11月の日伯法律委員会に会場一杯も56人が参加して開催

11月の日伯法律委員会(筒井隆司委員長)が2011年11月10日午後4時から6時まで会場一杯の56人が参加して開催、司会はジョゼ・マルコス・オリベイラ副委員長が務めた。

初めにDannemann Siemsenのマリーナ・イネス・フズィタ・カラカニアン・パートナーが「海外技術サービスの契約と国立工業所有権院(INPI)登録の必要性」について、ブラジル企業への技術移転契約の締結に際する注意点、技術移転契約、または知的所有権ライセンスに係る契約はINPIへの登録の必要性、登録には厳しい条件を要求され、供与技術、権利範囲、技術移転の方法、新技術・改良技術の供与、サブライセンス、商標の使用、機密保持、技術移転料の決め方や支払い時期・方法、紛争解決、移転料受け払いに係る納税者などについて明確に取り決めの注意点などを説明した。

Souza, Cescon, Barrieu & Flesch Advogados弁護士事務所のジョイス・ホンダ弁護士が「新アンチトラスト法(Super CADE)」について、ブラジルのアンチトラスト法の改正、今年10月5日に最終改正、組織変更、M&Aに関する主なプロセスや手続きの変更点などについて説明した。

KPMG移転価格部門責任者のエヴァンドロ・チバ弁護士が「移転価格税制について-PRL再販売価格基準法(関連会社への販売/FOB x CIF+輸入税)」について、最後にHonda Estevão Advogados弁護士事務所のリタ・デ・カシア・コレアルド・テイシェイラ氏(共営者)並びに海外貿易部門のレイナルド・トミアッチ・シニアコンサルタントが「税還元(ドローバック)制度-対輸出インセンティブ、法律改正と管理の重要性」について、新旧のドローバック制の違い、商品流通サービス税(ICMS)免税、輸出企業に対する恩典措置の見直しなどについて説明した。

左からEstevão Advogados弁護士事務所のリタ・デ・カシア・コレアルド・テイシェイラ氏(共営者)/海外貿易部門のレイナルド・トミアッチ・シニアコンサルタント/Dannemann Siemsenのマリーナ・イネス・フズィタ・カラカニアン・パートナー/ジョゼ・マルコス・オリベイラ副委員長/Souza, Cescon, Barrieu & Flesch Advogados弁護士事務所のジョイス・ホンダ弁護士/KPMG移転価格部門責任者のエヴァンドロ・チバ弁護士(fotos Rubens Ito/CCIBJ)

会場一杯の56人が参加した11月の日伯法律委員会

 

法務省へ外国人登録(RNE)改善要請レターを提出

2011年11月9日、近藤正樹会頭と平田藤義事務局長がブラジリア法務省にてリアネ・フレイタス外国人局次長と面談、外国人登録(RNE)改善要請レター(イザウラ・ソアレス同局長宛、C.C.外務省)を提出。その後、外務省を訪問、ラルフ・ヘンダ―ソン入国管理課アドバイザー、ロドリゴ・ド・アマラル入国管理・法務部長と面談を行った。在ブラジル日本国大使館からは前田了書記官が出席した。

 

投資先としてのウルグアイ(2011/10/27、28)

「シンガポールに出来て何故ウルグアイに出来ないか」人口僅か340万人、かつては南米のスイスと持て囃されたウルグアイが今また脚光を浴びている。メルコスールの加盟国の中心に位置、その地の利を活かし国内13地域にフリーゾーンを設定、中国、韓国の自動車ノックダウン生産が始まっている。先般ブラジル政府が国内の自動車産業保護を目的とした輸入品に対する物品工業税(IPI)+30%についてメキシコやアルゼンチン製同様、メルコスール加盟同胞国を理由に適用外になったばかりだ。

ウルグアイ政府はかつてアルゼンチンと紛争を起こした紙パルプの工場一帯をフリーゾーンに指定、工業化政策にも力を入れ注目の的になっている。メルコスールの盟主国ブラジルとアルゼンチンの通商紛争に翻弄されながら両国の短所を長所に置き換える逞しく強かな戦略構築が垣間見られる。ブラジルの多国籍企業が投資の足枷の一つとして移転価格税制を挙げ政府に改善要請しているが、ウルグアイでは既にOECDのガイドライインに沿った解り易く且つ透明性の高い国際標準を採用しているのはその典型例と言える。日本勢も数社が工場展開する一方、既に日本を含む代表的な多国籍企業がゾナ・アメリカ・フリーゾーンに物流、サービス拠点を構え活動している。

識字率は98%と教育レベルが高く、汚職度(透明度)の低い世界順位はチリの21位に次ぎ24位、南米諸国の中ではチリに次いで最も低い。去る7月、佐久間駐ウルグアイ大使は当会議所主催の昼食会に参加、「ウルグアイ概況とビジネスセミナーのお知らせ」と題し講演を行った。

