第4回渉外広報委員会を開催

2015年6月15日、第4回渉外広報委員会を開催し、会議所パンフレットの改定にむけてデザインおよび印刷業者へのオリエンテーションを行った。会合の中で、パンフレット改定にあたっての改定ポイントや納期、予算などについて説明が行われ、質疑応答ののち、次回会合で各社が改定案をプレゼンする予定を説明し終わりとなった。

出席者は、近藤委員長(トヨタ自動車)、井上副委員長(ジェトロサンパウロ)、岐部副委員長(UBIK)、東副委員長(トヨタ自動車)、佐藤氏(トヨタ自動車)、チアゴ氏(ADK)、石川氏(ニッケイ新聞)、福井氏(ポンチプロンタ)、ルイーズ氏(PRINTER PRESS)、事務局から平田事務局長、日下野総務担当、近藤事務局職員。

 

梅田大使バイーア州公式訪問に会頭が同行

2015年6月15日、梅田邦夫 在ブラジル日本国特命全権大使のバイーア州公式訪問に、会議所から村田 俊典会頭が同行し、Rui Costa州知事をはじめとした州政府幹部との会合に出席、またバイーア州に関心のある日系会員企業も同行した。

バイーア州政府からは、州知事のほかBruno Dauster (文官長)、Paulo Guimaraes(経済開発局経済開発担当次長)、Jorge Portugal (文化局長)、Cristiane Gouveia (国際局コーディネーター)等が出席、日伯修好120周年記念行事のひとつでもある7月下旬の日系移民祭りや日系企業への支援、投資促進への引き続きのサポートなどに触れた梅田大使の挨拶に始まり、会議所村田会頭が政策対話委員会が提言する「AGIR案」などについて説明、また同行した日系企業から関心事項が説明された。

Costa州知事からはバイーア州が得意とする分野として①オイル&ガス②農業③エネルギー(風力&太陽光)④自動車産業⑤造船⑥鉱業⑦IT(Ilheus にセンターあり)などが挙げられ、今後特に注力してゆく分野として鉄道インフラ、港湾インフラ、空港インフラ、都市交通インフラなどと説明した。またPAULO経済開発局次長から対バイーア州投資などについても具体的に説明され、会議所昼食会で州のポテンシャルについて講演を行うことも提案された。

 

6月の懇親昼食会に満員御礼の180人が参加して開催

6月の懇親昼食会は、2015年6月12日正午から午後2時までインターコンチネンタルホテルに180人が参加して開催、司会は平田藤義事務局長が務めた。

初めに村田俊典会頭より、現在行なわれている活動を広く知ってもらうことを目的に簡単に会議所活動内容を説明する時間を設け、4点のポイントを説明。一つ目に機能強化委員会より改名された政策対話委員会の活動について述べた。42項目にまとめられたAGIR提案書は優先順位をつけてからブラジル政府との政策対話に挑むことになり、5月18日に開催された賢人会議の場では、会頭自らAGIR活動について説明し、日本商工会議所の三村会頭からも励ましの声をもらったと語った。またWGの活動に興味があれば、今からの参加も可能だと会員に参加を呼びかけた。次に、日伯修好120周年記念行事への寄付に関して、目標金額達成までもう少しと会員に協力をお願いした。また、筑波大学との協定覚書を締結し、日伯の人材育成の活用に寄与することに関し、常任理事会でも議論されていることを説明、最後に、遠距離会員でも会議所の活動に参加できるように企画されたビデオコンファレンスについての説明が行なわれた。NTTの協力で金融部会が主催、これまでに4回約20社が参加してライブでのマーケット情報を届けるトライアルサービスが実施され、初めはテクニカルの課題も見られたが会合を重ねるたびに改善が見られ、来月の常任理事会で今後のプログラムの方向性が決まると語った。会頭挨拶を終え、本日の昼食会 兼 歓迎会の主役でもある次のスピーカー、中前隆博新総領事を紹介した。

