サンパウロ工業連盟(FIESP)が経済展望セミナーを開催(2016年9月19日)

スカッフ(Skaf)FIESP会長は19日、ヘンリケ・メイレレス(Henrique Meirelles)財務大臣、マルコス・ペレイラ(Marcos Pereira)開発商工大臣や政府関係者および企業家・専門家等を招き討論会形式でセミナーを開催した。ジルマ(Dilma)大統領が弾劾失脚、テーメル(Temer)新政権が発足、未曾有な危機に直面、混沌とするブラジル経済の将来展望について約250名が参加、午前9時から夜7時まで活発な議論が展開された。

平田事務局長は終日のセミナーに参加、マルコス大臣が記者会見を終えた後に面会、同大臣は日伯貿易投資促進産業協力合同委員会が10月初旬に東京で開催される件について予め周知済みであった他、同大臣に同行したスカッフ会長に昨年9月、日伯外交関係樹立120周年記念経済セミナーの開催にあたってご協力・ご尽力頂いた事に対しあらためて謝辞を述べた。

またフェルナンド・マガリャンス(Fernando Magalhães)開発商工省事務次官(副大臣)とは昼食懇談会の席上で、同合同委員会が前任者(Ivan Ramalho副大臣)の時代2009年からスタートし今日に至っている事を伝えた。本人は日伯関係の重要性を認識、自ら喜んで出席の意向を示した。

また、去る8月3日ブラジリアで当所のAGIR活動を紹介するため公聴会を主宰したラエルシオ・オリベイラ(Laercio Oliveira)下院議員(経済産業商業開発委員会委員長)が「製造業の展望」と題したパネルデスカッションに参加、スピーチの後に同氏が言及した諸改革への熱意や当所が進めているビジネス改善活動に対する支援・協力に対しお礼を申し上げた。

なお同セミナーにはブラジル産業開発庁(ABDI)のルイス・アウグスト・フェレイラ(luiz Augusto de Souza Ferreira:通称グウト・フェレイラ(Guto Ferreira))総裁も参加、先般8月3日のブラジリア会合に続き、ABDIと当会議所が将来、中小の企業・起業家や人材育成およびStart-UpやIotなどの将来課題について、どのような協力関係を構築して行くべきか、来週早々に会議所で意見交換を行う事にした。

2名の大臣等が到着するまでの間、ローリス・コエーリョ(Roriz Coelho)FIESP副会長が1901年以来、3年間続く最悪のブラジル経済は無責任な財政コントロールが元凶にあったと強調、ブラジル経済の過去から現在まで各種経済指標を用い分り易く説明した。

メイレーレス財務大臣、マルコス・ペレイラ開発商工大臣が基調講演を行った後、スカッフ会長が製造業の再活性化策として金利や為替について厳しくコメントした。パネルデスカッションの詳細については(FIESPのサイト9月19日ニュース欄を参照: http://www.fiesp.com.br/noticias/)両大臣は記者会見に臨みマルコス開発商工大臣は午後の部にも特別参加した。

パネル①「短期間の経済政策~どのように復活・成長させるか~」、パネル②「ブラジル経済の展望」、パネル③「製造業の展望」の3部で構成。①のモデレイターとしてJoão carlos Basílio da Silvaブラジル衛生品・香水・化粧品協会(ABIHPEC )会長が、パネラーは Carlos hamilton Vasconcelos Araújo 財務省局長、José Roberto mendonça de Barros MBコンサルタント経営者(フェルナンド・カルドーゾ(FHC)大統領時代に財務長官を歴任)、 Yoshiaki Nakano FGV-EESP(ジェツリオ・バルガス財団大学理事長、コーバス元聖州知事時代の財務長官を歴任、州財政を再建した立役者)の2氏。

②のモデレイター役は Carlos Antônio Cavalcantiサンパウロ州大理石・花崗岩製造シンジケート会長兼FIESPのインフラ部門担当理事が、パネラーはJuan Jesen 4Eコンサルタント経営者兼教育調査研究所(Insper)教授、Carlos Kawall Safra銀行のチーフエコノミスト、Marcos Adolf Ribeiro Ferrari 企画省経済担当局長の3人が担当。

③のモデレイターは国家金属金型工業シンジケート会長兼FIESP理事のAntônio Carlos Texeira Alvares氏が勤め、David Kupfer リオデジャネイロ(UFRJ)経済学院教授、 Laercio Oliveira下院議員(経済産業商業開発委員会委員長 (連帯党(SD)/セルジッペ州(SE)), Nelson Marconi FGV-EESP教授、Fernando Magalhães Furlan開発商工省事務次官(副大臣)の4人が担当。終日夜7時過ぎまで活発な議論が展開された。

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【FIESP ブラジル経済展望セミナー】 2016/09/19

2016年9月19日13:13作成、2016年9月19日17:43アップデート

Fiesp会長兼Ciesp会長が、為替と信用にも問題があることを指摘。
グラシアーノ・トニー、Fiespインドゥスネット・エージェンシー

9月19日、ブラジル経済展望セミナーのオープニングで、Fiesp及びCiespの会長を務めるパウロ・スカフ氏が、金利及び信用、為替について、連邦政府は、講じてしかるべき対策を打っていないとコメントした。Fiesp本部で行われたこのセミナーでスカフ会長は、出席したエンリッケ・メイレーレス財務大臣を前に、「発足して1か月という新政権に注文の付けようはないが、これらの問題、例えば金利などは、理解の範囲を超えており、信用を得るのに障害になりえる」とコメントした。