この反響は予想以上に高く今回ウルグアイ日本大使館公邸で日本との外交樹立90周年を記念に開催したウルグアイセミナーには、当会議所から商社をはじめ企業の関係者30数名が参加、特命担当委員長の伊吹氏(丸紅ブラジル社長)はじめ日伯経済交流促進副委員長の深瀬氏(JETRO次長)および平田事務局長も加わった。

セミナーの概要や現地視察については「ウルグアイセミナーの様子」と題した日伯経済交流促進副委員長の深瀬JETRO次長レポート(※)を御覧下さい。
(※)
「ウルグアイセミナーの様子」

なお詳細に付いては在ウルグアイ日本大使館から当所サイトにリンク承諾頂いた下記アドレスをクリックされ御覧下さい。
https://skydrive.live.com/?cid=2B47A77369C7BDAA&id=2B47A77369C7BDAA%21111


 

平田藤義事務局長がブラジル水産省主催のセミナーに参加

平田藤義事務局長は2011年11月4日午後7時30分からリべルダーデ文化福祉協会(ACAL)で開催された水産省(漁業・養殖)のセミナーに参加、テーマ「ブラジルの漁業 日伯貿易拡大のチャンス」に水産省のマリア・アパレシーダ・ペレス副大臣が講演、ブラジルの漁業資源と日本のイノベーションテクノロジーの融合による両国関係の漁業の発展などを視野に協力関係強化を図ること目的に開催された。

日伯経済交流促進委員会メンバーが今後の委員会活動で意見交換

日伯経済交流促進委員会メンバーが2011年11月3日に商工会議所を訪問、今後の同委員会の活動について平田事務局長と意見交換を行った。訪問者は杉本副委員長(ブラジル三井物産㈱)、深瀬副委員長(ジェトロサンパウロ)、大杉氏(ブラジル三井物産㈱)。

10月の労働問題研究会に37人が参加して開催

10月の企業経営委員会(上野秀雄委員長)の労働問題研究会が2011年10月27日午後4時から6時まで37人が参加して開催、マルコス破入副委員長が司会を担当した。

FERREIRA RODRIGUES ADVOGADOS のウイリアム・ロドリゲス・パートナーが「固形廃棄物に対する国家政策」について、同法案は固形廃棄物を生成する製品の製造・販売会社にその処理について責任を課すものだが、法規や規制などに不明な点が多いが、ブラジル食品業界(Abia)、リサイクル業者の組織化や育成支援を目的として設立されたNPO法人のCempre  パラナ州産業廃棄リサイクル推進機関のInstituto Lixo&Cidadaniaとの協賛、支援、啓蒙活動、プロジェクトの展開などについて説明した。

続いてVEIRANO ADVOGADOSのレオパルド・パゴット弁護士が「労働契約の停止及び中断の原因」について、ジウマ・ロウセフ大統領は労働者が退職時に受ける労働契約解約予告(Aviso Previo)を勤続年数に応じて算定するように変更、最大で給与の90日分までとする法案を裁可、従来は一律30日分であった。例えば、10年間勤務の従業員は1年分として3日X10年と従来の30日分プラス30日の2カ月分の退職時の給与を受取る権利を擁し、最高は90日分で20年以上の勤務期間の従業員が権利を擁することに変更、労働組合では企業にとって支出増加につながるために、雇用の流動性が減少すると予想、しかし経営者側組合では従業員に対する負担につながるために、非正規雇用の促進につながる可能性を指摘、大統領府では官報に掲載された日から新法が有効となり、すでに辞職願を提出済みの労働者や会社都合による退職をしている労働者には裁判所に提訴しても、新法は遡って適用されることはないと説明した。

左からマルコス破入副委員長/講演者のVEIRANO ADVOGADOSのレオパルド・パゴット弁護士/FERREIRA RODRIGUES ADVOGADOS のウイリアム・ロドリゲス・パートナー/上野秀雄委員長/ワシントン・平瀬副委員長(Fotos: Rubens Ito/CCIJB)

37人が参加した労働問題研究会

新潟日報社とサンパウロ新聞社の協力関係提携オープン式に伊藤友久副会頭が出席

新潟日報社(代表取締役社長 高橋道映)とサンパウロ新聞社(代表取締役社長 鈴木雅夫)の協力関係提携オープン式が2011年10月24日ブルーツリー・ジャルジンスホテルで開催、商工会議所からは伊藤友久副会頭が出席、新潟県とブラジルの友好発展のために新たな協力関係構築で合意、新潟日報社の国際交流拠点をサンパウロ新聞社内に設置、それぞれの地域の代表するメディアとして両地域の相互理解増進と交流促進を進める。

新潟日報社サイト http://www.niigata-nippo.co.jp/

サンパウロ新聞社サイト http://www.saopauloshimbun.com/

平成23年度外務大臣表彰伝達式に伊藤友久副会頭が出席

平成23年度外務大臣表彰伝達式が2011年10月24日午後2時から在サンパウロ総領事館(大部一秋総領事)3階多目的ホールで開催、受賞者は音楽を通して日本とブラジルとの文化交流促進に貢献したウエルカム・プロダクション社の坂尾英矩顧問、日本とブラジルとの相互理解促進に貢献したノロエステ連合日伯文化協会ノシライシ・カゾシ会長、商工会議所からは伊藤友久副会頭が出席した。

