ピアウイ州のジョゼ・ウエリントン州知事を迎えて9月の懇親昼食会開催

9月の懇親昼食会は、ピアウイ州のジョゼ・ウエリントン州知事を特別ゲストに迎えて2016年9月16日正午から午後2時までインターコンチネンタルホテルに150人が参加して開催、司会は平田藤義事務局長が務め、初めに特別ゲストとしてピアウイ州のジョゼ・ウエリントン州知事、中前隆博 在サンパウロ日本国総領事/ブラジル日本商工会議所名誉顧問を紹介、ピアウイ州からフィレタス・ネット上院議員はじめ32人が参加、また9月9日に中前隆博総領事がサンパウロ名誉市民賞を受賞したので、今日の懇親昼食会は祝賀会を兼ねた昼食会になると平田事務局長は説明した。

松永愛一郎会頭の「会頭」挨拶では、8月23日に日伯法律委員会 (藏掛忠明委員長)主催のブラジル知財に関する講演会開催、講師にリックス特許事務所(Licks Advogados)のカラペト・ロベルト弁護士が堪能な日本語で講演。ロベルト氏は講演会の前日に平田事務局長と知財セミナーに関し意見交換、日伯両国の経済団体間で経済連携協定(EPA)の可能性について議論が行われている現状を踏まえ、EPAが現実になる将来を見越し、必ず本知財案件が俎上に挙がる事を念頭に先ず以て現状把握が最も大切である事を認識し合っていたと説明した。

8月25日に200人以上が参加して2016年下期業種別部会長シンポジウム開催、テーマは:「2016 年上期の回顧と下期の展望」副題:『どん底の時期ならではの戦略は?-課題整理と対処方策-』と題して開催。

8月29日にブラジルテレビ放送技術協会(SET)主催の「SET EXPO 2016」および「日伯地デジ協力10周年記念式典」に出席のため、総務省からあかま二郎総務副大臣(衆議院議員)、菱沼宏之情報通信国際戦略局国際経済課長、篠崎智洋副大臣秘書官が来聖、今後の日伯間での地デジ・ICT分野の連携を深めるため日系企業関係者等と2016年8月29日(月)昼、市内のホテルで意見交換を行った。

8月29日に貿易部会のメディカル分科会(鈴木分科会長)は21人が参加して開催、鈴木分科会長がドラフト資料を基に進行役を務め、会員企業対象のアンケート調査結果について説明、2013年10月以降にANVISA関連 並びにINMETRO関連 で改善された項目、ビジネス展開上で障害となっている項目、ANVISA関連 並びにINMETRO関連に対する要望事項などについて意見交換を行った。また10月開催予定の第3回日伯医療分野規制に関するセミナーについて、開催スケジュール並びに開催地、目的、要望事項、参加関係機関などについて説明した。

9月9日 に中前総領事がサンパウロ市より名誉市民賞を受賞、名誉市民賞を市議会に提案したマサタカ・オオタ市議会議員をはじめ、当地の日系社会から会場のサンパウロ市議会に約200名の出席。

会議所名誉会頭の梅田邦夫特命全権大使の送別会は、9月29日19時30分から文協貴賓室で開催、梅田大使は政策対話委員会のAGIR活動をはじめ、会議所の様々な活動を支援、サンタカタリーナ並び州並びにトカンチンス州、ミナスジェライス州、セルジッペ州、アマゾナス州に公式訪問やローレンベルグ連邦区知事との意見交換会などに会議所会員企業も同行し、各州政府関係者との交流促進につながった。

平田事務局長は現代ブラジル事典販促について、5月末から販売を行っている現代ブラジル事典2016年度版は現時点で640冊を販売、800冊の売り上げ目標達成への協力を依頼した。

大久保敦 ジェトロ・サンパウロ所長は、ジェトロ/会議所コンサルタント部会共催の「中南米セミナー」について、 10月14日の午前9時30分から正午まで、サンティアゴ事務所の中山泰弘氏が「チリ・経済ビジネス概況」、ボゴタ事務所の高多篤史氏が「コロンビア・経済ビジネス概況」、メキシコ事務所の峯村直志氏が「メキシコ、キューバ・経済ビジネス概況」、リマ事務所の藤本雅之氏が「ペルー・経済ビジネス概況」、カラカス事務所の松浦健太郎氏が「ベネズエラ・経済ビジネス概況」についてそれぞれ講演することを説明した。

代表者交代では、BANCO DE TOKYO-MITSUBISHI UFJ BRASIL S.A.の小池 淳介頭取は、村田会頭の退職に伴って会議所代表に就任、ブラジル着任は2年半前、ブラジルの政治経済は混乱しているが、会議所活動に貢献したいと説明、K-I CHEMICAL DO BRASIL LTDAの高橋 智社長は、ブラジル勤務4年中には事務所荒らし、車による交通事故、不当請求書に対する裁判所での解決などポルトガル語不足による問題も経験したが、会議所活動を通していろいろな人や異業種業界の人との繋がりができてよかったと説明、後任の尾崎 英介社長は9月に着任、高橋さんのアドバイスに従ってポルトガル語を覚えますと挨拶、JT INTERNATIONAL DO BRASIL LTDA.の大塚 浩一社長は2013年にブラジルに進出、厳しい環境下でスタートしたが、300%の伸びを記録、日本に帰国するのは心残りと説明、また後任のMarilia Schutze氏を紹介した。

古本 尋海氏は10月に開催されるiExpo 展示会とICT展示会を紹介、ブラジル日本都道府県人会連合会日本祭りの市川 利雄実行委員長は、商工会議所の第19回日本祭りへの協力に対してお礼を述べ、来年開催される第20回日本祭りについて、日程や会場、各県の特産品展示や食べ物、催し物などについて紹介した。  

 

異業種交流委員会講演会開催

 

異業種交流委員会ではニッケイ新聞社編集長 深沢正雪氏をお招きし講演会を実施しました。

演題は「日本移民100年 ~移民の団塊世代~」で この1世紀における日本移民や日系人のブラジル文化への貢献についてご講演を頂きました。イタリア移民団塊世代の移民時の時代背景にも触れ、日系移民団塊世代の移民時の時代背景、その移民が行ったブラジル文化への貢献について等々興味の尽きないお話でした。ブラジルは「平和的に日本人が集団として世界と共存を始めた最初の場所」であり「日本文化を西洋に広める為の壮大な実験」がなされているとのご発言で講演は終了しました。

ニッケイ新聞社編集長 深沢 正雪氏

(写真:異業種交流委員会)

日本ブラジル外交関係樹立120周年花火祭りに出席

2015年9月12日、日伯の外交関係樹立120周年を記念した花火祭りがF1インテルラゴスで開催され、会議所から寄付賛同企業を始めとして多くの企業が参加、また多くの一般参加者が鑑賞に集まり日本から呼び寄せた花火師による花火を堪能した。開会の式典では梅田 邦夫大使、天野 一郎(ヤクルト商工会長/ブラジル日本商工会議所副会頭)が挨拶を行った。

梅田大使ご挨拶⇒ http://www.br.emb-japan.go.jp/files/000100563.pdf

写真提供 望月二郎氏

150人以上が参加して9月の懇親昼食会開催

9月の懇親昼食会は、2015年9月11日正午から午後2時過ぎまでインターコンチネンタルホテルに150人以上が参加して開催、司会は平田藤義事務局長が務め、初めに特別ゲストのジョアン・ライムンド・コロンボ(João Raimundo Colombo)サンタ・カタリーナ州知事、在サンパウロ日本国総領事の中前隆博総領事、サンタ・カタリーナ州政府のカルロス・ヴィルモンド・ヴィエイラ国際局長、エドアルド・オイネギ氏などが紹介、会頭挨拶として村田俊典会頭は今年の会議所活動のトピックスとして、日伯外交関係樹立120周年記念事業として12日にインテルラゴでの花火祭り、南大河州ポルト・アレグレ市で8月31日及び9月1日に開催された第18回官民合同委員会で政策対話委員会の松永委員長によるAGIR活動の報告、300人が参加した日伯経済セミナーでは成功裏に終了したパネルデスカッション、今月3日にブラジリア市で開催された貿易投資促進委員会では村田会頭によるAGIR活動の発表、今後の数々のイベントとして梅田邦夫大使とミナス・ジェライス州訪問、  Parque Ecológico do Tietê公園内での植樹ボランティア活動、日本農林水産省主催のマラニャン州サン・ルイス市において開催される「ブラジル穀物輸送インフラ改善についてのセミナー-農業開発・食品産業の観点から-」、11月の120周年記念「医療セミナー」開催などが続いており、商工会議所の活動が一層活性化されてきていると説明した。

企業経営委員長兼任の新常任理事の鈴木ワグネル理事は、日系企業の役に立つように頑張りますと挨拶、渉外広報委員会の近藤剛史委員長は、村田会頭並びに平田事務局長の強い思いで10年ぶりに商工会議所のパンフレットを更新、パンフレットを開くと会議所活動の概要が解り、もう一回開くと会議所活動が見やすくなっており、今後2年毎に更新予定で会員からのアドバイスを待っていると説明、平田事務局長は、パンフレット更新に尽力した近藤(トヨタ)委員長並びに岐部(UBIK)副委員長、井上(ジェトロ)副委員長、 東(トヨタ)副委員長、佐藤委員(トヨタ)、会議所事務局員にお礼を述べた。

在サンパウロ日本国総領事の中前隆博総領事は、明日12日は準備万端の花火祭りがインテルラゴスサーキット場で開催され、一抹の不安は雨と寒さであるが、日本から著名なバンドや日本各地の名物が味わえるレストランなど出店するので参加を呼びかけた。

3分間スピーチではサンパウロ新聞社の鈴木雅夫社長は、「関西大学ブラジル支部創設」について、アジア・北米やヨーロッパでは各地で校友会を作って交流しているが、ブラジルには関大卒の移住者が4,5人しかいないため駐在員や関大卒の縁者がいれば連絡くださいと説明、中川郷子さんは「カエルプロジェクト」について、2008年のリーマンブラザーズ破綻や2011年の東日本大震災で日本在住の日系ブラジル人の多くの子弟は帰国、中途半端なバイリンガルで就職の機会に恵まれていない人が多いが、バイリンガルとしての強みを生かせる日系企業での就職機会を考慮してほしいと依頼した。