中前隆博在サンパウロ日本国総領事/会議所名誉顧問は、メキシコ、アルゼンチンに滞在経験があり、一昨年9月からブラジル大使館で公使として務めてきたと述べた。ブラジリアでは現場に触れる機会が少なかったが、サンパウロでは日系企業や日系コロニアとの交流を深めるように努めていくと話した。日伯関係は、去年のワールドカップや安倍首相訪伯などで勢いがあり、今年は日伯修好120周年や在サンパウロ総領事館100周年など節目の年で、今年後半には、ジルマ大統領の訪日や皇族の訪伯等要人の往来も計画されていると説明。また、サンパウロにおけるジャパンハウスの設立にも力を注いでおり、日本を知らないブラジル人に向けに日本をきちんと知ってもらい、その精神や文化を知ってもらい信頼関係を築いていく場であると語った。このアイデアをいかに中身のある内容にするのかはチャレンジであるが、企業の皆様の知恵もかりながら、ジャパンハウスを一緒になって成功させたいと述べた。最後に、修好120周年記念行事の実行委員長である梅田大使より預かったメッセージを読み上げ、花火大会、JICAの展覧会、日本館改修事業の実現に向けた200万レアルの寄付までもう少しで、皆様の協力をお願いするとした。

そして食事に入る前に、平田事務局長は、この修好条約がなければ移民も始まらず我々もここにはいなかったと話した。修好120周年記念行事を是非成功させる為にも、また修好120周年の大切さと伝える為にも、是非従業員の皆さんに声をかけていただき、もう少しの寄付に協力してもらいたいと呼びかけた。

続いて定例行事移り、初めの連絡事項でメディカル分科会藤田誠委員長は、2013年10月に設立されたメディカル分科会の現在の取り組みについての説明を行なった。医療機器や医薬品企業が中心になり24社32名のメンバーで成り立ち、総領事館、JETRO、JICAにもオブザーバー参加をしてもらっており、医療関連企業が困っている点を取り上げ、カマラの組織として官民が一体となって問題解決に向けた活動を行なうことを目的としていると説明した。特にANVISAの審査登録に時間が掛かり日本医療の新しい技術が導入できないという問題等は、昨年8月の安倍首相の医療セミナーの参加や、ANVISA長官との会合などの活動を重ね、審査期間の短縮や法改正の進捗が見られると述べた。ブラジルは医師の技術は高いが、医療産業はまだまだ発展途上であり、ブラジル国民の健康への貢献していく活動していきたいと話した。

続いて3分間スピーチで、インターコンチネンタルホテルのレナト・オリべーラ氏は、同ホテルにおいて修好120周年記念の行事として、横浜の有名シェフに訪伯してもらい、日本食フェスティバルを企画していると発表した。

2つ目の3分間スピーチでは、レイコ・マツバラ・モレイラサンパウロ大学教授は、国際語としての「日本語」国際シンポジウムについての説明を行なった。シンポジウムは、中南米で開催される日本研究・日本語教育研究関連の国際会議では最大規模で、日本、アメリカ、メキシコ、ロシア等海外から発表者を奨励し、参加者は総勢200名を見込んでいると述べた。また、日本語を学ぶ日系人と非日系人の生徒数の推移をグラフにして、日系人が減り非日系人が増えてきている状況を説明、日本語が日本列島のみならず外国で話される国際語として認識してもらうためのシンポジウムだと語った。

最後にブラジル・ニッポン移住者協会小山昭郎会長は、「日伯・友情の森」・2015プロジェクトの説明を行なった。2008年に「100周年の森」プロジェクトで10万本の植樹事業同様、サンパウロ州政府やサンパウロ市と提携し、州立チエテ・エコロジー公園内に植樹をするプロジェクトで、今年は2万本の植樹を行う準備が開始されたと説明した。