 

商用マルチビザや社会保障協定等、一歩一歩前進

去る17日、ブラジリアで第5回日ブラジル領事当局間協議が行われ、以下サイトに(http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/23/10/1019_02.html)プレスリリースされた。

 

<平田事務局長談話>
ブラジル日本商工会議所は2006年9月15日、進出企業を対象に日伯社会保障協定締結に関するアンケート調査を行った。その背景には、日伯双方の社会保障制度に加入し社会保険料を二重に納付という負担を強いられながらも、一般的に滞在期間の短い対象者(駐在員含む)は伯国内での年金受給資格が受けられない為に実質的には掛け捨てであったという理不尽な事情がある。それは直接的に労務コストの負担増になっていたばかりでなく、日伯経済・人的交流発展拡大への阻害要因でもあった。

当時の推定駐在員数776人の年間二重払いの規模は約21億円(当時のレート51円/レアル)に達し、世界でも第3番目にランク付けされていた。当所は先ずカウンターパートの日本経団連に指導・協力を仰ぎながら、同団体が主導し日本貿易会および在外企業協会と伴に両国の関係省庁に働きかけた経緯がある。

実に5年の歳月を要しながらも今年9月末に伯国上院で日伯社会保障協定締結法案が承認され、来年2012年3月1日付けで発効される見通しとなった。永い間ご尽力下さった関係各位にはこのサイト上を借りて心から厚くお礼を申し上げたい。

又、2008年7月2日、経済産業省大臣としては24年ぶりに来伯された甘利大臣が、ミゲル・ジョージ前開発商工大臣との間で産業界からのビジネス環境上の問題に関し、伯政府に対して問題提起。率直に議論するための対話の場として日伯貿易投資促進合同委員会(以下略して日伯貿投委※注1)が発足されたのを機会に、ビジネス環境改善の一環として、当会議所で日伯貿易投資促進に関するアンケートを同年9月に行った。

そのアンケートの調査の中で税制改革(特に移転価格税制)、通関制度、労働法改革、ビザ案件、インフラの改善を喫緊のビジネス環境改善の課題として挙げ同日伯貿投委に俎上し、今日に至っている。大きな構造改革案件よりも解決可能な身近な問題から優先的にこれまで取り組んで来た。

昨年11月の東京会議では移転価格税制改善についてブラジル側から明るい報告があった他、商用マルチビザ案件(3年有効期間)についてはむしろ日本側のMOU合意が必要である事も判明した。今回の外務省ホームページや各種マスコミ報道でも発表されたとおり喜びを分かち合いたい。今年6月には松本剛明外務大臣が来伯、当所会頭を初め役員諸氏と会談し、その中で永き渡り悲願としていたビザ案件に触れ、会議所から商用査証の期間延長を要請していた。

ブラジルの周辺7カ国(アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、チリ、ペルー、コロンビア、ヴェネズエラ)が日本との間で、又韓国/ブラジル間でも短期滞在のビザに関してはEU諸国同様フリーで、商用マルチビザについても中国は伯国との間で3年有効期間(米国10年間)となっている時代に日本は遅きに失した感は拭えない。

1895年の日伯修好条約締結から116年、1908年のブラジル日本移民から103年が経過、第一次企業進出ブームの1950年代、70年代初期の第二次進出ブームそして現在の第三次進出ブームの現在、未だに韓国や中国の後塵を拝する結果には何故今頃かと誰もが絶句するに違いない。

大河の如く悠々と黙って流れる一世紀を超える歴史の中で一体誰が声を大にして叫んできたのか、毎日の営みの中で歴史の一頁一頁を造る両国民、特に「世界最大の日系人社会」とか「最も遠くて近い国」だと標榜して来た人達は歴史の事実の前に大いに反省すべきである。心情論の以前に解決すべき課題があったのだ。

人材の交流無くして経済・文化の交流なしとする誰もが口にする極当たり前の事、その根本を成すビザ案件がようやく陽の目を見るようになりつつある。日本には大震災後に、またブラジルにも2014年のワールドカップ、16年のオリンピックに向けた観光産業の振興と言った共通課題がある。短期滞在ビザフリーが当たり前のグローバルな時代に商用マルチビザだけで満足する時間的余裕は最早無い。

※注1:開催方法は、両省庁の次官級(経済産業省は経済産業審議官、開発商工省は事務次官)をヘッドとするメンバーで構成、年一回程度、日伯間で交互に開催することに なっていたが、ブラジル側から積極的かつ前向きな提案により関係省庁を交え6ヶ月に1回の頻度に開催され、今年の第5回貿投委は大震災の影響で去る8月バイア州サルバドールの年1回開催となった。