スカフ会長は、メイレーレス財務大臣のプレゼンテーションとFiespのジョゼー・リカルド・ロリス・コエーリョ副会長の文脈を引用しつつ、Fiesp/Ciespが実施すべきと考える対応と財務大臣が示す判断の根拠には、偶然に一致する認識が多いと指摘した。国会で審議中の憲法修正案(PEC第241号)、いわゆる歳出規制PECについてスカフ会長は、歳出への制限がもっと早く導入されていれば、連邦政府の負債を4兆レアルから7,000億レアルに引き下げられていたはずだと強調した。

同じく、年金制度改革についても、労働者の権利を維持すべきなのは明らかだと同会長は言及した。連邦政府の提案に財界が足並みを揃え支えることを強調はしたが、同時に、「金利に関して、インフレが11%だった当時に実質金利が3%だったこと」、そしてインフレが7%程度の現在では実質金利が6%に上昇していることで、「官民が足並みを揃えるのに足かせになっている」と指摘した。「財界は、実質金利がほぼ2倍の水準に上昇したことについて、理解を示すことはできない」とスカフ会長はコメント、インフレ対策だと言い切れる範囲を超えていると付け加えた。「そのような需要なない」という。

スカフ会長によると、問題の解決に向けてブラジルが必要としているのは経済成長への復帰であるが、むしろそれは、信用が収縮し、しかも高金利の状況では望めない、という。その上でスカフ会長は、官営銀行でさえ与信供与契約の更新が難しくなっていると強調した。「ここで言いたいことは、支援の要求ではないのだ」と、スカフ会長は発言、 「仮に信用を拡大できないのであれば、少なくとも既存の契約を更新すればどうかということだ」と付け加えた。

Fiesp及びCiespの会長を務めるスカフ氏が指摘した第3の問題は為替で、「国内産業の競争力を奪う様な水準に至るようなことがあってはならない」と強調した。仮にそのような事態に至れば、工業が回復するようなことはなく、税収にも影響するはずだという認識を示した。

スカフ会長とメイレーレス財務大臣のコメントを聞く

スカフ会長のスピーチに続いて登壇したメイレーレス財務大臣は、財政分野の提案に対して批判する声は出ていないという認識を示した。その上で、金利と為替は中央銀行の管轄であると強調した。メイレーレス財務大臣は中央銀行の独立性に言及し、財務大臣が中銀の政策に対して口をはさむべきではないと断った上で、スカフ会長のメッセージを彼らに伝えるとコメントした。スカフ会長は、財務大臣はブラジルが抱える負債に対する年間5,000億レアルの利払いに責任を負っており、中央銀行の判断に関心を寄せるべきであるとコメントした。その上で、「中央銀行の入り口にアヒルを置こうではないか」と冗談を飛ばした。これは、社会的に大きな支持を受け大成功を収めた製造業による増税反対キャンペーン、「Não Vou Pagar o Pato(私はアヒルを支払わない)」で使用された巨大なアヒルのマスコットに引っ掛けた発言である。

またメイレーレス財務大臣は信用問題を深刻な状況と認めたものの、官営銀行が提供した与信供与の金額が過去数年にわたって大きく膨らんだことに言及し、現状を調整期だと説明した。技術的条件が整えば、正常化に向かうと確信しているという。

エンリッケ・メイレーレス財務大臣とパウロ・スカフ会長 Fiespにおけるセミナーのオープニングで。
写真:アイルトン・ビノーラ/ Fiesp

調整と成長

メイレーレス財務大臣は「財政調整は持続的成長のための前提条件」と題したプレゼンテーションで、ブラジルは現在、経済及び政治の展望が変化する重要な瞬間を迎えていると指摘した。過去数年にわたる経済政策の総括としてG20は、経済成長率に加えて、所得及び富の生産の伸びを支えきれない所得モデル、低成長の原因を明確に把握した成功例、重大な問題にフォーカスした対策を、様々な国で比較してまとめている。これをブラジルに適用すると、同財務大臣の見解では、問題は歳出の肥大にあることがわかるという。過度の介入気質などが、不安要因となり、信用を失墜させる。これは、国家の財政管理能力に由来する問題だという。

メイレーレス財務大臣は、プライマリー支出が2007年から2015年にかけて56%も増加したことを強調、この水準は、持続不可能だと位置づけた。プライマリー支出におけるINSS関連支出の比率は、2060年までに現在の8%から17%に拡大するとしており、明らかに持続的でない。

問題の原因に対処するため、幾つかの段階に分けた対策が提案されている。PEC第241号は、歳出を前年の水準からインフレ率を上回って拡大するのを阻止する。一方、厚生分野と教育分野への最低支出額は憲法で規定されている。このため、連邦政府の提案は、歳出全体に対する上限の設置である。実際のところ、厚生分野及び教育分野では歳出は削減されない。しかもこれらの分野は、安定した翌年には引き上げられる。

ここ数年にわたって公共支出の75%以上の金額が憲法により定められているため、削減の余地が限定的であり、短期的な財政調整に失敗する傾向がある。そこでメイレーレス財務大臣は、予測可能な見通しを設定する必要があると主張する。そして直面している課題は、憲法改正というだけにとどまらず、財政が均衡した後に連邦政府債務の肥大が減少に転じるのに十分とされる期間を通じて、その効果を確実に発揮させることなのだという。

4週間で憲法が改正されるようなことはない、と財務大臣はいう。社会的に議論を深めるべきだ。それでも、88年憲法の制定からこれまで、この問題に対して全く議論がされてこなかったことを考慮すれば、現政権の改革はハイペースで進んでいると、メイレーレス財務大臣は主張する。「ブラジルは、憲法改正が必要になる公共支出の構造力学の変更が求められている」。