着任挨拶でAJINOMOTO DO BRASIL INDÚSTRIA E COMÉRCIO DE ALIMENTOS LTDA.の藤江太郎社長が、今回初めてのブラジル赴任で伝統のあるカマラの一員になり嬉しく思うと語り、日本では人事・労務部を20年経験し、また海外は中国に7年とフィリピンに4年の駐在経験があると話した。代表者交代挨拶ではKURASHIKI DO BRASIL TÊXTIL LTDA.の上野秀雄社長が、ブラジルには15年前に4年間、今回の6年間とトータル10年勤務し、会議所の活動には4年間の理事職、その内企業経営委員会を2年、また総務委員長を2年勤めたと述べた。ブラジルと日本では距離はあるが、友情は近い国であるとし、今後の日系企業や日系団体の発展を祈願した。後任の青山高明社長は、岡山県出身で、5年間のインドネシア駐在経験はあるが、ブラジル赴任は初めてであると説明し、会員活動や皆様との交流を楽しみにしていると語った。

帰国挨拶で在サンパウロ日本国佐野浩明首席領事は、ジャパンハウスは7月末までに企画書を仕上げ、他国に比べてサンパウロがトップで走り続けられるように努めると述べた。MIMAKI BRASIL COMÉRCIO E IMPORTAÇÃO LTDA.の鳴神正氏は、1990年からトータルで17年勤務してきたブラジルについて、92年のハイパーインフレ、94年のレアルプランの時代の思い出を語り、帰国後は定年を迎え和歌山に帰る予定であると話した。NHKの中島昇氏も帰国挨拶を行い、マスコミ関係では異例の2年間サンパウロの勤務したことになった。ワールドカップでは、ブラジル全土を回り、日系社会とも溶け込めたことが思い出になり、帰国後は、ブラジルの日系企業そして日系社会を日本国民に知ってもらうよう努めると語った。

続いて特別行事として法律用語集の出版発表の場が設けられ、坂間カロリーナ氏と二宮正人氏は、120周年を記念して作成された法律用語集の出版発表を行なった。これは国と社会のリーダーシップを目指すPWCと、二宮正人弁護事務所の翻訳チームによる協力により、約1年かけての作業で完成され、作業に携わった愛知県弁護士会の大嶽弁護士は、日本の弁護士の立場で、また日本もブラジルも法律は常に変わっていく中、どのように言葉を選ぶかも注意しながら用語集を仕上げていったと述べた。

続く講演を始める前に講師歓迎の辞で栗田秀一メディカル分科会副部会長は、日本ではがんが死亡原因で一番多く、ブラジルでは心筋梗塞であるとしたうえで、サンタクルース病院の心臓内科医/技術部長である山野正一ジュリオ医師を紹介し、「急性心筋梗塞について~予防と死亡率の低減~」の講演が開始された。一般的に知られる心臓発作又は急性心筋梗塞は、心臓の血流の低下または中断が原因と考えられ、酸素および栄養素の欠乏による心筋の死につながると説明した。日本での急性心筋梗塞の発生率は低い一方でブラジルでは死亡原因のトップが心臓疾患で毎年約10万人の死亡原因になっていると述べた。男性の場合は45歳以上で、女性の場合は55歳以上でリスクが増加し、家族のメンバーによる病歴にも関わるとした。

ライフスタイルや食生活の改善や定期検査(人間ドック)を受けることでリスクを軽減して症状の出る前の早期診断を行なうのがベストの予防で、最も重要な典型的な症状は痛み、又は胸骨不快感であって多くの場合には圧迫、重み、胸焼けを感じ、首、あご、上肢、背中にも感じる場合があり、だいたい20分以上の症状が(痛み)持続することがあると説明した。吐き気、嘔吐、発汗、顔面蒼白を伴うこともあり、糖尿病、高齢患者及び女性の場合は非定型の痛みや不快感(異なる特性と強度)の症状が出ることがあると語った。最も簡単な検査でその場でわかる心電図の変化による診断ができるとし、心電図の変化についての画像による詳しい解説が行なわれた。