IHI社の能登 靖久氏は、IHI社は1958年にリオ州にイシブラス造船を設立、レシーフェ市のアトランティコ・スール造船所に投資、今後は南部諸州での投資拡大意欲を説明、国際交流基金の深沢陽所長は「日本の前衛美術展開催」について、2016年7月28日から10月9日までリオ市、2016年10月から12月までサンパウロ市内のトミエ・オオタケ美術館で開催予定、中村宏画伯の「砂川5番」、北代省三氏のモービルオブジェ、田中敦子画伯などの作品を展示すると説明、代表者交代では、Avance-Authent社のジルソン・トダ氏が会社の事業紹介としてアウトソーシング、技術者の人材派遣、介護事業、エネルギー事業について説明、また帰国するNGK社の加藤三紀彦社長は3年間勤務、会議所活動では自動車部会並びに異業種交流委員会、カマラゴルフに積極的に参加して人脈つくりに励んで多くの友人ができたことが一生涯の宝になったと説明、後任の田辺宏之氏は8月30日に着任したばかりで時差ボケが続いており、半年前まで鹿児島の生産工場で工場長として勤務、ポルトガル語を一生懸命勉強してもっとブラジルを知りたいと説明した。

新入会員紹介ではFLUXO SOLUÇÕES INTEGRADAS LTDA.のKoitiro Hama氏は、事業としてオートメーションシステム、エンジニアリング、オフショアプラットフォーム関連機械・装置について説明、FOREST KK DO BRASIL LTDA. のIvan R. Yamasaki氏は、静岡県磐田市に本社を置き、従業員は78人、木材塗装、人材派遣、アウトソーシング事業について説明、TAKARA BELMONT PARA AMÉRICA DO SUL INDÚSTRIA E COMÉRCIO DE MÓVEIS LTDA.の 粟嶋 裕氏は、医療機器関連の製造販売、特にベッドや機能椅子や歯科医向けの椅子の輸入販売を手掛けていると説明、TORATA INDÚSTRIA E SERVIÇOS DE CROMAGEM LTDA.のYoshitaka Torata氏は、16年前から自動車向けの金型生産、2011年から溶接事業も開始と説明してそれぞれ会員証を村田会頭から授与された。

ジョアン・ライムンド・コロンボ(João Raimundo Colombo)サンタ・カタリーナ州知事の講演に先立ってカルロス・ヴィルモンド・ヴィエイラ国際局長は、約200 年前、江戸に向かう途中で難破した石巻の「若宮丸」が漂流後ロシアに漂着し、そのうち4 人がロシア軍艦に乗船し、1803 年12 月にフロリアノーポリスに修理のために寄港、日本人がブラジルの土を踏んだ最初の州であり、最も古い兄弟であるのでサンパウロ州を忘れてサンタ・カタリーナ州へ投資してくださいと笑わせた。

「ワクチン接種を伴わない口蹄疫フリーの地域」のサンタ・カタリーナ州では豚肉輸出開始、ブラジル国内では教育ランキング第2位、平均寿命第1位、文盲率の低さ第2位、人間開発指数(HDI)第2位、製造加工業従業員割合全国第1位、製造加工業は全国第3位の雇用創出産業など投資環境が整っており、更に投資に対する税制インセンティブ、またパルプ・皮革、セラミック製品などレアル安で輸出が拡大、現在のブラジルはいろいろな規制強化、複雑化で投資環境を阻害しているが、同州では積極的に税制インセンティブ制度を導入して企業誘致を行っており、最先端技術を擁している日本企業のパートナーに求めていると説明した。

ジョアン・ライムンド・コロンボ(João Raimundo Colombo)サンタ・カタリーナ州知事は、日本とのパートナーシップでは50年前に日本の協力でリンゴ栽培を開始したが、今ではリンゴ栽培ではブラジルトップの地位を確保、またサンタ・カタリーナ州上下水道公社との間で「サンタ・カタリーナ州沿岸部衛生改善事業」を対象に円借款貸付契約、サンタ・カタリーナ州と青森県州友好関係成立宣言の調印、林業技術専門家の派遣などについても説明、講演後は村田会頭から記念プレートが贈呈、平田事務局長はサンタ・カタリーナ州のジョイン・ヴィーレ市では会社設立に僅か1週間を要するだけであり、電動モーター製造では世界的な企業もあり、是非サンタ・カタリーナ州に投資をしてくださいと説明した直後に間髪を入れずにカルロス・ヴィルモンド・ヴィエイラ国際局長は、平田事務局長をサンタ・カタリーナ州の宣伝専属タレントとして契約すると参加者を笑わせた。

左からジョアン・ライムンド・コロンボ州知事/村田俊典会頭

左からジョアン・ライムンド・コロンボ州知事/カルロス・ヴィルモンド・ヴィエイラ国際局長

Takahiro Nakamae, cônsul-geral do Japão em São Paulo, Motoo Uchiyama e Atsushi Yasuda, diretores-executivos da Câmara

Wagner Suzuki, Tomoyoshi Egami e Ichiro Amano, diretores-executivos e vice-presidente da Câmara

Presidente da Câmara, Toshifumi Murata, faz entrega de placa de agradecimento ao governador
João Raimundo Colombo (c). À direita, o secretário-executivo de Assuntos Internacionais, Carlos Adauto Virmond.

Membros da Diretoria e demais autoridades com o governador João Raimundo Colombo

 

Fotos: Rubens Ito / CCIJB

ブラジル東洋紡創立60周年記念パーティー開催

ブラジル東洋紡創立60周年記念パーティーは2015年9月8日サンパウロ市内チボリホテルに招待者多数が参加して盛大に開催、今年は創 立60周年、バイオ事業開始25周年、エンジニアリング事業開始という弊社にとって記念すべき年となり、商工会議所からは村田俊典会頭、平田藤義事務局長 がお祝いに駆けつけた。

Cerimônia dos 60 anos da Toyobo no Brasil (Fotos: Divulgação)

運輸サービス部会に9人が参加して開催

運輸サービス部会(細谷 浩司部会長)は2015年9月8日午前9時から10時30分まで9人が参加して開催、毎年実施している下半期の見学旅行について意見交換会を行った。

今年の運輸サービス部会の見学会として2016年8月から9月にかけてリオ市4会場で開催されるオリンピック並びにパラリンピック会場や関連施設の視察、リオ・デ・ジャネイロ商工会議所メンバーとの交流会実施(安全対策、サポーター支援、通訳等)、見学会の日程スケジュール、プレ競技会観戦、入札条件、見学会の募集要項の詳細などについて意見交換を行った。

参加者は細谷部会長(日通)、川手副部会長(NYK LINE)、長合副部会長(NTT DATA)、小宮氏(ツニブラ)、堤氏(ツニブラ)、桟氏(Boxon)、平田事務局長、吉田調査員、大角編集担当

左から長合副部会長(NTT DATA)/川手副部会長(NYK LINE)/細谷部会長(日通)

第3回日伯貿易投資促進産業協力合同委員会開かれる

2015年9月3日、第3回日伯貿易投資促進・産業協力合同委員会が伯開発商工省会議室(ブラジリア)で開催され、カルロス・ガティーリャ開発商工省生産開発局長と赤石浩一経済産業省通商政策局審議官の両議長の他、両国政府、経済界から約100名が参加、両国経済関係の一層の拡大に向け活発な議論が行われた。ブラジル日本商工会議所からは、村田俊典会頭、近藤剛史自動車部会長、藤田誠メディカル分科会長がプレゼンターとして出席し、ブラジルへのさらなる投資実現に向けた政策提言活動(AGIR)、自動車部門における投資機会、医療機器の市場アクセス、をテーマにそれぞれ発表を行った。また、ブラジル日本商工会議所からは、松永愛一郎政策対話委員会委員長、櫻井淳政策対話委員会副委員長、矢部健太郎政策対話委員会副委員長、平田藤義事務局長、その他大勢が参加した。

(開会挨拶)

ガティーリャ局長:

ブラジル側を代表し、本日ご出席いただいた赤石審議官を代表とする日本側の多数の皆さんに感謝申しあげる。世界を取り巻く経済環境が大きな変動の時期を迎えており、ブラジルも調整が避けられない状況にあると認識している。多くの知識や高い技術力を持ち、ブラジルとの貿易、投資において第5位の日本は、我が国の産業開発においてなくてはならないパートナーである一方、近年の日伯貿易は縮小傾向にあり、これを拡大させていく努力が必要と考えている。現在、ブラジル経済は調整過程にあるが、世界の経済危機はこれまで常に乗り越えられてきている。ブラジルはGDP世界第7位の経済大国であり、南米最大の産業生産基盤を持つなど魅力的な市場があり、日本とは中長期的視点で産業競争力強化に向けたウィンウィンの協力体制を作っていくことが必要と考えている。日伯は長い友好関係を築いてきており、現下の流動的な状況にあっても互いの強い協力関係をもとに産業発展に貢献が出来ると思っている。本日の議題は多岐に渡るが、一つも外すことは出来ない大切なテーマである。本会合だけで解決を図ることはできないので、本日はある程度の方向性を示すことを目指し、今後行なわれる新たな会合に繋げていければと考えている。

赤石審議官:

本会合の開催に尽力いただいたガディーリャ局長をはじめ、開発商工省の皆さんにお礼を述べる。日伯外交120周年という記念すべき年、また経済調整期の中での開催となり、日伯の連携が一層求められていると認識している。先般ポルトアレグレにて開催された第18回日伯経済合同委員会を主催したCNIと経団連の尽力にも感謝する。現在、日本企業700社がブラジルに進出しており、これは中南米への進出日系企業総数の65%を占め、日伯の繋がりがいかに強いかを示すものと言える。これまで本委員会では、移転価格税制等いろいろな課題において成果を得ており、この他の項目についての進展も期待している。今回、フルラン次官との事前会合において、今後更なる進展を図るために本委員会の中間会合を開催することで合意した。日本においては、厳しい構造改革を含むアベノミクスにより経済が上向いてきた。これにより、企業収益が過去最高となり、完全雇用や賃上げも可能となり、されには国民マインドが前向きになってきている。ブラジルはポテンシャルのある国と認識しており、日伯が協力して、共に発展する仕組みづくりを考えていきたい。今年の12月にはルセフ大統領が訪日を予定していると伺っており、本会合が次につながる発展的な会合となるよう率直な議論を交わしたい。

両議長の開会挨拶の後、「日伯経済合同委員会の報告」のなかで、シルビア・メネクチ・デ・オリベイラ・セルミ・CNI産業政策専門員、大前孝雄・経団連日本ブラジル経済委員会企画部会長、森田清隆経団連国際協力本部上席主幹より、8月31日、9月1日両日にリオグランデスル州のポルトアレグレ市で開催された第18回日伯経済合同委員会の結果報告が行われた。続いて、村田俊典ブラジル日本商工会議所会頭より、AGIR活動の進捗報告として優先提言5項目の発表と、同項目をアジェンダとする「ブラジルへの更なる投資実現に向けた政策対話の提案」が行なわれた。

(村田会頭の発言概要)

