバンクについで3位に上昇、国内銀行では アングロ・アメリカン社によるMMX、テレマール社によるブラジル・テレコン社による買収を行なったイタウー銀行が首位を占めている。

今 後もブラジルでのM&Aは積極的に行なわれる要因として、世界的に需要の高い穀物や鉄鉱石などの一次産品コモデティ商品を取扱うブラジル企業が多く、生産 性の高いブラジル企業の価格競争力拡大を目的としたウジミナスによるJ・MENDES社の買収がよい例となっている。

またレアル高の為替 でブラジル企業の海外での買収が容易になってきており、海外戦略拡大ではゲルダウ社が果敢に米国でのローカル製鉄所買収でマーケットシェアを拡大、ブラジ ル国内では建設や医薬品部門でのM&Aで即時の売上拡大としてHyper-marcas社 によるFarmasa社 、Brasil Brokers社 によるAbyara社の買収が好例となっている。(2008年7月3日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

海外投資家が逃避で株価が継続して下落

世界的金融不安に見舞われているにも関わらず、投資適格級の格上げで上がり続けていたサンパウロ証券取引所の株価は海外投資家の逃避が開始、昨日の サンパウロ平均株価(Ibovespa)は3.61%下落して6万1,106ポイントとなり、今年3番目の値下がり率を記録して3月末の水準まで低下して いる。

石油がバレル当たり143.57ドル、食料品コモデティ商品の高騰で世界的なインフレ要因となっており、また米国自動車メーカ最大 手のGM社の株価が15,06%下落したダウジョーンズは1.47%、ナスダックは2.32%それぞれ下落、S&Pは2006年7月の水準にまで下げてい る。

米国経済の先行き不透明感や世界的なインフレ傾向が海外投資家の発展途上国からの投資引揚げ要因となってきており、昨日のウジミナスの株価は6.68%、ナショナル製鉄所(CSN)7.80%、ヴァーレ5.73%、ペトロブラス4.21%それぞれ大幅に下落した。

6月27日までのサンパウロ証券取引所(Bovespa)からの海外投資家の資金引揚げ総額は80億レアル、6月の資金引き上げは流入よりも8億7,700万ドル多くなっている。(2008年7月3日付けエスタード紙)

サジアは生産地直結型工場建設に大型投資

サジア社は穀倉地帯のマット・グロッソ州カンポ・ヴェルデ市に石油高騰による運輸コスト削減などを目的に、生産地直結型の鶏肉加工工場、家畜用飼 料、穀物サイロ、養鶏場の建設に総額6億3,000万レアルを投資するが、2億3,000万レアルは穀物を納入する穀物生産者が投資する。

先週、サジア社はサンタ・カタリーナ州マフラ市に6億5,000万レアルを投資して生産地直結型の家畜用飼料、養鶏場、鶏肉加工工場建設プロジェクトを発表していた。

カンポ・ヴェルデのプロジェクトは2010年操業を予定しているが、2011年からフル操業の生産能力は日産50万羽の鶏肉加工、月産8万トンの家畜用飼料、月産1億5,000万羽の雛の生産を200軒の養鶏場との共同事業を予定している。

また2013年からユーカリなどのバイオマス燃料による自家発電を予定しているが、今年年末には8億レアルを投資したマット・グロッソ州ルッカス・デ・リオヴェルデ工場の操業開始が予定されている。(2008年7月4日付けエスタード紙)

サンタ・クルス病院増築の進捗具合報告でアラキ技師が表敬訪問

  日伯修好100周年記念基金助成金が受理されたサンタ・クルス病院増築の進捗具合報告に同病院エンジニアリング部のフミオ・アラキ技師が7月4日に商工会議所を表敬訪問、山田唯資監事会議長、平田藤義事務局長に報告、100周年記念協会の公式プロジェクトに指定されている同病院増築以外にも医療機器の更新、老人看護棟の拡張などを説明した。サンタ・クルス病院は日伯友好病院と双璧を成すブラジルでも最も重要な病院であり、46万6,000レアルの助成金が同プロジェクトに支給されている。修好100周年記念基金から下記のプロジェクトに助成金が承認されている。