厚生分野と教育分野の投資削減につながるという批判があるが、メイレーレス財務大臣は、そうした事態には至らないと主張する。すなわち、これらの分野では歳出の安定化が進められるというのが政府の考えだ。メイレーレス財務大臣は、教育分野ではガバナンスを改善する必要があると話す。生徒数、通学年数のいずれでも増加と長期化しているが、質は改善していない。取り組むべき課題でフォーカスすべきであるが、それは金額の問題ではない。

経済危機から歳出規制問題が注目され、議論が可能になった。その上で問題は、最重要課題とすべきなのが雇用なのか歳出なのかということだ。少なくともPECは、年月が経過する中で問題を解決できる可能性に向け重要な扉を開く。またメイレーレス財務大臣は、10年後には大統領が条件を修正できる条項も法案に盛り込まれていると指摘した。

年金制度

一連の発言の中でメイレーレス財務大臣は、年金制度改革が不可避であるとコメントした。歳出規制PEC同様、これを断行するか、あるいは、支払い能力を欠く国家になるかだという。諸外国を例に出すまでもなく、この分野の改革はデリケートな問題になると認める。「だが、年金受給年齢以上に重要なことは、確実に年金を受給できることだ」と、財務大臣は強調した。

最後にメイレーレス財務大臣は、2011年から2016年にかけて大きく悪化した信頼感の曲線が既に好転していると指摘、このことは政府が、一般に考えられている以上に問題をしっかり認識していることを意味するのだと表明してプレゼンテーションを結んだ。

状況分析

セミナーの開会に当たりFiespのロリス・コエーリョ副会長は、ブラジル経済が1901年以降で最悪となる3年間の不況に見舞われていることを強調する状況分析に関するプレゼンテーションを行った。同副会長は、現在の経済危機の大元には放漫な財政があると説明。この無責任な財政運営により、基礎的財政収支は、2013年にGDP比1.3%の黒字を計上していたものが、2016年には2.7%の赤字に転落する事態を引き起こした。失業率は同じ期間、7.4%から11.4%に上昇しており、懸念すべき状況にある。またGDPは、2001年から2015年にかけて48.7%成長したが、同じ期間に歳出は128.5%増加した。

ロリス副会長によると、連邦政府の歳出の90%が義務的支出であるため、公共支出は非常に硬直的だ。

Fiespによる今後10年の予測に基づけば、増税による歳入拡大を図ったとしても、基礎的財政収支は引き続き、GDP比-0.1%という厳しい状況が続く。

歳出規制PECや短期的な歳出の削減、社会保障改革(年金制度改革)のような改革を通じて、この状況から赤字を300億レアル削減できる状態にシフトできる可能性があるものの、この場合、例えば公務員給与を引き上げないといった対応も求められることになる。ロリス副会長は、年次予算法を改悪するような法案が提出されないよう交渉する必要があると指摘した。同様に、公社の売却も求められるだろうが、それだけでは不十分だと付け加えた。

国会は、提出されたそのままの条件でPEC第241号を可決する必要がある。それだけにとどまらず、年金制度改革も必須で、さもなくば負担が更に拡大することになる。

インフレ率の低下で、ブラジル経済基本金利(Selic)の利率を維持することは実質金利の上昇を意味する。そこでFiespは、2016年内に3パーセントポイントのSelicの利下げ、更に2017年に1.75パーセントポイントの利下げを提案した。政策金利の引き下げだけで、景気の回復につながるとFiespは受け止めている。

持続的な成長ベクトルは、経済サイクルの風向きが変化したことを示している。

改革を通じて、2026年に成長率は+3.1%に達する。基礎的財政収支は名目額でGDP比-2.6%で、仮に改革が行われなければ-15.7%に達する。そして改革が行われない場合、連邦政府の負債総額はGDP比167.4%で、改革が実施された場合の75%を大きく上回るだろう。同様に、改革が実施されなければ失業率は17%に達して社会的に大混乱を引き起こす。だが改革によって6%に抑えられるだろう(2016年は11.8%)。

工業に関する予測では、ブラジルのGDPに占める比重が11.4%へ、1940年代の水準まで低下する。脱工業化の理由は、生産と為替に負担を強いるブラジル・コストだ。この脱工業化は、同副会長によると、ブラジル経済全体の生産性に影響を与える。

ロリス副会長は更に、工業が生産チェーンの各段階でより大きな付加価値と給与、租税を生み出すことにも言及した。工業GDPが1%成長する毎に、波及効果で国内GDPは1.1%成長する。その上、工業の給与支払総額は産業別で最大で、製造業の投資の30%、研究開発(R&D)費の70%、技術革新の77%を占める。

「我々は、経済成長に復帰する条件を整備する必要がある」とプレゼンテーションを結んだ。

2016年9月19日15:04作成 2016年9月19日15:08アップデート

マルコス・ペレイラ商工サービス大臣が9月19日朝に「ブラジル経済展望セミナー」へ出席
イザベラ・バーロス、Fiespインドゥスネット・エージェンシー

「ブラジル経済展望セミナー」に関連して、9月19日午前にサンパウロ市のサンパウロ州工業連盟(Fiesp)本部で、経済成長にどのように復帰するかについての討論会が行われ、マルコス・ペレイラ商工サービス大臣が、製造業における投資の重要性を強調した。

ペレイラ商工サービス大臣さらに、国内で4つの改革が準備されていることも明らかにした。すなわち、労働制度改革と税制改革、年金制度改革、政治改革である。「年金制度改革と政治改革は、より緊急性が高く、可能な限り早急に可決されるべきものだ」とコメント。更に、「官僚主義からの脱却にも連邦政府は投資している」と付け加えた。

このような連邦政府の取り組みについて、商工サービス大臣は「ブラジル生産増強計画(ブラジル・マイス・プロトゥチーヴォ)」に言及、官民合わせて22の機関が協力して小企業向けのコンサルタントを提供していることを明らかにした。「これらの企業が生産プロセスを見直し無駄を省いた生産体制を確立するのを支援した」。