心筋梗塞の約50から60%の死亡は殆どの場合、最初の1時間おき(主に心室細動が原因)に心肺停止状態になり、その為、できるだけ早く病院到着前の救急車或いは救急バイクでかけつけ治療し始めるのが重要(ブラジルでは SAMU)で、心室除細動の場合病院及び救急車にある自動電気除細動器又はポータブルAutomatic Electric Defibrillator (AED)での治療(電気ショック)の説明も行われた。医師を必要とせず、訓練を受けた熟練者による使用可能できる治療方法として、ポータブル(AED)の映像による簡単な使用方法などが行なわれ、心停止の生存率が停止および電気的除細動の間の遅延で毎分 7〜10% 減少するため、早急に対応することが重要であるとの説明が行われた。また、人が集まる場所、銀行、学校、会議所などに設置してあることが多いと話した。講演を終え最後に、村田俊典会頭から記念プレートが贈呈された。

挨拶を行う中前 隆博 在サンパウロ日本国総領事

講演を行うサンタクルース病院の心臓内科医/技術部長 山野正一ジュリオ医師

記念プレートを贈呈する村田会頭

ブルーツリーホテル 青木氏と佐野 浩明 在サンパウロ総領事館首席領事

ブルーツリーホテル 青木氏、中前総領事、法律用語集出版を発表したPWC坂間カロリーナ氏、平田事務局長( fotos:: Rubens Ito/ CCIJB)

大部一秋 元在サンパウロ総領事を偲ぶ会に出席

2015年6月12日、日系団体共催で行われた大部 一秋 元在サンパウロ日本国総領事を偲ぶ会に、会議所から村田 俊典会頭と平田 藤義事務局長が出席した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日系主要5団体代表者から偲ぶ会にあたってのメッセージが読まれ、村田会頭は以下弔辞を述べた。

『弔辞

大部元サンパウロ総領事を偲ぶ会におきまして、日本商工会議所を代表しまして弔辞を述べさせていただきます。ご逝去の折はウルグアイ大使としてご活躍されていましたが、我々には総領事のほうがなじみがありますので、今日は総領事と呼ばせて下さい。

大部総領事。総領事は天からお聞きだと思いますが、特に今日は日本からこられた奥様やご子息に大部さんがどれだけ素晴らしかったかをお聞き頂きたいと思います。

プロフェッショナルとしてこれまで誰も出来なかったことを成就するということは並大抵のことではありません。そこには、やり遂げたいという強い意志があったと確信します。

3年半在任中に管轄州域内にある一〇六の市へ合計一六四回に及ぶ訪問をされたのは歴史上初めてのことでした。コロニアへの歩み寄りに先頭を立ってご尽力されたのは、日本とブラジルの関係強化の大きな地盤は一〇〇年を越す歴史を持ち、一六〇万人とも言われる日系人であると信じておられたからです。今、私たち日本企業や日本人また日系人がブラジルで胸を張って仕事が出来るのはこの歴史の積み重ねのおかげです。大部総領事にはその事実を私たちに行動力を持って示していただきました。ありがとうございます。

次は官民の協力です。一言で官民の協力といってもあまりイメージが沸かないかもしれません。でも、私たち民間のものからすると大部さんのようなお人柄でいつもニコニコされていて物腰の柔らかな姿勢を見せて貰ったら協力の半分以上は進んだような気持ちになるものです。

その様な流れの中で、二〇一〇年からは商工会議所の初代の名誉顧問として積極的に我々の活動の支援をしていただきました。二〇一二年にはサンパウロ名誉市民賞も受賞されました。インフラ整備にかかる日伯間技術協定の実現や商用マルチビザの延長実現など数々の実績は、大部総領事の心が皆を動かしたのだと思います。その様な心の力を持った方だったと、奥様が持ってこられた遺影を前にしてしみじみと思い出します。

ユダヤの諺に「最高のインテリジェンスは謙遜である」と言うものがあります。大部総領事はそれをまさに日々実行され、プロフェッショナルとして大きな功績を残されました。私たちは、大部総領事のご遺志を確りと受け継ぎ、日伯の益々の関係強化、ブラジルにおける日本のⅮNAを持つすべての人々の幸せと繁栄のため頑張ってゆきたいと思います。

ブラジル日本商工会議所

会頭 村田俊典』

( foto: Jiro Produções)