〇 ブラジルの対日理解に資する日本関連の基本情報・データ収集とポルトガル語による「現代日本語事典」出版事業

〇 「伯国の大地に生きる日本女性物語」−本紙連載、単行本出版、写真展

〇 毎日新聞社所蔵写真による「ブラジル移民の歴史展」(写真展)

〇 ブラジル日本移民史料館アーカイブプロジェクト(移民関係貴重資料デジタル化)

〇 「ブラジル日本移民百年史」(日本語版)編纂・出版プロジェクト

〇 毎日書道サンパウロ展に伴う教育プログラム

〇 「21世紀の森作り」全伯植樹キャンペーン

〇 ブラジル日本文化福祉協会ビル改修

〇 サンタ・クルース病院増築

〇 新アルモニア学園

〇 100周年協会の最優先プロジェクト

左から平田事務局長/サンタ・クルス病院のフミオ・アラキ技師/山田監事会議長

ブラジル書道振興会の若松孝司会長がプロジェクト説明で訪問

ブラジル日本商工会議所元専任理事でブラジル書道振興会の若松孝司会長が7月4日に商工会議所を訪問、日伯修好100周年記念基金殻1万9,000レアルの助成金が承認されている毎日書道サンパウロ展に伴う教育プログラムプロジェクトの説明を山田唯資監事会議長、平田藤義事務局長に行なった。

左から平田事務局長/ブラジル書道振興会の若松会長/山田監事会議長

ブラジルは主要輸出国で中国にシェアを奪われている

ブラジルの主要輸出国である米国並びにアルゼンチンで中国製品にシェアを奪われており、過去12ヶ月間のブラジルの米国向け主要品目30品目の内20品目でブラジルの輸出額を上回っている。

中国は米国の輸入比率の16.1%を占めるまで増加しているが、ブラジルは逆に4年前の1.5%から1.32%と中国製品に席捲されてシェアを落としている。

またアルゼンチン向け輸出でも2006年3月の過去12ヶ月間の輸入比率35.9%から昨年同期比では32.3%とシェアを落としているが、中国からの輸出は4.5%から11.4%と大幅に増加してブラジルの輸出の脅威となってきている。

今年の上半期の中国との貿易では15億4,000万ドルの赤字を計上、今年の第1・四半期の機械・装置、電気・電子製品、プラスチックや自動車などの中国向け資本財輸出は8.0%と前年同期の13%から大幅に減少したが、第一次産品の鉄鉱石輸出は41%を占めている。(2008年7月3日付けエスタード紙)

金利上昇で下半期の自動車販売は上昇カーブ低下か

今年上半期は絶好調であった自動車販売はインフレ抑制のために金融引締政策が導入されて、今後の政策誘導金利(Selic)の引上げが継続すると見込まれているために、下半期の自動車販売の上昇カーブ曲線が緩やかになると予想されている。

下半期の自動車販売はSelic金利上昇の影響を受けて、自動車購入クレジット金利上昇で前年同期比10%〜15%の増加に留まると見込まれている。

平均自動車クレジット金利は1.29%であったが、下半期には1.59%に上昇、48ヶ月の自動車クレジットでは総額7,200レアルの値上がりで、月額クレジット支払い金額は500レアルから650レアルに上昇する。

今年上半期の自動車販売は前年同期比30.1%増加の133万9,000台、6月の販売台数は前月比5.7%増加の24万3,115台で好調を維持していた。

今年上半期のマーケットシェアではファイアットが33万5,889台で25.1%、ワーゲンが29万台で21.7%、GM28万7,453台で 21.5%、フォードは大きく引離されて12万6,361台で9.4%と一桁に低下、5位にはルノーが5万8,614台で4.4%のシェアを占め た。(2008年7月2日付けガゼッタ・メルカンチル紙)