ペレイラ商工サービス大臣の見解では、いわゆるブラジル・コストを高める要素はいずれも、企業の生産性の足を引っ張る。こうした問題を最小限に抑制しようとする取り組みのひとつとして商工サービス大臣は、輸出入のプロセスを簡略化するために立ち上げた貿易向けの新統一ポータルを挙げた。更に、「査察及び規制に関連した活動についても効率化を進める必要がある」と断言。「我々が進むべき方向はまさにこれだ」という。

ペレイラ商工サービス大臣:あらゆる領域で効率を高めることが課題だ。
写真:エルシオ・ナガミネ/Fiesp

加えて国際関係についても商工サービス大臣は、コロンビアとチリと二国間貿易協定の締結に向け交渉を進めていること、更に、アルゼンチンとは自動車貿易協定で合意したこと、そして課税価額の還付を想定するレインテグラ(Reintegra:輸出業者向け租税還付特別制度)の改善に言及した。

「商工サービス省は業界団体と手を携え、ビジネス環境及び貿易環境を改善する現実的な工業政策の構築を希望している」と同大臣は断言した。「それは、短期間で工業を成長軌道に復帰させ、雇用と所得の水準を引き上げるのに不可欠だ」という。

2016年9月19日15:22作成 2016年9月19日18:59アップデート

9月19日に開催された「ブラジル経済展望セミナー」でカルロス・ハミルトン・バスコンセロス・デ・アラウージョ財務省経済政策局長が経済成長に関する討論会のパネラーの1人として出席
イザベラバーロス、Fiespインドゥスネット・エージェンシー

9月19日にサンパウロ市のサンパウロ州工業連盟(Fiesp)本部で開催された「ブラジル経済展望セミナー」の経済成長に関する討論会で、短期的な問題解決が重要な課題だと指摘する意見が出た。

財務省のカルロス・ハミルトン・バスコンセロス・デ・アラウージョ経済政策局長は、過去数年にわたって導入された経済政策について、潜在成長率を上回る成長を模索するようなものだったと評価。そして、「連邦政府は、公共支出が持続不可能な水準で肥大するのを抑制する必要がある」と断言した。

同局長によるとブラジル経済は、2016年下半期の時点で既に成長に向けた素地が整っている。「我々は上昇サイクルに足を踏み入れている」という。

この討論会には、他にもMBアソシアードスの経営パートナー、ジョゼー・ロベルト・メンドンサ・デ・バーロス氏が参加しており、同様に、景気に対する信頼の回復とGDPのマイナス成長の終焉を確信しているとコメントした。同氏は、「むしろ問題は、この成長をどのように上振れさせるか、持続的なものにするかだ」と話した。

そしてバーロス氏は、連邦収税局が「最小限にして優れた」活動を想定したモットーを掲げてこれに従う必要があると主張する。「連邦政府は、例えば公務員の給与調整のような一部の問題に関して、いよいよ一歩を踏み出した」とバーロス氏はいう。

もうひとつの取り組みとして、「遅れてはいるが、推進されるはず」のものとして利下げを挙げた。「利下げしない理由がない」とバーロス氏はいう。

労使協定に優越性を与えた連邦最高裁判所(STF)の判決は、労働制度改革の推進に対して決定的なポイントになるだろう。同氏は、「あらゆる問題で最初の一歩を踏み出した」と指摘した。

バーロス氏によると、年金の最低受給年齢を再定義することは、年金制度改革にとり重要だという。

別の方向性として、エコノミストでもある同氏は、石油業界と電力業界への投資が再開する可能性について言及。「ペトロブラスは、投資を今後縮小することを前提に、プライオリティーを設定して岩塩層下の石油開発に投資を進めるだろう」という。

バーロス氏はこれらを総合的に考慮して、2017年のGDP成長率が、最大で2%に達するという見方を示した。

無限大

マリオ・コーヴァス知事時代にサンパウロ州政府の財務局長を務めたゼツリオ・バルガス財団経済高等専門学校サンパウロ校(FGV-EESP)のヨシアキ・ナカノ理事は、ガバナンスを対象にした努力は何であれ重要だ、と話す。更に、調達の集約化と、プロセスの監査及び分析のような活動が重要だと言及した。同氏によれば「支出を削減できる余地は、ほぼ無限大だ」という。

マリオ・コーヴァス知事が退職する前に厚生分野のガバナンス分析を目的に招聘されたナカノ氏は、アルベルト・アインシュタイン病院と製薬メーカーのフレウリガ採用している管理システムを基準に比較研究を行った。「バーコードシステムによる医薬品の利用管理、実際の使用を評価するだけで、当時、医薬品の調達コストを30%引き下げることができた」という。こうした事例を踏まえて同氏は、「ブラジルの公的システムは刷新されるべきだ」という。

中野氏によると、高金利で生産性向上に対する設備投資が低調な場合、誰であれ投資に関心を持つ場合は、非常に慎重になる。「すべてが、金融投機家が報酬を受けるようにお膳立てされようとしている」という。つまり、「我々は全体としてマクロ経済政策を変更する必要性に迫られている」のだ。