テーマ:ブラジルへの更なる投資実現に向けた政策対話の提案

【AGIR活動の概要と48項目の提言書の取りまとめ】

カマラが昨年から取り組んでおりますAGIR、これはAction plan for Greater Investment Realizationの略ですが、この活動は、ブラジル進出日本企業の立場で、ブラジルコストの改善やブラジル産業の国際競争力強化に向けてブラジル側と一緒に何が出来るのかについて提案・議論を行なうための活動で、日本企業によるブラジルへの更なる投資実現と日伯間の新たなビジネス機会の拡大を目指そうとするものでございます。この目的の実現に向け、カマラでは昨年、政策対話委員会を設立し、その傘下に5つのワーキンググループを設け、現状、在ブラジル日系企業が積極的な投資活動を控えたり、国際競争力の低下を招いている要因、また各業界におけるサプライチェーンを支える裾野産業がブラジルになかなか育たない理由、高い技術力とノウハウを持ち、ブラジル中小企業の競争力向上に貢献し得る日本の中小企業がブラジル進出を躊躇する原因を調べ、両国経済が共に繁栄し得るための具体的な改善提案書を取りまとめるべく半年間にわたり議論を重ねてまいりました。そして本年3月、ブラジル裾野産業の育成、国際競争力の強化、インフラ分野への投資促進、また、税、労働、通関分野に代表されるブラジルコストの低減といった観点からなる計48項目の提言書を取りまとめた次第でございます。

【ブラジル産業界との情報交換】

昨年、藤井前会頭より本件ご説明申しあげた際、ブラジル側議長を務められたエロイーザ・前生産開発担当次官より、AGIR活動は進出日系企業のみならずブラジル産業界も裨益する重要な活動であるとして、CNIと連携しながら進めてはどうかとのご助言をいただきました。これを受け、CNIのアビジャオディ産業開発担当理事から、ぜひ一緒に取り組もうとのお声掛けをいただき、その後すぐに、CNIが纏められた提言書をお送りくださり、また、AGIR活動の進め方についても都度貴重な助言を頂戴するなど、カマラの活動に対し多大なご理解とご協力をいただいております。カマラでは、提言書の策定過程において、いただいたCNIの提言書を参照しながら、ブラジル産業界の問題意識や提言内容を念頭に置きながら各ワーキンググループでの議論を進めてまいりました。また、提言書を取りまとめたのち、私と政策対話委員一同でCNIを訪問いたしまして、アビジャオディ理事や国際部幹部の方との懇談を通じて多くの部分で双方の問題意識に共通性があることを確認し、両者協力して政策対話に臨んでいこうとの考えを共有した次第です。

【優先要望5項目の選定】

他方、カマラでは、AGIR活動の進め方について、経済産業省や梅田大使はじめ日本大使館の方々からも種々助言を得ながら、両国がウィンウィンの関係を築くための政策対話はどうあるべきかを考えてまいりました。当初、48項目すべてを提案するという案もございましたが、日本政府との協議を重ねる中で、進出日系企業にとっての優先度合いというよりはむしろ、現在ブラジルの産業界が抱える課題をまず念頭に置き、その改善に向け日本官民がよりブラジルに貢献できる提案は何かという視点からこの活動に取り組むことが大切であるとの考えに至り、今回、48項目の中から先ず、お配りしておりますとおり、2分野、5項目からなる提言書を策定したところでございます。

【優先提言5項目の概略】

時間の関係もございますので、提言書の項目のみご説明させていただきます。一つ目の分野は、「裾野産業の育成・中小企業の進出促進」を図るための提言でございまして、この中で3つの項目を取り上げております。

一つ目の項目は、

1)部品メーカーへの税制優遇等、中小企業支援施策の策定です。

二つ目は、自動車業界を想定したものですが、

2)より高いマネジメントスキルを持つエンジニアの養成の必要性を挙げ、人材育成の促進を提案しております。

三つ目は、自動車業界をはじめブラジルの裾野産業の振興を図る上での提言として、

3)利便性のある経済特区、輸出促進特区の設置と効果的な運用を挙げております。

この特区制度につきまして、若干補足説明をさせていただきます。

現在ブラジルでは、北東部を中心に自動車産業を対象とするフリーゾーンや輸出促進特区が設けられていますが、大消費地且つ大工業地帯であるサンパウロ周辺にも同様に、各種税制恩典等を提供する経済特区や輸出促進特区を設けていただきたいと提言しております。これにより、物流コストの削減、メーカーとの効率的な事業連携、更に、技術レベルの高いローカルサプライヤーとの協業を通じた海外市場開拓の機会も得やすくなるものと考えております。また、同特区内では、他国で実績のある各種許認可所管庁を束ねるワンルーフ窓口や手続き代行サービスセンターの設置、更に、中小企業間の協業を支援するビジネスマッチングサービスを実施するなどして、企業が生産、営業活動に専念できる体制を整えることを提案しております。本件につきまして昨年、サンパウロ投資局(Investe Sao Paulo)からの要請に基づきカマラから提案書を提出し、合わせて開発商工省、APEXにもこの旨伝えましたところ、その重要性への理解を得て現在、輸出加工区等を遠隔地のみならず立地の優れた地区へ設置すること、また、特区内に各種サービス専門業者も参入させていく可能性を検討するなどの内容が盛り込まれた法案が国会に上程されております。仮にこれが実現する運びとなりましたら、カマラと致しましても、特区の効率的運用に向けた協力として、他国での事例を参考に、計画初期の段階からお手伝いさせて頂けると考えております。   カマラからの提案書を真摯にお取り扱いいただき、短期間のうちに法案の上程までご対応くださいました開発商工省にこの場をお借りしまして厚くお礼申しあげたいと存じます。

提言書二つ目の分野は、「インフラ整備の促進」に向けた提言で、この中で2つの項目を取り上げております。

一つ目の項目は、金融制度改革についてのもので、4)海外投資家に対するインフラ投資環境の改善として、外貨導入によるインフラ整備の促進を挙げております。

最後の項目となります二つ目は、投資促進のための重要インフラの整備についてのもので、5)電力の効率的利用によるエネルギーコスト削減の必要性を挙げ、スマートグリッドの導入を提案しております。

各提言の背景や内容につきましては、後ほど、お手元の提言書をご参照いただければと存じます。

【MDICへの提言書の提出】

カマラでは先月17日、開発商工省副大臣事務局を訪ね、本提言書の概要をご説明申しあげました。担当官の皆さんには我々の提案をとても好意的にお聞きいただき、提案5項目いずれも開発商工省の課題認識と合致しているとして、これら提案項目に基づく政策対話に早速取り組みましょうとおっしゃっていただきました。特に、インフラ整備の促進に向けた外貨導入策に係わる提案に高いご関心をお寄せいただきましたので、カマラが先般実施しました外貨導入施策に係わるブラジルとメキシコ、チリ、ペルーとの比較調査結果をもとに、現在、インフラワーキンググループにおいて、より具体的な提案書を取りまとめているところでございます。作成でき次第、提出申しあげたいと考えております。この他、スマートグリッドの導入、ブラジル自動車裾野産業の育成に向けた提案につきましても、それぞれのご担当官からWGを作って早く議論しようとお声掛けをいただきまして、カマラとして大変光栄に思っているところでございます。

【結び】

これら項目はいずれも、進出日系企業のみならずブラジル産業界にとっても関心が高く、且つブラジルの産業競争力強化を図るうえで有効と思われる項目と認識しておりますので、カマラといたしましてはなるべく早く、日伯官民による未来志向的な政策対話に取り組みたいと心から願っている次第でございます。本日、開発商工省から具体的なご提案をお伺いできることを期待しております。AGIR活動につきましては、今後も本委員会のご助言、ご指導を頂きながら官民協力して進めてまいりたく存じますので、今後とも何卒よろしくお願いいたします。

(ブラジル側のコメント)

ガティーリャ局長:

両国間の協力にとって重要な項目が挙げられている。モンテイロ大臣もCNI出身で、CNIとも協力しながらの産業政策対話は大変重要な活動であると位置づけている。カマラにおいてこのような活動が行なわれてきたことに感謝申しあげる。

続いて、「貿易と市場アクセス」のセッションが行われ、藤田誠ブラジル日本商工会議所メディカル分科会長から、“医療機器等の販売に係る審査の迅速化”として、同分科会のこれまでの活動成果の概要説明が行われた。

(藤田分科会長の発言概要)

テーマ:医療機器等の販売に係る審査の迅速化

2年前の第一回の当委員会の時から、ANVISAによる医療機器の輸入販売承認審査において、ブラジル国外の工場のGMP査察に2年以上、薬事登録審査に1年以上かかっており、日本で流通している最新の医療機器でも、ANVISAによるGMPの承認が未取得の工場で生産されている医療機器は、ブラジル国民のために使用していただくまでに最低3年以上はかかっている、という課題をとりあげ、日本政府(厚労省・PMDA)の協力を得ながら、課題に取り組んでまいりました。

この2年の間、ANVISAと日本のPMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 :日本の薬事規制当局)が非常に良好な関係を築き、お互いに情報交換を緊密に行いながら、昨年2014年8月1日、ブラジリアにて、ブラジル保健省と日本厚生労働省との間で「医療・保健分野における協力に関する覚書」に署名がなされ、翌日の8月2日には、サンパウロにて、日伯医療分野規制に関するセミナーが開催され、日本からは安倍首相も出席されるという一大イベントが催されました。

また、8月20日にはブラジリアの日本大使公邸にて、前ANVISA長官と私どもメディカル分科会の会合が実現し、メディカル分科会からANVISAに相談ができる体制を作っていただきました。そして9月初は、前ANVISA長官が日本を訪れ、厚労省や医療機器産業連合会などとの会合及びいくつかの日本企業を訪問されました。このような過程を経て、今回大きな進展がありました。

昨年の11月と今年の1月に2つの大きな法改正が承認され、GMPに関しては、更新期間が2年から4年に延長また、相互協定を締結した国外の規制当局が保有する情報を活用できること、及び ANVISAが認証した国内外の監査機関への委託を承認することが承認されました。また、製品登録に関しては、更新期間が5年から最大10年へ延長されることが承認されました。このことは、非常に大きな進展であり、改善に結びつくと期待しています。また、今月9月10日には、第2回の日伯医療分野規制に関するセミナーが今度は東京で開催され、新しい長官のDR. バルボッサも出席されます。引き続き、ANVISAとPMDAの良好な協力関係が継続されることが期待されています。