第3回渉外広報委員会に9人が参加して開催

渉外広報委員会(近藤 剛史委員長)は、2015年6月3日午後4時30分時から6時まで9人が参加して開催、商工会議所のパンフレット改定についてさらに掘り下げた意見交換を行った。

前回開催された第2回渉外広報委員会のパンフレット改定の討議内容のページの構成、スポンサー、会議所のメリットの感じやすい内容、表紙のデザインの確認、今後の渉外広報委員会のスケジュールなどの再確認、パンフレットの主な改定のポイントとして入会のメリットの網羅、表紙テーマの基本、事例紹介の選定、ス ポンサー企業の選定や期間、 現状のパンフレットに対する問題意識の共有、次期パンフレットに反映したい内容の強調、パンフレット作成業者の制作スケジュール、今後の渉外広報委員会の開催スケジュールなどについて意見交換 を行った。

近藤委員長(トヨタ)並びに井上副委員長(ジェトロ)、岐部副委員長(UBIK)、東副委員長(トヨタ)、佐藤委員(トヨタ)、商工会議所事務局から平田事務局長、大角編集担当、日下野総務担当、近藤秘書が参加した。

 

パラ州ビジネスミッション

■全体を通して

国土面積は日本の22.5倍、州単位でも数倍あるところも珍しくない。ブラジルはそんな国である。日本企業が多く集積するサンパウロに住んでいると、「知ったつもり」になっていることも、実は「よく知らなかった」ことが往々にしてあることに新鮮な驚きを覚えることが多い。カマラとジェトロで共催企画した今回の「バラ州経済ミッション」も発想の出発点はそこにあった。

新興国ブラジルはその発展に伴って地方の経済的魅力も増している。実際に外国企業は着々と布石を打っている。まずはその実態を見てみようという積極的な気持ちにご賛同いただいた企業が多く集まり、募集定員一杯の参加者から構成される立派なミッションになった。3日間の活動で視察できたのはパラ州のほんの一部ではあるが、トメアス農協、アルノルテ社、アルブラス社、ヴィラデコンデ港、スーパーY.YAMADAなど経済活動の主役となる事業体の幹部と交流しその歴史、ビジネスモデル、規模感を実感できたこと、また、パラ州政府の企業誘致の熱意に触れたことはブラジルの地方を理解する上での大きな助けとなった。

本ミッションへの期待は大きく、各訪問地で一方ならぬ歓待を受けた。願わくば、これを機会に日本企業との間に新たなビジネスが生まれ、パラ州との継続的関係に発展してくれることを期待している。その可能性を今後しばらくは追い続けることが残された仕事と考えている。関係者、参加者の皆さんに今一度感謝の意を表します。(終) (ジェトロサンパウロ事務所 所長 石田 靖博)

相互啓発委員長の感想文

トメアスの地に足を踏み入れる機会を得た。ベレンからの道程は、緑と赤土の大地を切り裂くようにひたすら続く。雨季から乾季に差し掛かっているが、時折ぬかるみを避けながらバスは走る。 物売りの喧騒を耳にし、賑やかな佇まいになったかと思うと、そこは河口の街並み。 向こう岸まで牽引船が引っ張るフェリーが濁流の河を行ったり来たりしている。 1時間ほど待っただろうか、フェリーで河を渡ると、さらに延々と続く大地。八十数年前に初めてこの地を訪れた先代の方々の想いを偲ぶ。

トメアスの街は、広大な原始林の中にしっかりと根付いている。長年の努力と苦労から育まれた経験と知識が今に生かされている。胡椒一辺倒の農法から、アサイ、クプアスといったアマゾン原産の永年作物を陰木を複合的に栽培することによって、まさに新時代を迎えている。広大なジュース工場には巨大なコンテナが横付けされている。目の前にある凝縮された熱帯果実が世界各地の食卓に届けられているかと思うと幸せな気持ちになる。