2016年9月19日19:01作成 2016年9月19日19:03アップデート

「ブラジル経済展望セミナー」に関連して、9月19日午後、国内製造業の展望に関する討論が行われた
イザベラ・バーロス、Fiespインドゥスネット・エージェンシー

9月19日にサンパウロ市のサンパウロ州工業連盟(Fiesp)本部で開催された「ブラジル経済展望セミナー」で、国内工業の展望に関して盛んな議論が交わされた。

この討論のパネラーの1人、リオ連邦大学(UFRJ)経済研究所のダヴィド・クフェル教授は、成長する未来を確信しているという。同教授は、「工業の役割は、今過ぎ去った過去の1日と比較して成長していくというものだ」と話す。そして「これから先、インフラへのまとまった投資や、経済の中で蓄積された技術的な欠落が縮小するのを目の当たりにするだろう」と断言した。「もし我々が今未来にいて過去を見渡しているなら、工業が体力を付けているのを確認しているだろうことは、極めて明白だ」という。

クフェル教授は、こうして「新しい産業」が誕生するという。同教授の説明によると、「それは生産性に転換するための資本を蓄積できない企業が退場し、これまでと異なる産業が立ち上がってくるはずだ」。

その意味において、工業の未来は、エネルギー及び持続可能性、そして物理的インフラ及び社会インフラにフォーカスするような、「新しいデジタル・パラダイム」にあるのだという。「それにはマクロ経済の修正と長期戦略を調和させることが必要だ」という。

FGV-EESPのネルソン・マルコーニ教授は、生産性とイノベーション、資本蓄積に製造業が影響すると指摘した。「製造業は、成長の好循環を促進する」。同教授によると、「工業製品の輸出の伸びは、様々な国において、国民1人当たりの所得増加に関連している」という。

別の重要な点として、工業の発展が関連サービスの提供を動機付けることが挙げられる。「それらは、ソフトウェア、デザイン、サイトなど、すべて工業に寄り添う形で存在している」と同教授は説明。「生産構造の傾向はまさにこれだ。すなわち、工業と、サービス業が手を取り合って成長するということだ」という。

マルコーニ教授によると、ブラジルの工業が現在の状況に陥った背景には様々な要因があるという。「理解のために例を挙げれば、ブラジルのGDPに占める利払いの比重は、2011年から2015年にかけて36.5%だった。この水準は、アメリカでは14.8%、フランスでは15.6%だ」と、同教授はいう。更に、「連邦政府は、工業製品の国際貿易でブラジルの比重を拡大することを目標のひとつに定めるべきだ」と付け加えた。

その目標は、世界経済の成長に向けた新しい計画の一部であるべきだ。商工サービス省のフェルナンド・フルラン事務次官は、「緩やかではあるが、世界的に景気が回復する流れの中に我々はいるのだ」という。そして、「ブラジルでは、2017年にGDPが成長に向かうはずだ」と付け加えた。

フルラン事務次官によると、「工業バージョン4.0、あるいは相互接続された工業」こそ、ブラジルが成長に向けて見いだすべき活路だという。「この変革を成し遂げるため、我々は力を合わせて計画を練る必要がある」という。「工業政策というものはこの段階を経なければならず、その次には、税制のような構造改革が控えている」。
 

 

ピアウイ州のジョゼ・ウエリントン州知事を迎えて9月の懇親昼食会開催

9月の懇親昼食会は、ピアウイ州のジョゼ・ウエリントン州知事を特別ゲストに迎えて、2016年9月16日正午から午後2時までインターコンチネンタルホテルに150人が参加して開催、司会は平田藤義事務局長が務め、初めに特別ゲストとしてピアウイ州のジョゼ・ウエリントン州知事、中前隆博 在サンパウロ日本国総領事/ブラジル日本商工会議所名誉顧問を紹介、ピアウイ州からフィレタス・ネット上院議員はじめ32人が参加、また9月9日に中前隆博総領事がサンパウロ名誉市民賞を受賞したので、今日の懇親昼食会は祝賀会を兼ねた昼食会になると平田事務局長は説明した。

松永愛一郎会頭の「会頭」挨拶では、8月23日に日伯法律委員会 (藏掛忠明委員長)主催のブラジル知財に関する講演会開催、講師にリックス特許事務所(Licks Advogados)のカラペト・ロベルト弁護士が堪能な日本語で講演。ロベルト氏は講演会の前日に平田事務局長と知財セミナーに関して意見交換、日伯両国の経済団体間で経済連携協定(EPA)の可能性について議論が行われている現状を踏まえ、EPAが現実になる将来を見越し、必ず本知財案件が俎上に挙がる事を念頭に、先ず以て現状把握が最も大切である事を認識し合っていたと説明した。

8月25日に200人以上が参加して2016年下期業種別部会長シンポジウム開催、テーマは「2016 年上期の回顧と下期の展望」副題:『どん底の時期ならではの戦略は?-課題整理と対処方策-』と題して開催。

8月29日にブラジルテレビ放送技術協会(SET)主催の「SET EXPO 2016」および「日伯地デジ協力10周年記念式典」に出席のため、総務省からあかま二郎総務副大臣(衆議院議員)、菱沼宏之情報通信国際戦略局国際経済課長、篠崎智洋副大臣秘書官が来聖、今後の日伯間での地デジ・ICT分野の連携を深めるため日系企業関係者等と市内のホテルで意見交換を行った。

8月29日に貿易部会のメディカル分科会(鈴木分科会長)は21人が参加して開催、鈴木分科会長がドラフト資料を基に進行役を務め、会員企業対象のアンケート調査結果について説明、2013年10月以降にANVISA関連 並びにINMETRO関連 で改善された項目、ビジネス展開上で障害となっている項目、ANVISA関連 並びにINMETRO関連に対する要望事項などについて意見交換を行った。また10月開催予定の第3回日伯医療分野規制に関するセミナーについて、開催スケジュール並びに開催地、目的、要望事項、参加関係機関などについて説明した。

9月9日 に中前総領事がサンパウロ市より名誉市民賞を受賞、名誉市民賞を市議会に提案したマサタカ・オオタ市議会議員をはじめ、当地の日系社会から会場のサンパウロ市議会に約200名が出席した。