今後についてですが、薬事登録については、サンプル数は少ないのですが、申請から承認まで平均1年以上かかっていたものが7ヶ月以内と改善されている傾向が見れます。一方、GMP査察については、このように査察待ちの件数は増加しており、査察までの期間も1年以上増加し、状況は悪くなっております。従い、特に紫にハイライトしている部分、法改正がなされた点について、実効性がまだない状態ですので、その実効性がいつ出てくるのか、について、継続的にフォローアップをしていく必要があると考えております。これらが実効性を持てば、ANVISAにおける効率化やマンパワーの向上につながり、審査の迅速化に寄与していくようになると期待しております。

これらの点について、PMDAとも相談しながら、ANVISAと確認をしてまいりたいと考えております。薬事登録についても、GMP査察のように、ANVISAが指名する第3者機関や他国の認証が使えるようになると、更に直接的に改善が進むのではないかと思います。

また、昨年取り上げた課題のひとつで、INMETROに関する点については、進展がありませんでした。引き続き、相談できるようにしていきたいと考えております。

これらGMP監査や薬事登録は、人命に関わる重要な手続きであり、ANVISAとしても国民の健康を守る責任があり十分な審査が必要であることは理解しております。是非協議を継続していただき、安全と効率化を両立できるようになることを望んでいます。

毎回繰り返しておりますが、この要望の根底にあるのは、「ブラジルに貢献したい、ブラジル国民の健康に貢献したい」という日本の医療関連企業の気持ちであることをご理解ください。つまり、日本企業の高度で高品質な医療機器を少しでも早くブラジル国民のために使えるようにしたいということです。

是非、ブラジル国民の健康に貢献するため、引き続き、ポジティブにこの提案をとらえていただきたいと思います。

この他、「貿易と市場アクセス」のセッションでは、各機関からの下記プレゼンテーションをもとに、両国の貿易、投資拡大に向けた活発な議論が交われた。

3.1. ブラジル産の加熱処理された牛肉の輸出展開

フェリッペ・ロペス農務省検疫担当官

3.2 総理訪伯及び前回からのフォローアップ

経済産業省

後藤勝良 NEXIニューヨーク事務所次長

3.3 医療機器

藤田誠 ブラジル日本商工会議所・メディカル分科会長

3.4 医療関連のプロジェクト

友納睦樹 富士フィルムブラジル社長

3.5 アルミ産業の協力状況

中富道隆 日本アマゾンアルミニウム社長

ギエルメ・ケシシアン 開発商工省

3.6 知財分野における協力状況

松下公一 特許庁・総務部 国際協力室室長

イゴール・ナザレ 開発商工省

3.7. 香水・化粧品分野での協力

グスタボ・カンポス 開発商工省

3.8. 航空分野における協力

レオナルド・クレバー・デ・アサイデ 外務省商業防衛・保護局長

(ブラジル側のコメント)

レオナルド・ロドリゲス・ペレイラ ANVISA医薬・健康製品マネージャー

来る9月10日の医療セミナーの参加のためANVISAバルボサ長官が訪日する予定をしており、その際に詳細が議論できる時間をとってあるので、この委員会では簡潔に述べさせていただきたい。8月末に3つの新規制が発表された。まず、診察の際に活用される医療器具や機器に関し、品質を維持しながらも手続きの簡易化を行うことになった。また、2014年から2015年にかけて、特に登録済みのリスクの少ない製品に関しては、登録期間が90日から30日と短縮されており、登録の迅速化を図っている。日本で開催されるセミナーでは、具体的な数字を使って審査期間に関する詳細が議論される予定で、そこでは日本での審査期間なども参考にさせていただきたい。さらに工場審査に関しては、日本がMDSAPに参加することで申請短縮に近づいていると考えており、これも医療セミナーにて詳しく議論できればよいと考えている。

続いて、下記により「4.投資」、「5.造船産業の協力」、「6.エネルギー分野の協力及びスマートシティ/スマートグリッド」、「7.固形廃棄物」、「8.自動車部門における投資機会」のセッションが行なわれ、各機関からの下記プレゼンテーションをもとに、両国の貿易、投資拡大に向けた活発な議論が交われた。

8.自動車部門における投資機会のセッションでは、近藤剛史ブラジル日本商工会議所自動車部会長より、“自動車産業の投資機会の拡大“をテーマに、カマラの産業競争力強化・中小企業育成WGや自動車部会の活動をもとに在ブラジル日系自動車産業界からの提言が行われた。

(近藤自動車部会長の発言概要)

1.ブラジル自動車市場の将来予想と課題

2015年上半期(1-6月)のブラジル国内の自動車販売は、ブラジル経済の悪化、それに伴う失業率の上昇などに伴い、132万台、年率286万台と前年比20%減少となっており、また、自動車生産は、更に深刻な状況であり、レアル安の影響に伴い輸出は増加しているものの、国内販売の激しい落ち込みをカバーするには至らず、約128万台と前年同期に比べ23%減少となっております。ブラジル自動車工業会(ANFAVEA)の2015年の国内市場の見通しは、昨年の350万台に対して、22%減少となる278万台(約70万台の減少)と予測していますが、 当自動車部会では、さらに厳しい見通しになるものと覚悟しております。なお、市場がピークであった2012年の380万台からしますと、わずか2年で、約100万台の市場が減少する、これまで経験したことのない大変厳しい状況に、ブラジルの自動車産業は置かれております。こうした状況に伴い、欧米メーカーを中心として、ブラジル国内の販売店は、上期に、492店舗が閉鎖し、既に12,000人が解雇され、自動車メーカー各社は、昨年からの累計で約36,000人ものレイオフ・解雇・集団休暇を実施しております。

2.自動車産業における投資機会の拡大に向けて

それでは、本日のテーマの『自動車産業の投資機会の拡大』に、移らせていただきます。ブラジル政府は、2012年から国産化推進の自動車政策に取り組んでおり、政府の取り組みに呼応する形で、自動車各社は、現調率の向上に向け、例えば、エンジン工場の新設、サプライヤーと一体となった工程改善・原価低減活動など、ブラジル国内の自動車産業の基盤強化に取り組んでまいりました。この国産化推進の取り組みを、より実効あるものにするためには、『生産性向上を通じたブラジル産車両・部品の国際競争力の強化』、『ブラジル産車両・部品の輸出促進政策』に、官民挙げて、一体的に取り組むことが必要であると考えております。本日は、時間も限られておりますので、ポイントを絞って、提言させていただきます。

まず、1点目の『生産性向上を通じた国際競争力強化』に関して、3点提案いたします。

1点目は、高技能・高技術を有するエンジニアや熟練労働者など、官民連携した人材育成の促進

2点目は、輸入税率の低減、手続きの簡素化を通じた、新旧を問わず、生産性向上に資するグローバル設備の導入に向けた支援

3点目は、中小企業向け経済特区、輸出促進加工区の設置、更には、行政サービスのワンストップサービスの提供を通じた、競争力のある中小企業の誘致・支援であります。

これらの取り組みを通じて、生産性向上を図り、ブラジル国内の製造基盤を強化することが何よりも重要であると考えております。2点目の『輸出促進政策』については、これまで、ブラジル政府は、輸出売上高の一部を還元する輸出払い戻し税を導入するなど輸出促進に積極的に取り組んでいただいております。今後、さらに、ブラジル製車両のブラジルからの輸出を拡大するには、短期の経済情勢や為替動向、貿易収支動向に影響を受けずに、中長期的な視点にたった、一貫した政策の継続・強化が必要であります。弊社でも、昨年から、ブラジル生産車両を、従来のアルゼンチンに加え、ウルグアイ・パラグアイへも輸出を開始いたしましたが、依然として、輸出拡大には、コスト競争力の面で、課題を抱えております。ブラジル政府には 、輸出払い戻し税などの輸出促進に関するインセンティブの一貫性を持った政策の実行、更なる促進施策の導入をお願いいたします。ブラジル政府からの支援もいただきながら、将来、ブラジルの自動車産業を、盤石な産業基盤の元、高い国際競争力を有する『中南米地域の生産・輸出拠点』にしていきたいと考えております。

4. 投資

4.1. 農業分野への投資協力

マウリシオ・フレーリー・クラド 農務省 海外投資協力担当官

4.2. 物流インフラ投資計画の新プロジェクト

ダニエル・シゲルマン 運輸省運輸活動振興局長

4.3. 投資協定

ジョージ・デ・オリベイラ  外務省サービス交渉局相談役

5. 造船産業の協力

星野芳隆 在ブラジル日本国大使館 公使

ジョアン・ルイス・ロッシ 開発商工省生産開発局担当官

6. エネルギー分野の協力及びスマートシティ/スマートグリッド

フェルナンド・ロウレンソ 開発商工省

ファビオ・カバルカンチ ANEEL有効エネルギー調査・開発局アドバイザー

7. 固形廃棄物

カルロス・マンダリノ 開発商工省生産開発局

8. 自動車部門における投資機会

8.1 開発商工省(マーガレッチダイレクター代行)

8.2 近藤剛史 ブラジル日本商工会議所・自動車部会長

8.3 石田靖博 ジェトロ・サンパウロ所長

(ブラジル側のコメント)

カルロス・ガティーリャ 開発商工省生産開発局長

先ずは、ブラジルへの投資を検討していただいていることに感謝を申しあげるとともに、JETROのミッションを歓迎したい。InovarAuto政策は、産業保護があるために競争力を生み出すのではなく、技術力や効率性の向上の為に産業競争力があるとされることを目指し、一層の技術力の向上とイノベーション政策へと向かっていくことを望んでいる。ブラジル人は、今自動車を購入しなくても、来年再来年には購入する。不景気の雑音は聞こえてくるが、来年の上半期後半頃の景気回復に期待しているし、自動車市場が長期に停滞することはないと思っている。輸出政策に関しては、最近6ヶ月間の間にウルグアイやメキシコとの条約改正を実施し、アルゼンチン、コロンビア、パラグアイとの条約改正も間近、アメリカ、ヨーロッパ、アジア諸国との新しい条約も検討している。自動車産業は二国間条約のリーダーともいえ、国内需要のみならず、南米大陸諸国との貿易を可能としている。例えば、コロンビアとの条約を締結すれば、自動車輸出が3000台から50000台に増加すると見られている。ブラジル国内での地位を築ければ、ブラジルの輸出政策を活用できる。

(閉会)

・赤石浩一 経済産業省通商政策局審議官

本委員会では、ガティーリャ議長のイニシアティブもあり多くの案件の議論が多少の時間超過で可能になり、日伯両側の協力をしていただいた関係者に感謝を評す。多くの議論の中で、特にAGIR活動の重要性が認識でき、今後の協力や解決についてのAGIRの新案を今後もしっかり議論していくことが出来ればと考えている。それ以外の分野でも次回の会合を待たずに、日伯経済合同委員会での提言についても様々な意見交換が行なわれ、その他の個別案件に関しても今回の会合を踏まえて議論が進展していくものと信じている。次回は東京での開催になるが、冒頭でも説明したとおり、来年1月くらいに、分科会を派遣して、今回提案した課題に関する中間会合、小委員会を設けて、本格的な会合は来年の夏6月くらいに調整して開催する様進めていきたい。今回の会合は始めて参加させていただいたが学ぶことも多く、国際会議にしては友好的な会議で嬉しく思う。引き続き問題の解決、そして次回の会合に向けての今後の協力をお願いしていきたい。