トメアスの驟雨は一瞬のうちにやって来る。果実畑を見せていただいていると、遠くの空に暗雲が一気に広がった。「そろそろ、来ますかね。」ぽつり雨の中、畑道を駆け、近くの民家の軒先をお借りして雨宿り。激しいにわか雨が一気に大地を潤す。アマゾンの森林生態がここにある。そして、ここではアマゾンの自然の摂理に調和した農法を実践している。自然と闘ってきた先代の方々と、それを忠実に受け継ぐ今を支える方々の絶え間ない切磋琢磨の結晶である。

トメアスはアマゾンにおける日本人の故郷である。ここには昭和初期からの日本の文化と伝統が脈々と受け継がれている。お会いした方々は、謙虚にしてきちっと一本筋の通った逞しさを兼ね備えておられる。自然という如何ともし難い難敵と常に対峙しながら、決して逃げることなく正面から立ち向かう潔さが漂っている。 ブラジルにおける日本人の原点がここにある。先代からの艱難辛苦と絶え間ないご努力に改めて畏敬の念を表したい。(ブラジル日本商工会議所 相互啓発委員長 安田篤)

豊富な資源開発に挑むパラー州の訪問

5月27日、22時半、定刻通りベレン空港に着陸、やはりサンパウロに比べれば蒸し暑い!宿泊先の快適なホテルでシャワーを浴び午前0時に就寝、翌朝6時に目が覚め、珍しい特有な果物がカフェーダマニャンの食欲を誘ってくれた。

世界5位の埋蔵量
7時半ホテルを出発、約2時間後にバルカレナのアルノルテ、アルブラスの工場に到着、工場概要の説明を受けた。広大なアマゾンでアルミの原料であるボーキサイトの鉱床が発見されたのは今から約半世紀前の事だ。ブラジルはアフリカのギニア共和国、オーストラリア、ベトナム、ジャマイカ、に次ぐ世界第5位の埋蔵量を誇る。

日伯の絆 ~大規模資源開発(ナショナルプロジェクト)の歴史~
アマゾンアルミは日伯の経済協力の象徴的な資源プロジェクトである。私の単身渡伯は丁度、世界有数のボーキサイト鉱床の発見だと騒がれた時期に重なる。7年後の1974年、田中総理が來伯、エルネスト・ガイゼル大統領と国家経済開発の一環としてアマゾン地域開発のため豊富な水資源を利用、水力発電所及びアルミニウム精錬計画について討議、年産60数万トン規模に及ぶアルミニウム精錬計画の調査実施のための合弁会社設立につき合意したのが始まりだ。

それから2年後の1976年、ガイゼル大統領は関係閣僚や高官を帯同(当時、鉱山動力省の植木シゲアキ大臣も随行)、三木総理と会談、翌年度以降からアルミニウム工場建設に協力する共同声明書を発表。(その後のアマゾンアルミニウムの沿革などは当所のサイト参照)http://jp.camaradojapao.org.br/upload/files/2%20Nippon%20Amazon%20Aluminio.pdf

このように日本がブラジルに協力したナショナル・プロジェクトは1956年クビチェック政権時代のメタス計画に呼応、日本が50年代に官民挙げて取り組んだウジミナス製鉄所、ブラジルへの経済協力のモデルと言われた南米一のイシブラス造船所(90年代に撤退)、70年代に日本企業との合弁によるツバロン製鉄所(日本:川鉄=現JFE、ブラジル、イタリアの3国協力、2005年頃にJFE撤退)、日伯紙パルプのセニブラ、アルブラス、アルノルテ等々が設立され、同年代の後期に推進されたセラード開発などが代表的なナショナルプロジェクトとして知られている。(詳細:現代ブラジル事典2005年発行参照)

豊富な資源の罠に苦戦・苦悩する巨大産業の裏
長い間、電子産業を中心にミクロの世界に身を置いた者にとっては、特に70年代から次々に本格化した壮大なナショナルプロジェクトを脇から羨ましく眺めていただけに工場に辿り着くまで鼓動が鳴りやまなかった。