会議所名誉会頭の梅田邦夫特命全権大使の送別会は、9月29日19時30分から文協貴賓室で開催、梅田大使は政策対話委員会のAGIR活動をはじめ、会議所の様々な活動を支援、サンタカタリーナ並び州並びにトカンチンス州、ミナスジェライス州、セルジッペ州、アマゾナス州への公式訪問やローレンベルグ連邦区知事との意見交換会などに会議所会員企業も同行、各州政府関係者との交流促進につながった。

平田事務局長は現代ブラジル事典販促について、5月末から販売を行っている現代ブラジル事典2016年度版は現時点で640冊を販売、800冊の売り上げ目標達成への協力を依頼した。

大久保敦 ジェトロ・サンパウロ所長は、ジェトロ/会議所コンサルタント部会共催の「中南米セミナー」について、 10月14日の午前9時30分から正午まで、サンティアゴ事務所の中山泰弘氏が「チリ・経済ビジネス概況」、ボゴタ事務所の高多篤史氏が「コロンビア・経済ビジネス概況」、メキシコ事務所の峯村直志氏が「メキシコ、キューバ・経済ビジネス概況」、リマ事務所の藤本雅之氏が「ペルー・経済ビジネス概況」、カラカス事務所の松浦健太郎氏が「ベネズエラ・経済ビジネス概況」についてそれぞれ講演することを説明した。

代表者交代では、BANCO DE TOKYO-MITSUBISHI UFJ BRASIL S.A.の小池 淳介頭取は、村田会頭の退職に伴って会議所代表に就任、ブラジル着任は2年半前、ブラジルの政治経済は混乱しているが、会議所活動に貢献したいと説明、K-I CHEMICAL DO BRASIL LTDAの高橋 智社長は、ブラジル勤務4年中には事務所荒らし、車による交通事故、不当請求書に対する裁判所での解決などポルトガル語不足による問題も経験したが、会議所活動を通していろいろな人や異業種業界の人との繋がりができてよかったと説明、後任の尾崎 英介社長は9月に着任、高橋さんのアドバイスに従ってポルトガル語を覚えますと挨拶、JT INTERNATIONAL DO BRASIL LTDA.の大塚 浩一社長は2013年にブラジルに進出、厳しい環境下でスタートしたが、300%の伸びを記録、日本に帰国するのは心残りと説明、また後任のMarilia Schutze氏を紹介した。

古本 尋海氏は10月に開催されるiExpo 展示会とICT展示会を紹介、県連の市川 利雄氏は、商工会議所の第19回日本祭りへの協力に対してお礼を述べ、来年開催される第20回日本祭りについて、日程や会場、各県の特産品展示や食べ物、催し物などについて紹介した。  

ジェトロ・サンパウロ事務所長/ブラジル日本商工会議所常任理事の大久 保敦氏は、講師歓迎の辞でピアウイ州政府関係者32人が参加して日本企業誘致に力を入れており、マトピバ地域として有名な農業フロンティアを形成、また有望な鉱物資源や観光資源、電力エネルギー資源、輸送インフラなどのプロジェクトについてジョゼ・ウエリントン州知事から説明して頂くと紹介した。

ジョゼ・ウエリントン州知事は、「ピアウイ州の投資ポテンシャル」と題して、2015年から2050年までにピアウイ州の持続的経済開発計画として573億レアルに達する投資計画を立案、ピアウイ州の持続的経済成長、所得や雇用の拡大を目標に4本柱として、農業、再生可能エネルギーや天然ガス開発、インフラ及びロジスティック開発、鉱物資源開発、観光資源開発を優先。

鉱物資源開発として4億トンの埋蔵量が見込まれているパウリスターナ地域の鉄鉱石、8800万トンの埋蔵量が見込まれているニッケル鉱、オーストラリア産に匹敵するオパール鉱、パルナイーバ河流域の天然ガス開発が有望視されている。

世界でもトップレベルの農業生産を誇るブラジル新興農業開発地域のマラニョン州(MA)南部、トカンチンス州(TO)東部、ピアウイ州(PI)南部、バイア州(BA)西部の4地区に跨る「マトピバ地域」に含まれる州内のセラード地域での大豆やトウモロコシ、フェジョン豆、キャサバ栽培による穀物増産並びに輸出の拡大。

電力エネルギー資源として風力発電や太陽光発電のポテンシャル、観光資源開発では、ピアウイ州内にあるセラ・ダ・カピバラ国立公園は6万年前にさかのぼる3万点の線刻岩絵群と洞窟壁画が残されるブラジルの世界文化遺産であり、これらは旧石器時代に南アメリカにいた先住民の存在を証明しており、絵画の内容は、儀礼、舞踊、狩猟などの生活が伺えるもののほかグリプトドンや巨大アルマジロのような氷河期以前に絶滅したとされる動物などが描かれている。また、壁画の他にも陶器製の道具も発掘されているほか、約2億5000万年前に形成された渓谷の地形も合わせて荘厳な趣を放っている世界でも比類ない観光資源となっている。

州都テレジーナ市の都市圏鉄道(VTL)などのインフラ及びロジィスティック開発として官民合同プロジェクト(PPP)やルイス・コレア港湾内の輸出加工特区(ZPE)構想、マラニョン州サン・ルイス市‐ピアウイ州テレジーナ市‐セアラー州フォルタレーザ市を結ぶ鉄道建設や建設中のトランスノルデスティーノ鉄道などについても説明した。