・カルロス・ガティーリャ 開発商工省生産開発局長

モンテイロ大臣そしてブラジル政府を代表し、先ずは日本側の関係者に感謝を述べる。全ての案件の議論が可能になったのも、信頼関係があるからであり、この会合では合意というよりは信頼関係を築けたことに異議があると思う。日伯の距離はあるが、ブラジルは民主主義、組織機能性、大きな国内市場、そして過去10年間に約6000万人の労働市場への参入、産業のベースとなる技術やサービスが整っており、後はきちんと発展するよう努めるのみである。この発展には、友好国である日本との協力が重要な意味を示している。この委員会は大変重要なものであり、来年の日本開催の会合にも参加するようにしたい。

Durante 9° Reunião MDIC-METI foram discutidas parcerias em diversos setores como: mineração; agricultura; automotivo; resíduos sólidos; equipamentos médicos; higiene pessoal, perfumaria e cosméticos, entre outros. (Fotos: Washington Costa/MDIC)

「外交関係樹立120周年記念セミナー」に300人が参加して開催

ブラジル日本商工会議所、日本経済新聞社、サンパウロ州工業連盟(FIESP)主催、ブラジル全国工業連盟(CNI)、在ブラジル日本国大使館、ブラジル連邦政府外務省後援、オ・エスタード・デ・サンパウロ紙協力の「外交関係樹立120周年記念セミナー」は、2015年9月2日午後2時から6時までサンパウロ州工業連盟(FIESP)貴賓室に300人近くが参加して開催された。

初めにFIESPのトマス・ザノット国際部長は開会挨拶で、梅田邦夫大使、ブラジル日本商工会議所の村田俊典会頭、ジョゼ・アウグスト・コレアDEREX取締役、国際協力銀行(JBIC)の矢島浩一代表取締役副総裁、日本経済新聞社の平田善裕常務執行役員の参加にお礼を述べた。

ブラジル日本商工会議所の村田俊典会頭は、CNIやインベスト・サンパウロ、ドイツ商工会議所、米国商工会議所から多数参加してこの記念セミナーに多大な関心を寄せており、講演内容を楽しみにしているが、1970年代はウジミナスやセニブラ、アマゾンアルミ、イシブラス、セラード開発などの日伯経済協力の象徴ともいえる大型プロジェクトを通じて密接な経済関係を構築、両国は修好120周年を迎えて世界で一番遠いにも関わらず、世界で最も緊密な関係にあり、2006年には地デジ日伯方式を採用して世界各地域で地デジ日伯方式の拡大を続けている。

ブラジル日本商工会議所の会員数は増加の一途を続けており、政策対話委員会を設立してビジネス環境整備に取り組んでおり、またビジネス交流には人的交流が重要であり、ブラジル国民に対する短期滞在数次査証発給と同等の査証発給など早期解消につながってほしいと説明、梅田邦夫大使は今回のセミナー開催は日本政府を代表して感謝しており、ブラジルに進出している日本企業は700社となっているが、2014年は数社の増加に留まっており、いかに投資増加するかが課題となっている。今後はいろいろなアイデアを出してゆきたい。日伯関係の現状として昨年の安倍総理の来伯で両国関係は着々と進展、120周年記念行事として数百に及ぶ関連事業を進めており、9月12日の花火祭り、10月末の秋篠宮の来伯、12月のジウマ大統領の訪日でクライマックスを迎えるが、5月には賢人会議開催、7月にはマウロ・ルイス・ビエラ外相の訪日、8月にはマガジン・ルイザ社のルイザ・トラジャーノ社長、ブルーツリーホテルの青木智恵子社長など女性経営者と安倍首相の会談、ペトロブラスの造船関連問題の解決の一環としてタスクフォースの設立、現在のブラジルは政治経済で大きな問題に直面しているが、反面チャンスを迎えており、皆さんの実行力や信頼、潜在能力に期待しているとエールを送った。

パウロ・スカフェFIESP会長は、ブラジル人は日系コロニーに対して信頼や尊敬を擁しており、日本企業進出の土壌は整っており、ペトロブラスの汚職問題で政治危機に直面しているにも関わらず、乗り越えることは明らかであるために、今が投資チャンスであると強調、アフォンソ・フランコ・ネット経済政策局長は、ジョアキン・レヴィ財務相は急用で参加キャンセルを余儀なくされたが、外交関係樹立120周年記念セミナーでは日本企業からの投資を期待していると伝言を持ってきた。日本はブラジルにとって有用な投資パートナーであり、トヨタ、ホンダ、日産などの自動車関連投資、JBICによるファイナンスなど数えきれない投資が行われており、今後はセラード開発同様にMAPITOBAs地域への農業並びにインフラ、ロジスティック整備投資でブラジルコストの削減に協力を期待していると述べた。

国際協力銀行(JBIC)の矢島浩一代表取締役副総裁は、「ブラジルへの期待-経済協力の新たなステージ」と題して、JBIC銀行は輸出入銀行として1950年に設立、リオ支店は1958年に開設、JBICは日本及び国際経済社会の発展に寄与するために、日本にとって重要な資源の海外における開発及び取得の促進、日本の産業の国際協力の維持及び向上、地球温暖化防止等の地球の環境保全を目的とする海外における事業の促進を掲げる4ミッションを柱に事業活動を実施、ブラジルコストの課題、5月の賢人会議での石油・天然ガス生産、自動車セクター・産業活動、インフラ、再送可能エネルギー、第3国への支援、貿易投資促進会議によるEPAや AGIRについての報告などについて説明した。

パネルディスカッション1では「どう拡大するビジネス交流-新たな成長の種は? 課題は?」と題して、モデレーターは日本経済新聞社の鈴木亮編集委員が担当、ブラデスコ銀行チーフエコノミストのオタービオ・デ・バーロス氏は「ブラジル経済の現状と課題」と題して、マーガレット・サッチャー元首相のYou may have to fight a battle more than once to win it.(勝つためには、一度ならず戦わなければならないこともある。)の名言を引用して、ブラジルの経済危機脱出には財政再建、支出削減、インフレに関係なく金利の低下、生産性の向上、インフラ整備などの問題のネックを指摘してブラジルは山積みの問題を抱えているが、必ず解決できると強調した。

三菱商事の白木清司副社長執行役員、中南米統括は2011年11月に着任、事業の再強化、事業投資におけるマーケットリーダー、人材の育成を強化、ビジネス障害のネックになっているブラジルコストは時間をかけて改善していく必要があり、世界7位のGDPの潜在ポテンシャルは非常に魅力的である一方で、社会政策、構造改革の早急に着手する必要があり、国際コモディティ価格の下落やラヴァ・ジャット作戦による汚職問題発覚でブラジルが抱える問題が明確となって今が問題解決のチャンスであり、競争力を付ける機会となっており、中長期的に見て自動車や飛行機製造など立派な工業国になる。2018年には国際コモディティ価格は改善、三菱グループは10年から30年先を見据えて事業をターゲットにしており、日本はブラジルの政治問題を憂慮しているが、一喜一憂しないことが肝要であり、官民合同会議ではEPA締結やビジネス環境改善のためのAGIRでの前向きな提言を生かすも生かさないも両国が挙国一致で向っていくことで解決できると強調、ブラジルの政治家や官僚に対してブラジルを良くしたい意思を感じ、同志、立志、高志の3志から信頼が生まれることをブラジルで4年半一緒に仕事をして確信していると述べた。

ブラジルトヨタ社の近藤剛史社長は、トヨタのラインアップとしてカローラ車並びにエチオス車はブラジル国内生産、ハイラックス車及びSW4はアルゼンチンから輸入、アルゼンチン向け自動車輸出は3.4万台、アルゼンチンから5.8万台、両国の生産店販売とも年々増加、コスト低減のためにウルグアイ及びパラグアイへ輸出、エンジン・トランスミッションの現地生産、お客様サービス調査では業界N01.労使協定「労使宣言」を締結、競争力強化を通して従業員の長期雇用確保は従業員・家族に幸せにつながると説明した。

ロバート・ボッシュ社のウォルフラン・アンダースCFOは、同社はブラジルに進出して60年以上事業活動を行っており、現在のブラジルはインフレや失業率が高く、企業経営者や一般消費者の景況感は最悪、レアル安の為替は輸出拡大に追い風となっている反面、50%以上のレアル安の為替では輸入が困難になっていると説明した。

ブラジルGE社のジルベルト・ペラルタCFOは、ブラジル進出は1世紀近い95年、ブラジルでのビジネス障害はつきもので日本人は忍耐強いのでブラジルの危機を乗り越えることができるが、ブラジルに進出している企業は忍耐が必要で撤退しないようにすることが重要である。ブラジルの政治家は好き放題なことを言って国会は混乱を極めて、わが社の主力事業の医療機器や航空機分野のビジネスは為替の影響を大いに受けているが、必ず良くなるとために忍耐強く待つことが成功につながると指摘した。

質疑応答

鈴木亮編集委員  ブラジルで成功するには忍耐強く、長くやることか、この危機は無駄にしてはいけない。

オタービオ・バーロス氏 短期的には政治経済危機は継続するが、中長期的には脱出可能、私の経験では8回の経済危機に直面したがすべて乗り越えてきている。

白木氏 日本企業にとって危機克服や社会貢献で最も重要なのは人材確保、ブラジルの製造業は中間層が増加したが、競争力の改善余地があり、ブラジルの労働者に多機能のジョブができるようにマインドアッププログラムを組み入れてほしい。

近藤氏 初めに標準作業できる技能者を養成、また創意工夫できる人を大切にする。

ウォルフラン・アンダース氏 ドイツ式教育とSENAIシステムを導入している。

ジルベルト・ペラルタ氏 SENAIと協力して基本スペシャリティ教育に力を入れている。

鈴木亮編集委員  2016年のリオのオリンピックの影響は?

オタービオ・バーロス氏 オリンピックはワールドカップ同様に成功してほしい。ラヴァ・ジャット作戦による汚職問題がなければもっとスムーズに進んだが、1964年の東京オリンピックは日本を変えたが、リオのオリンピックは良い影響を与えると思う。

ジルベルト・ペラルタ氏 FRBの利上げでレアル通貨に対するドルの為替は更に上昇するが、投資チャンスに結びつく。

ウォルフラン・アンダース氏 レアル安の為替をチャンスに変えることができるか。

白木氏 ロングタームのビジョンを持って今後数年間どうするか検討、バリューチェーンを通して投資をしていきたい。30年、50年先をとらえていかなければいけない。

近藤氏 為替安定による輸出政策の安定を要求、日本の高度な品質を保ちつつ安定した企業活動を続けていきたい。

パネルディスカッション2の「ヒトの交流が築く次の120年-経営の現地化は進んでいるか? ヒトの往来の現状は? いま日伯人脈は?」、ウジミナス社のパウロ・ペニド顧問は、日本が第2位次大戦後に海外で初めて投資をしたのはウジミナスで日本における海外技術移転・技術協力の原型の一つと言われており、製鉄所のあるイパチンガ市は以前と見違えるほどに発展しており、いろいろな面で地域社会貢献の見本になっていると説明、ブラジル在住38年になるヤクルト商工の天野一郎会長は、1930年にヤクルトの生みの親である代田 稔医学博士はヨーグルトを食べている人は長寿であることに着目、乳幼児のアレルギーや感染症の予防などを目的に乳酸菌普及に尽力した。1964年に台湾に進出、1966年にブラジル工場を建設、5,500人のヤクルトレディに乳酸菌の効用を理解してもらって訪問販売を行っているが、アットフォームな環境で多くの販売員は長期勤務をしていると説明した。

安田マリチマ保険のフランシスコ・カイウビ・ビジガル社長は、2013年にマリチマ社を買収、買収後は両社のカルチャーの良い点を抜粋して日伯カルチャー企業が誕生、マリチマ社の社員を日本で研修してグローバル文化企業になりつつあり、トルコの保険・年金会社「ハルク・エメクリリク」買収後にマリチマ社買収の経験を活かしていると説明、ギーキー社創業者のクラウジオ・ササキ氏は、個々の生徒の学力に適した教材を自動的に提供するシステムに強みを持ち、主に高校生を対象に大学入試模擬試験やオンライン学習を提供する企業を2011年に創設、個人のそれぞれの能力に適した教育方法を採用、教育内容に賛同した三井物産が投資していると説明、カミカド社創業者のミノル・カミカド氏は、私は日系三世で果物販売の露天商から玩具小売販売、タイヤディーラーから1987年に家庭用品販売のカミカド社を創立、2011年に衣料品小売大手のRenner社が資本参加、日本のファッションデザイナー高田 賢三氏と組んで「夢」ブランド品を販売、カミカド氏は、日本や中国へ頻繁に出張してブラジル国内で人気のでる販売品目を模索、また社員には色々な角度からビジネスを分析する眼力を養うように指導していると述べた。

質疑応答

鈴木亮編集委員  日本的な風土や経営に対する疑問は?

パウロ・ペニド氏 時々、疑問を持つが話し合って解決しており、また教育があれば解りあえる。ブラジルにはドイツ系などの学校は存在するが、なぜ日本政府支援による学校がないのか?

フランシスコ・カイウビ・ビジガル氏 異文化で初めは理解するのは難しかった。話し合いで理解できる。

天野一郎氏 各支店に約20人のヤクルトレディーがいて教育している。

ミノル・カミカド氏 日本人は忍耐力があり、ブラジル人は創造性があり、お互いの長所を融合する。

鈴木亮編集委員  今後の社内教育や次の120年に向かって人材交流について?

パウロ・ペニド氏 信頼関係を植え付けることが重要。

天野一郎氏 医者との人材交流促進。免疫学会を5回開催。11月5日から6日に30周年セミナーを開催予定。

フランシスコ・カイウビ・ビジガル氏 日本に行く前は考えられないようなおもてなしを受けて感動。いかに両国の文化を理解することが重要であるか理解できた。

クラウジオ・ササキ氏 大学に入るには日本人を減らさないと入学できないと聞かされて育った。ブラジル人が日本的な教育を受ければブラジルはもっと素晴らしくなる。ブラジルの教育は議論する点が素晴らしい。日本の若者をブラジルで教育すると新しい視点が開ける。

ミノル・カミカド氏 シュラスコでオニギリがないと味気ないのと同じで日本とブラジル式を融合すればよい教育システムができる。

日本経済新聞社の平田喜裕常務執行役員は閉会の辞で、登壇者並びに参加者に対して厚くお礼を申し上げます。外交関係樹立120周年の節目で内容の濃い議論ができ日本から来た甲斐があった。今後も両国関係をさらに深めるために頻繁に開催したい。12月のジウマ大統領の訪日、来年のリオのオリンピックに日本から多くの要人が来伯、このチャンスをとらえて今後もセミナーを開催していきたいと述べた。

O Seminário Econômico Brasil-Japão foi um dos eventos comemorativos dos 120 anos do Tratado de Amizade, Comércio e Navegação entre as duas nações.

Thomaz Zanotto (diretor do Departamento de Comércio Exterior e Relações Internacionais-Derex da Fiesp), Kunio Umeda (embaixador do Japão no Brasil) e Paulo Skaf (presidente da Fiesp)

Paulo Skaf (presidente da Fiesp), Toshifumi Murata (presidente da Câmara) e José Augusto Correa (José Augusto Corrêa, diretor-titular-adjunto do Departamento de Relações Internacionais e Comércio Exterior-DEREX da FIESP)

 

 

Paulo Skaf (presidente da Fiesp) e Toshifumi Murata (presidente da Câmara)

Koichi Yajima (diretor-executivo do JBIC – Japan Bank for International Cooperation) e Afonso Arinos Mello de Franco Neto (secretário de Política Econômica do Ministério da Fazenda)

Wolfram Anders (presidente da Câmara de Comércio e Indústria Brasil-Alemanha e CFO da Robert Bosch) e Gilberto Peralta (CEO da GE Brasil)

Octavio de Barros (economista-chefe do Banco Bradesco e vice-presidente da Câmara de Comércio Brasil-França) e Ryo Suzuki (moderador do seminário e editor-sênior do Nikkei Inc.)

Koji Kondo (vice-presidente da Câmara e presidente da Toyota do Brasil Ltda.) e Seiji Shiraki (vice-presidente executivo da Mitsubishi Corporation do Japão e presidente para a América Latina da mesma empresa)

Ichiro Amano (vice-presidente da Câmara e chairman da Yakult Indústria e Comércio) e Paulo Penido (conselheiro da Usiminas)

Claudio Sassaki (co-fundador da Geekie) e Francisco Caiuby Vidigal Filho (presidente da Yasuda Marítima Seguros)

 

Minolu Camicado (fundador da Camicado) e Claudio Sassaki (co-fundador da Geekie)

Texto e fotos: Rubens Ito / CCIJB

第8回外交関係樹立120周年記念実行委員会

120周年記念実行委員会(梅田委員長)は9月2日(水)、日系主要団体長や 在外公館長をサンパウロ総領事館の多目的ホールに招集、第8回会合を開いた。会議所からは村田修好120 周年委員長(会頭)および平田事務局長が参加した。

議題として特別事業の経費と募金の状況、その実施・準備状況、120周年記念事業に関する動向および今後の日程の4点が挙げられた。

昨今のインフレによる影響で花火祭りは会場借料・設営費が当初見積よりも約5万8千レアイス増の163万9千レアイスになる。逆に当初見積に比べ日伯協同プロジェクト巡回展覧会費は4万1千レアイス減の17万7千レアイスに、日本館の改修費は3万レアイス減の19万4千レアイスになる見通しで合計2,009,850レアイス。前回見積もりよりも1万2千レアイス程度のコスト削減となる。(前回見積2,022,000レアイス)9月4日振込予定を含む寄付額はホアネ法口座R$1,130,750、非ホワネ法口座R$982,876、合計R$2,113,626。

9月12日(土)サンパウロ市インテルラゴスサーキットで開催される120周年記念イベントの目玉は何といっても服飾デザイナーのコシノ ジュンコ氏演出の午後8時10分から開始される4500発の花火打ち上げだ。花火祭りは午前11時に開演、オレスカバンド、アニメフレンズ2013、KAO=S、午後7時にはブラジルに限らず世界でも有名なファミリア・リマも登場する。飲食屋台も設置20店舗の食品販売も行う。ホンダが協力しアイルトンセナが愛用したF1カーも展示、人気を博するのは間違いない。盛りだくさんのプログラムが詰まっている。

普通の一般観客の入場にあたっては保存食(食糧品1Kg)寄付を呼び掛けている。寄付者には特別招待状が発行される。寄付の大半は厳しい経済情勢下、当会議所の基本方針に沿い且つ企業の社会的責任(CSR)に熱心な会員の協力の賜物である。この場を借りて心から感謝を申し上げたい。

 

第18回日本ブラジル経済合同委員会開催

経団連と全国工業連合(CNI)共催による第18回日本ブラジル経済合同委員会は、2015年8月31日並びに9月1日に2日間に亘って南大河州ポルト・アレグレ市のリオグランデ・ド・スール州工業連盟(FIERGS)会館に約400人が参加して開催、初めにFIERGSのエイター・ムレール会長は、ブラジルには世界最大の150万人の日系コロニアがあり、日系ブラジル人は勤勉で非常に好意をもって迎えられており、一層の両国関係の強化を推進したいと述べた。

全国工業連合(CNI)のパウロ・ティグレ副会長は、第17回会議で日伯EPA(日伯経済連携協定)のMOU(覚書)に調印、CNIの日伯民間パートナー強化調査によると日本企業の投資を84%が支持しており、二重課税並びにビザ緩和、人材交流などに関する投資環境障害の軽減、天然資源、農業、インフラやイノベーション部門強化で活発的な議論をして、今年末のジウマ大統領の訪日での成果を期待したいと述べた。

 飯島彰己 経団連日本ブラジル経済委員長は、昨年の安倍総理の訪伯、ジウマ大統領は再選で悪化している財政再建に取り組んでいるが、来年のリオ市のオリンピック開催をきっかけに経済成長に期待、また5月の日伯賢人会議への出席、今回の合同委員会での両国EPA立ち上げの働きかけ、日本の協力によるブラジルコストの削減、両国官民によるリスク分担などジウマ大統領訪日を前に具体的な案件にしたいと述べた。

 ムリーリョ・フェレイラ CNIブラジル日本経済委員長は、日本とブラジルは距離的には最も遠いにも関わらず、世界で最も親密的な関係にあり、年末にかけて秋篠宮の訪伯、ジウマ大統領の訪日が続いており、中国の李克強首相とジウマ・ロウセフ大統領は、いろいろなセクターのインフラ整備部門の35項目にわたる2国間協定を締結や500億ドルに達する投資の発表をしたが、これだけ関係の良好な日本がビジネスチャンスを逃さずに、インフラ整備部門などの投資を継続しなければならないと強調した。