ウエリントン知事は今回のプレゼンテーションは日本企業向けとしては初めてであり、勤勉な日本人の州内への投資はピアウイ州の更なる発展のために力を貸して頂きたいと述べ、2003年から2015年のピアウイ州の平均生産伸び率は15%前後で推移、教育レベルの飛躍的に上昇しており、州内には肥沃で広大な未耕作地が2万平方キロメートル残されており、大型機械化農業による穀倉地帯に変貌しつつあると説明して講演を終了、松永会頭から記念プレートが贈呈された。最後に平田事務局長は、ピアウイ州はサンパウロ州から非常に遠く開発が遅れて余り知られていないが、計り知れない農業や鉱業ポテンシャル、インフラ整備部門や道路・鉄道のロジスティック部門開発などに先入観を捨てて見直して欲しいと述べ、またピアウイ州への経済ミッション派遣を検討していると結んだ。

"Piauí Terra de Oportunidades"
. "Programa de Parcerias e Concessões"

9月の日伯法律委員会月例会に約40人が参加して開催

9月の日伯法律委員会(藏掛 忠明委員長)の月例会は2016年9月15日午後4時から6時まで40人近くが参加して開催、進行役は矢野クラウジオ副委員長が務め、初めにGaia, Silva, Gaede & Associados Advogados税法担当のGEORGIOS THEODOROS ANASTASSIADIS取締役が❝従業員利益分配金(PLR)に関する最近の税務管理審議会(Carf)の判断例 ❞、KPMG間接税担当のMARIA ISABEL REIS FERREIRA BARBOSAパートナー及びANA PALMAマネージャーは.❝ 社会保険融資納付金(Cofins)の償還の可能性 ❞、PwC税務担当のEVANY OLIVEIRA取締役は、❝2016年8月24日の州立情報通信テクノロジー審議会の規範通達❞、最後にTrench, Rossi e Watanabe Advogados税務担当のCAROLINA MARTINS SPOSITOシニア弁護士❝サンパウロ州政府による違憲性の高い金利徴収 ❞についてそれぞれ講演した。

PdfGaia, Silva, Gaede & Associados Advogados税法担当のGEORGIOS THEODOROS ANASTASSIADIS取締役 ❝従業員利益分配金(PLR)に関する最近の税務管理審議会(Carf)の判断例 ❞

PdfKPMG間接税担当のMARIA ISABEL REIS FERREIRA BARBOSAパートナー及び
ANA PALMAマネージャー ❝ 社会保険融資納付金(Cofins)の償還の可能性 ❞

PdfPwC税務担当のEVANY OLIVEIRA取締役 ❝2016年8月24日の州立情報通信テクノロジー審議会の規範通達❞

PdfTrench, Rossi e Watanabe Advogados税務担当のCAROLINA MARTINS SPOSITOシニア弁護士 ❝サンパウロ州政府による違憲性の高い金利徴収 ❞
 

Maria Isabel Reis Ferreira Barbosa e Ana Palma (KPMG), Carolina Martins Sposito (Trench, Rossi e Watanabe Advogados), Georgios Theodoros Anastassiadis (Gaia, Silva, Gaede & Associados Advogados), Cláudio Yukio Yano e Gileno Gurjão Barreto (PwC) e Valter Massao Shimidu (KPMG) (Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

RI / CCIJB

 

労働法は果たして改正されるか(2016/9/15)

9月15日、MACHADO MEYER弁護士事務所はテーメル政権下で企業家が今最も期待している時期に「労働法の近代化に向けた法改正は有り得るのか」と題し、同事務所の労働分野に詳しい錚々たる弁護士5人がパネラーになり討論会を開催、約70人が参加した。

大統領は労働者の特権を低下させる措置では無いと発言を急いでいるが、果たしてどの様に行うのか、政治が混乱している中で可能なのか、誰が国会を期待通り確実に動かして行けるのか、憲法に抵触せず法令のどの部分を改正するのかが焦点になっている。

個々のパネラーが昨今の政治情勢を分析、各々が見解を述べた後にモデレイターが討論会の半分の時間を質疑応答に割き、誘導しながら20人程の参加者から突っ込んだ質問が投げ掛けられた。過去、労働組合は権利獲得のため国会にプレッシャーを掛けて来たが、労働法の改革にあたっては企業団体にも今まで以上にその必要性があるのではと云うパネラーの見解に対し、平田事務局長は3番目に挙手、以下コメントした。

『来年はブラジルに移り来て50年を迎える。この会場に参加している大半の若い弁護士たちよりも現在までブラジルの変遷を肌で感じ又経営者としての立場からも、この国の政治経済情勢をつぶさに見て来た。私はブラジル人生の経験年数の上では皆さん以上にブラジル人(ガウショ)だと自負している。

色々なセミナーや政府機関が行う意見交換会で機会ある度に、硬直的な労働法や複雑な税制のなどの簡素化を求め意見具申して来た。ブラジルの諸制度はブラジルだけにしか通用しない独特な制度が多く、例えば移転価格税制など国際標準から掛け離れ、投資の阻害要因になっている。数多くのブラジルの識者達も良く比喩に使うがジャブチカバ(会場爆笑)であり、且つ時代錯誤そのものだと言いたい!