梅田邦夫 駐ブラジル日本国大使は、安倍総理の120周年記念メッセージとして、昨年8月の訪伯時にジウマ大統領と会談、戦略的グローバルパートナーとして合意、中南米外交における「三つの指導理念」としてプログレジール・ジュントス(progredir juntos・発展を共に)、リデラール・ジュントス(liderar juntos・主導力を共に)、インスピラール・ジュントス(inspirar juntos・啓発を共に)で中南米との協力に限りない深化をもたらすことなどについて代読した。

アンドレ・コヘア・ド・ラーゴ 駐日大使は、大使館の基本的な役割は政治並びに経済、文化、科学、通商、教育、技術協力等々の分野でブラジルと日本の関係を更に推進し発展させることであり、教育分野および科学・技術分野で両国の教育機関が覚書に調印、日本に於ける「国境無き科学」計画で約50人の学生が訪日、日本は世界2位の経済大国、ブラジルは世界2位の非経済大国であるが、天然資源やハイテク部門で両国は補完関係にあるためにWin-Winの関係を築けると述べた。

今年8月の商工会議所の懇親昼食会に出席したジョゼ・イヴォ・サルトリ南大河州知事は、南大河州での第18回日本ブラジル経済合同委員会開催についてお礼を述べ、南大河州の素晴らしい投資環境に対する日本企業の投資促進を促した。またブラジル三菱東京UFJ銀行と南大河州経済開発・科学技術(SDECT)局と投資促進協定で南大河州政府からジョゼ・イヴォ・サルトリ州知事、ファービオ・ブランコ局長、ブラジル三菱東京UFJ銀行から中南米総支配人の小池淳介頭取、村田俊典本社参与がサインした。

特別セッションテーマ「日伯経済見通し」のモデレーターとしてカルロス・マリアニ・ビッテンクール 日伯賢人会議座長が担当、ディスカッション参加者として、三菱東京UFJ銀行執行役員、中南米総支配人の小池淳介 ブラジル三菱東京UFJ銀行頭取は、「日本の工業がブラジル工業開発に寄与」をテーマに、日本は初め繊維などの軽工業から現在の産業機械を中心とした付加価値の高い輸出構造に進展、ブラジルの輸出構成は第一次産業が大半、メキシコは工業活性化政策を進めて対外開放路線でNAFTAや自動車貿易促進政策の採用で自動車・家電の輸出拡大、ブラジルは2億人に達する国内消費市場で競争にさらされていないために競争力はメキシコやロシアよりも低い。ブラジルは韓国の財閥方式やメキシコの低賃金による国内工業化以外の工業化を進める必要があり、日本の中小企業の強みであるハイテクの導入や商工会議所がサンパウロ州政府に提示した立地条件の良い輸出加工特区(EPZ)の導入などがブラジルの製造業や輸出促進に極めて効果を発揮すると説明した。

ANAホールディングス社の洞 駿 常勤顧問は、「日伯間の人材交流プロモーション」と題して、 ANAホールディングス社は1952年に設立、従業員は3万5,000人、1日当たりの平均国内便は804便、国際便は1週間当たり平均1,140便を運航、年間の利用客は5,000万人でアジア3位、世界では15位、オリンピックを開催した都市では観光客が増加、2001年の海外からブラジルへの観光客は480万人,2013年は581万人、2011年の日本への観光客は820万人、2015年1月から7月は1100万人、通年では1,800人が予想されており、増加傾向の要因として円安の為替、ビザの緩和、2020年のオリンピック開催予定などが効果を上げており、6月15日からブラジル人を対象に数次ビザ発給、過去数年間に両国の訪問者数は安定して増加してきており、日伯両国のビザ緩和で更に増加が予想されており、同社は昨年の安倍総理の訪伯やオリンピック開催で直行便を検討していると説明した。

三井住友銀行の星 文雄顧問は、2013年に発表された アベノミクスは日本人の頭の構造を変えるためにデフレから2%のインフレに誘導するために大胆な経済政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の3本の矢を打ち出して円安の為替、右肩上がりのGDP、日経株価の上昇に結び付いており、今後のオポートュニティについて持続的成長、岩盤規制の改革、観光立国、女性の社会進出及び活用、財政の健全化などについて説明した。

ジョゼ・アウグスト・フェルナンデス CNI政策・戦略部長は、「我々はどこに」と題して、中国経済停滞による鉄鉱石や農産物の国際コモディティ価格の減少、ペトロブラス石油公社関連の汚職問題によるブラジル経済へのダメージ、財政プライマリー収支の見直し、公共投資の削減、政策誘導金利の引上げ、インフレ抑制、税制改革、石油・天然ガス開発部門の規制緩和や外資開放による投資促進など早急な経済危機脱出の政策推進を余儀なくされていると強調した。

昼食後の 第1セッションテーマ「 経済連携協定とグローバル・バリュー・チェーン (含 日伯経済連携協定に関する共同報告書)」のモデレーターとして、サンドラ・ポロニア・リオスCINDES取締役が務め、ディスカッション参加者としてディエゴ・ボモーノ CNI対外通商部上席主幹は、ブラジルの経済連携協定の推移としてウルグアイ・ラウンド、レアルプラン、EU・メルコスール間の自由貿易協定、中国経済牽引によるコモディティブーム、保護貿易主義、ブラジルの貿易推移、国家輸出プランとしてマーケットアクセス、ファイナンス、プロモーション、自由貿易促進などの説明、日伯EPA(日伯経済連携協定)のジョイントレポート、優先順位をつけてからブラジル政府との政策対話に対する政策対話委員会のAGIR提案書などについて説明、日本経済団体連合会国際協力本部の森田清隆 上席主幹は、「日伯経済パートナーシップ協定ロードマップ」について、2014年9月に東京で開催された第17回日本ブラジル経済合同委員会で日伯EPA(日伯経済連携協定)のMOU(覚書)に調印、そのレポート内容として、日伯EPAの必要性、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定は大筋合意で今後のブラジル政府の参加の重要性、過去15年間の日伯貿易の推移、21分野のTPP協定の交渉、日伯EPAの将来などについて説明、日本アマゾンアルミニウムの中富 道隆社長は、「グローバル・バリュー・チェーンと日伯FTA」について、企業が生産工程の最適化を図るために、複数国にまたがって財やサービスの供給・調達を行うグローバル・バリュー・チェーン(GVC)は北米・ヨーロッパ・東アジアで発展中であり、ビジネス環境の改善、人材交流活性化が必要であり、日本はアジアでGVCネットワークを高度に発展、GVCと世界貿易、東アジアのGVC発展、GVCと日伯リレーションシップなどについて説明した。

 第2セッションテーマ「 天然資源・再生可能エネルギー」のモデレーターとしてIHI社の釡 和明会長が務め、ディスカッション参加者としてブラジル鉱物院(IBRAM)のマルセロ・リベイロ・ツーネス取締役は、 「天然資源と再生可能エネルギー」について、世界の鉄鉱石並びにレアアースの生産地域並びに埋蔵量、ハイブリッド車の駆動モータに使われるネオジム耐熱性に効果のあるジスプロシウムの用途、ブラジル国内のレアアースの生産地域、2016年10月にリオ市で開催される第24回World Mining Congressなどについて説明、SAMARCO社のデニルソン・ロドリゲス・デ・アラウージョ ジェネラルマネージャーは、含有量の低い鉄鉱石を原材料にしたペレット生産メーカーで輸出の大半は中国向けを筆頭に太平洋地域で日本のペレット消費は年間860万トンで世界3位、ミナス州のペレットをパイプラインを通してエスピリット・サント州港湾から輸出、水の消費や二酸化炭素排出量の削減に努めていることなどを説明、新日鐵住金の谷水 一雄執行役員は、中国経済の鈍化で始まった過剰天然資源の供給サイクルの終焉、中国の鉄鉱石・石炭消費の変化、日本は1990年まで中国から石炭を輸入して鉄鋼製品を輸出していたが、2000年以降は中国が鉄鉱石確保でコンペティターとなり、また中国の鉄鋼製品の生産過剰で鉄鉱石の国際コモディティ価格下落、東南アジアで鉄鋼製品生産能力の拡大、1970年代には61高炉が2015年には27高炉のみが操業して競争力激化、カラジャス鉱山プロジェクトやモザンビークのナカラ回廊プロジェクトについて説明、国際協力銀行(JBIC)の矢島 浩一副総裁は、「天然資源開発ファイナンスとJBICのグリーンファシリティ」について、資源開発・取得ファイナンス、産業の国際競争力のための融資、地球環境の保全事業、国際金融秩序の防止、ブラジルの天然資源開発ファイナンスとしてペトロブラスの石油・天然ガス開発、ウルク油田、掘削リグ向け融資、古くはカラジャス鉱山や紙・パルプ生産のセニブラ社向け融資、再生可能エネルギー向けグリーンファシリティ融資、二酸化炭素排出削減プロジェクトや社会経済開発銀行向け融資などについて説明した。

第3セッションテーマ「 ビジネス協力と投資機会」のモデレーターとしてFIERGS対外関係・通商部のセイザール・ミュラー コーディネーターが務め、ディスカッション参加者としてSoftex社のジョゼ・アントニオ・アントニオーニ社長は、Softex社はブラジル国内に22支店を擁しており、事業内容として企業の国際化サポート、輸出プロモーション、ブラジルITマーケットの規模、年間伸び率、スマートフォンやコンピューター使用状況、ユーザー数の推移、投資先の割合、地域別マーケットシェア、中小企業向けソフト開発、ソフトウエアの貿易収支、日伯のサービス事業貿易収支、今後期待できる分野、成功事例や補完関係などについて説明、BNDES銀行国際部のセルジオ・フォルデス・ギマランエス責任者は、インフラ整備部門向け投資伸び率の推移、遅れているエネルギー部門向け投資、通信・ロジスティック部門の投資計画、2016年から開始予定のインフラプロジェクト入札と内訳などについて説明、ブラジルトヨタ社の近藤剛史社長は、「自動車工業のグローバル競争力強化に向けて」と題して、5月開催の賢人会議中のレコメンデーション、連邦政府と自動車業界のイニシアティブについて自動車工業政策、自由貿易並びに輸出に関するプロモーション政策、人材育成、労使協定コラボレーションについて、それぞれ連邦政府の説明とトヨタの提言とレコメンデーション、修好120周年、リオ、東京オリンピックにつながる人的交流の提言、7月発表のワークシェアリング、賃金カットのPPE、南部地域のインフラ改善コンセッションなどについて説明した。

またブラジル日本商工会議所政策対話委員長で伯国三菱商事の松永愛一郎社長は、政策対話委員会として取り組んでいる Action plan for Greater Investment Realizationの略である AGIR活動は、ブラジル進出日本企業の立場で、ブラジルコストの改善やブラジル産業の国際競争力強化に向けた提案・議論を行なう為の活動であり、日本企業によるブラジルへの更なる投資実現と日伯間の新たなビジネス機会の拡大を目指しており、この目的の実現に向けて商工会議所では昨年に政策対話委員会を設立、その傘下に「産業競争力強化・中小企業育成」、「インフラストラクチャー」、「課税」、「労働」、「通関」の5つのワーキンググループを設け、①在伯日系企業の積極的な投資活動を妨げたり、国際競争力の低下を招いている要因、②各業界のサプライチェーンを支える裾野産業がブラジルでなかなか育たない理由、③高い技術力とノウハウを持ち、ブラジル企業の競争力向上に貢献し得る日本の中小企業がブラジル進出を躊躇する原因等を調べ、両国経済が共に繁栄し得る為の具体的な改善提案書を取り纏めるべく半年間に亘り議論してきた。優先提言5項目として、「裾野産業の育成・中小企業の進出促進」を図るための提言として、「1)部品メーカーへの税制優遇等、中小企業支援施策の策定」、「2)裾野産業における人材育成の促進」、「3)利便性のある経済特区、輸出促進特区の設置と効果的な運用、金融制度改革を提言するもので、「4)海外投資家に対するインフラ投資環境の改善として、外貨導入によるインフラ整備の促進」、「5)電力の効率的利用によるエネルギーコスト削減によるインフラ整備」を提案などについて説明した。

第4セッションテーマ「 インフラ整備」のモデレーターとして経団連日本ブラジル経済委員会の大前 孝雄企画部会長が務め、ディスカッション参加者として海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)の波多野琢磨社長は、「輸送並びに都市計画開発向け海外インフラ投資協力」について、JOINのミッション並びに資本参加比率、事業内容、長期現地建てファイナンス、フォーカスエリア、海外インフラ輸出促進計画、安全性と信頼性、JICA JBICなどとともに海外インフラ事業構築、PPP案件増加による日本企業にとってビジネスチャンス拡大などについて説明、企画予算省のマウリシオ・ムニス・バレット・デ・カルヴァーリョPAC担当取締役は、鉄道・道路コンセッション向け第2次ロジススティック投資計画(PIL-2)について、空港並びに港湾、鉄道、道路の4分野にわたる1984億レアルのインフラ整備計画、そのうち道路向けコンセッション投資は66億レアル、鉄道向けは864億レアル、港湾向けは374億レアル、空港向け投資は85億レアルの予算が計上、PIL1との制度上の差異や個々のプロジェクトの年度別執行計画、官民のリスク分担、競争入札における技術評価の方法、ファイナンス手段さらにはPAC(経済成長加速プログラム)との関係などについて説明した。

また全国農業連合(CAN)インフラ・ロジスティック部門のルイス・アントニオ・ファイエット顧問は、「ブラジルのアグロビジネス開発チャンス梃入れ」について、ブラジルと日本の協力によるブラジルの農産物供給並びに輸出拡大、世界で唯一残されている膨大な大豆栽培向け耕作可能地、北半球と反対の収穫時期による優位性、早急な改善が必要な農産物輸送コスト削減向けインフラ整備プロジェクトの推進などについて説明、国際協力機構(JICA)の黒柳俊之理事は、「ブラジルにおけるインフラ整備開発向けJICAの協力」について、ODAローン、水力発電所から送電網の漏電調査による技術協力、急速な都市化がもたらす弊害を緩和し、天然・食料資源の安定的供給に資する分野への支援、マデイラ回廊並びにタパジョス回廊、アラグアイア・トカンチンス回廊の調査完了などについて説明した。

第5セッションテーマ「 イノベーション・技術」のモデレーターとしてPARITグループのリカルド・フェリゾーラCEOが務め、ディスカッション参加者として日本電気の池野昌宏理事は 、「ICT技術による安全」について、NECは40年以上にわたる指紋認証の技術研究への取り組みにより、指紋認証のグローバルリーダの地位を獲得、米国の50%以上の州でNEC指紋認証システムが導入、またブラジル国内の14空港で顔認証システムの導入、アルゼンチンでは都市管理システムの一環としてビデオシステム導入、その他サイバーセキュリティシステムによるインターポールとの戦略パートナー、地滑り予測システムなどについて説明、新日鐵住金厚板事業部厚板技術部の堀 裕二上席主幹は、鉄成分の構成、鉄生産の工程、生産プロセス、二酸化炭素削減、レアアース使用削減への取組、鉄鋼製品のラインアップ、プレソルト向け鋼管、プラットフォーム向け鋼材テクノロジーなど高度な産業にニーズに答える製品の開発について説明した。

またブラジルテルモ社の藤田誠社長は 、テルモ社は1921年に北里柴三郎博士をはじめとした医学者が発起人となり、優秀な体温計の国産化をめざして「赤線検温器株式会社」を設立、医療を通じて社会に貢献するという企業理念のもとに、世界初のホローファイバー型人工肺や日本初の各種使い切り医療機器など、人々の健康に役立つ様々な製品を世界160カ国以上で提供、コスタリカ工場では主に脳血管治療用コイル、ステントなどを生産してグローバルに供給、1999年にテルモ・メディカル・ド・ブラジル社を設立してブラジルに進出、ブラジルでは死亡原因のトップが心臓疾患でテルモでは、患者さんに優しい心臓病治療法推進として、安全性が高いtrans Radial Intervention(手首からカテーテルを挿入して心臓を治療する方法)で業界をリード、しかし医療業界のビジネス環境整備が早急に必要であり、日本とのEPA締結で日本の比類ない最先端技術を搭載した医療機器の輸入が大幅に減少してブラジル医療に大きく貢献できると説明、エンブラエル社のジョゼ・セラドール対外関係部長は、 エンブラエルは1969年に設立されたブラジルの航空機メーカーで、1994年に民営化されリージョナルジェット機分野において高い市場シェアと実績があり、従業員総数は1万9,000人、修士課程修了者は1,300人、日本のサプライヤーとして川崎重工、ブリジストン、THK過去10年間で160億ドルの貿易黒字を計上していることなどを説明、エンブラエルは、1969年に設立されたブラジルの航空機メーカーで、リージョナルジェット機分野において、高い市場シェアと実績を誇っていることなどを説明した。 

閉会セッションでは
経団連の飯島彰己日本ブラジル経済委員長第18回日本ブラジル経済合同委員会
飯島委員長閉会ご挨拶
1. 閉会にあたり、日本側を代表して一言ご挨拶申し上げ
ます。皆様のご協力のもと、一日半にわたり、日伯双方の経済界から総勢300名の参加者を得て、両国関係の新たな発展の可能性について、幅広く意見交換頂き、所期の目的を達成することができました。厚く御礼申し上げます。
2. 今回の合同委員会における主な議論を振返ってみたいと思います。
(1) まず、日伯両国の経済状況につきましては、ブラジル側より、足元は厳しい経済環境にあるものの、回復に向け
-2-
て引続き産業競争力の強化を図っていく、との発言がございました。これに対して、日本側より、ブラジルの更なる工業化進展の重要性や日本でのアベノミクスの現状の説明がなされました。
(2) 日伯EPAに関しては、経団連とCNIによる報告書が発表されました。この一年間の成果を大変喜ばしく思います。『報告書のための報告書』に終わることが無い様、12月のジルマ大統領来日に向けて両国政府に対する働きかけを開始することが両国間で確認されました。
(3) 天然資源・エネルギーセッションでは、天然資源確保を重要な国家課題とする日本にとって、今後もブラジルが有力な資源調達先であることが再確認されました。
加えて『天然資源開発とCO2削減の両立』及び『再生
-3-
可能エネルギー』に関する公的融資への取組み方針が紹介され、地球環境保全や持続可能な開発という視点を踏まえた日本側からの支援表明がなされました。
(4) ビジネス環境と投資誘致の議論では、ブラジル側より、今後有望な投資分野の紹介があり、また新たな分野での投資促進の重要性がブラジル側より指摘されました。
日本側からは、ブラジル産業の国際競争力強化に向けた課題が自動車産業での具体例で披露され、そうした課題克服に向けた政策提言活動AGIR(アジール)のこの1年の活動進捗の報告がありました。今回48項目に亘る提言書が取り纏められたこと、またその中から5つの優先提言項目がブラジル産業界とも確認されていること、大変喜ばしく思います。(日伯官民による未来志向の政策対話に向けて今後も積極的な活動推進を期
-4-
待します。)
(5) インフラについては、まず旅客輸送インフラの整備・増強を目的として、両国民間企業の間で新事業会社が設立されましたが、更に官民連携によるインフラ整備支援を推し進める為、日本政府により新機構が設立されました。
また穀物輸送インフラ分野では、昨年の両国首脳共同声明を踏まえ、ブラジル政府からは『ロジスティクス・インフラ投資計画』が発表され、日本政府からは『北部穀物輸送インフラ開発を通じた両国協働の可能性に関する調査結果』が発表されました。今後両国関係者が連携し、具体的協業プロジェクトの選定とその実現に繋げていくことが不可欠です。
(6) イノベーション・技術については、スマートシティ、鋼板製
-5-
造技術、医療、航空機分野等、日伯両国の技術力が最大限に発揮される分野が紹介されました。
3. 以上を踏まえ、本年末に予定されているジルマ=ルセフ
大統領の訪日の際に、日伯経済関係の強化に向けた具体的な提案を行いたいと考えております。日伯双方の皆様の一層のご協力をお願い申し上げます。
4. 次回の第19回経済合同委員会につきましては、ブラジル側とも相談し、来年のしかるべき時期に、東京にて開催することで合意致しました。
最後に、ミュレール会長をはじめ、リオグランデ・ド・スウ州工業連盟の皆様、フェレイラ委員長はじめCNIの皆様による格別のおもてなしに感謝申し上げます。
-6-
また、活発にご議論頂いた日伯双方の参加者の皆様に対しまして、心よりお礼を申し上げ、私からの閉会のご挨拶とさせて頂きます。ありがとうございました。
以 上

ムリーロ・フェレイラCNIブラジル日本経済委員長

閉会にあたり、ブラジル側を代表して一言ご挨拶申し上げます。 飯島委員長他、参加者の皆様には厚く御礼を申し上げます。

特に更なる日伯関係に進展をもたらした経団連とCNI関係者にお礼を申し上げます。また今後一層の両国の協力の進展に期待いたします。委員会では一層開かれた対話、両国の貿易や投資促進の進展に大いに期待しています。地球の裏から来られた皆様の無事の帰国を祈っております。言葉に表せないほど感謝いたしております。また会いましょう。