過去の経験を通じ、現在も経営者を苦しめているのに法的な不安定性も改革の一つに挙げたい。当該案件は人によっては如何様にも解釈が出来る曖昧な法体系が多く、何年か経った後にある日突然、どれだけ追徴を受けるか分らない不確定要素が経営負担になっていると指摘した。

労働訴訟案件に至っては国全体で年間300万件以上にも及ぶのが実態だ!(モデレイターからは日本の場合、確か約3000件(?)に違いないですけどと、その桁違いの大きさに同意・同調)これも海外からの投資の大きな足枷になっている!ブラジルの将来はこの厳しい未曾有な状況下で政府がタイムリーにどのように対応するかに掛っている。』と強調した。

Pdfプレゼン資料 「労働法は果たして改正されるか(Modernização na Legislação Trabalhista: Será que sai?)」

(写真提供: MACHADO MEYER 法律事務所)

会場の模様

弁護士5人がパネラーになり討論会を開催

質疑応答セッションに参加する平田事務局長

「2017/2018年度理事選挙」説明会開催

今月23 日(金)の立候補締切日に向けて選挙規定及び立候補状況の把握も含め選挙要領等についての理事選挙説明会が2016年9月13日午後4時から5時まで開催された。

進行役は「2017/2018年度理事選挙」選挙管理委員会の坂間 カロリーナ委員長が務め、初めに理事選挙日程として9月23の立候補受付締切、9月26日の投票開始、10月6日の投票受付締切、10月10日開票、10月21日臨時総会開催による選挙結果報告などについて説明、また平田藤義事務局長は、参加した部会長から理事選挙要領規定に関する疑問点、規定や定款の変更などについて補足説明をした。

参加者は選挙管理委員会の坂間 カロリーナ委員長、井上 秀司金融部会長、今井 重利貿易部会長、細谷 浩司運輸サービス部会長、池辺 和博機械金属部会長、中村 博機械金属部会長、平田事務局長、日下野総務担当、前田カリーナ総務補佐、大角編集担当

 

CIATE国際シンポジューム―コラボラドレス会議、文協で開催 (2016年9月10日)

国際就労者情報援護センター(CIATE)の二宮正人理事長は10日(土)田中克之海外日系人協会理事長、ブラジル外務省および労働雇用省の担当官等を招いて日伯文化福祉協会(文協)貴賓室において「日本で働く日系ブラジル人労働者のこれから~新たな展望~」と題し国際シンポジュームを開催した。

二宮理事長が開会挨拶、日本への出稼ぎ者は2007年の30万人余をピークにリーマンショック時から激減、現在約17万5千人が日本に在住している。2~3世等日本に永住あるいは長期の滞在者の定住組は日本に子供が居て日本の大学を卒業している時代になった。日本政府は日系人の定義を拡大していただき、特に在留資格について、4世以降の日系人についても日系3世と同様な取り扱いの配慮が必要だと言及した。

ブラジル外務省や労働雇用省の担当官等が日本在住の出稼ぎ者の国籍および男女構成比、就労動態、定住者の比率、犯罪者数、日伯社会保障協定に基づく厚生年金加入者、中小零細企(起)業支援政策、子弟教育等々についての実態報告。

また田中理事長から公益財団の海外日系人協会の沿革の説明後、アンケート調査を基に日本の地域別永住あるいは長期滞在者、住宅所持者、健康保険や年金制度の加入状況、不安定な雇用関係、一番懸念課題とされる子弟教育、地域の市民社会との関係等々についてレクチャーを行い参加者から大きな反響を呼んだ。会議所から平田事務局長が参加した。

 

憩の園が第10回慈善夕食会「スキヤキ・ド・ベン2016」を開催 (2016年9月9日)

憩い園(※1、※2)はホンマ ヒデコ陶芸アトリエと共催でチヴォリ リゾート&ホテルで9日、20時から第10回の慈善夕食会(参加費R$500/人)を開催、約300人が参加した。慈善夕食会は、在サンパウロ日本国総領事館及び国際交流基金が後援、事務局便りを通じ広く会員に案内を行い、慈善夕食会への参加を促した。本イベントの社会性や憩の園運営の自助努力を評価、地場会員企業の代表者等と共に平田事務局長が個人的に出席した。

過去、会議所では相互啓発委員会が主導、2002年12月チャリティー忘年会(参加費R$130/人200名参加)を開催、その後も2006年12月に水曜会(現カマラゴルフの前身)解散時の剰余金を、また2007年に同園が主催した慈善バザーに相互啓発委員会が会員企業に販売品の提供を呼びかけ、バザーでの売上金全額を同園の運営費として寄付、又その後も財務委員会などが事務局の入替中古PCや備品などを贈呈して来た。

※1http://www.100nen.com.br/ja/ikoinosono/000033/20031101000236.cfm

※2http://jp.camaradojapao.org.br/news/visitas-a-camara/?materia=16232

 

中前隆博総領事(当所名誉顧問)がサンパウロ市より名誉市民賞を受賞 (2016年9月9日)

9日夜、サンパウロ市議会において名誉市民賞の授賞式典があり、在サンパウロ総領事館の中前総領事が受賞に輝いた。マサタカ・オオタ市議会議員が中前総領事のサンパウロ市に対する、あらゆる分野における社会的貢献、ご尽力に応える意味で同賞授与を市議会に提案。州政府をはじめ市議会や日系社会の関係者など約200名が出席した。

両国歌の斉唱の後、来賓紹介、ビデオによる中前総領事の社会貢献活動、日系主要団体長の祝辞、田中克之海外日系人協会理事長(元サンパウロ総領事)、マサミ・ウエダ元高等判事、ケイコ オオタ連邦下議の祝辞の後に中前総領事がスピーチ。総領事館サイト:http://www.sp.br.emb-japan.go.jp/pdf/mensagem_cg_cidadao_paulistano.pdf

中前総領事はスピーチの中で経済分野においてブラジル日本商工会議所および在ブラジル日本大使館と伴に官民一体となって日系企業を支援して参りたいと当会議所の投資拡大に向けたアクションプラン(AGIR)の活動を紹介した。また当地の日系人と駐在員をはじめ経済団体や経済政策に係る専門家等との交流促進にも邁進したいと強調した。

平田事務局長は市議会から本式典に別途招待を受けて参加、中前総領事の多大な貢献に敬意を表し喜びを分かち合った。