ジャングルを切り開いた工場を見学、赤褐色に染まったアルミナ精製プロセスは、一見石油化学コンビナートにも似ている。どのパイプがどこに繋がりパイプの中を何がどのように流れているのか説明を聞いても分り難い。構内をバスで見学したが余りの規模の大きさに圧倒された。 ようやくエレベーターを使い38メートルの屋上からアルミナの析出槽を眼下に、工場の全景を一望する事で感覚的に理解できた。

アルミナを電気分解、アルミの製造プロセスはその現場を観た人でないと実感できない珍現象にも遭遇した。その電解プロセスを見学した後に腕時計の分針は7分遅れていた。4V程度の低電圧下で何と18万アンペアの電流が流れている。大きなボルト・ナットでも鉄製の構造物にカチンと大きな音を立てて吸着される強い電磁場の中に身も時計も曝されていたからだ。

さらに驚かされたのは人口150万人都市ベレン市の電力消費量が700MWhに対し、このたった1つのアルミ工場だけで800MWhの電力が消費されている。電力コストが製造コストの何と40%を占めているそうだ。今までアルミ製造に詳しい専門家達から良く「アルミは電気の塊」と聞かされて来て頭では分かっていたつもりであったが、電解炉を前に痛切な悩みを聞き入り一応・納得はできた。

しかし、豊富な水資源を利用し水力発電が可能な地域で且つ膨大な埋蔵量を誇るボーキサイトを手元で産出しながら、何故アルミ製造に必要な電力をそっくり売電した方が儲かるコスト構造にはどうしても理解し難い。本末転倒、パラドックスそのものと言わざるを得ない。

アルミ事業から撤退或は売却に追い込まれた同業他社の実例を聞き、如何なる理由があれ、国家の安全保障の一つを担うエネルギー・インフラの整備は最優先課題として取り組まなければならないはずだ。

同じ事が400~600億トンの埋蔵量を誇る鉄鉱石についても言える。中国に輸出された鉄鉱石が鋼材や鉄鋼製品の形等で逆流、貿易収支を脅かし製鉄産業も競争力を失いつつある。「神様はブラジル人」と手放しに喜べない。資源の罠に陥った国家的な喫緊課題と言えそうだ。(ブラジル日本商工会議所 事務局長 平田藤義)

■三日目:州政府との交流と現地スーパー訪問
最終日は、メンバーの半数近くが夕方の便でサンパウロに戻ることになっている中で、午前中は州知事表敬組と州のサイエンスパーク視察組に分かれて行動を開始した。表敬組メンバーは梅田大使をはじめとする外務省、経産省そしてジェトロ所長で一行は知事公舎に集合して会合を持った。サイエンスパーク視察にはそれ以外の全員が参加した。

昼は、ジャテーネ知事ら幹部をお呼びした50人規模の昼食交流会がパラ料理店REMANSO DO BOSQUEで行われた。その席で州知事は政府の幹部を一人ずつ紹介し各テーブルでは日―パラの人的交流に花が咲いた。料理の内容は、地元で採れる魚や果物の素材を使ったトロピカルかつエキゾチックなもので、サンパウロではなかなか味わえない味覚に参加者一同が舌鼓を打った。

午後の経済セミナーは州政府のご好意で急遽会場を政府公舎に変更し、格式ある会場で行われることとなった。ミッションメンバーが少し早めに会場に到着してみると、会場入り口ホールでは、華やかな民族衣装を纏った踊り子たちが音楽に合わせて舞踊を披露し、我々の到着を歓迎してくれた。冒頭、日本とブラジルの国歌が吹奏され厳かな雰囲気の中で経済セミナーは始まり、代表挨拶の後、ジャテーネ州知事が熱のこもったプレゼンテーションを行った。内容的には3月にサンパウロで行ったものとほぼ同じと言う印象だったが、知事自らの企業誘致にかける熱意はメンバーにも伝わってきた。今回は何よりもメンバーが知事と知り合いになれたことが一番の収穫である。

夕方、セミナーが終わると当日帰宅組を送り届けるためにバスはベレン国際空港に向かった。帰宅組を降ろした後は、残ったメンバーで市内のスーパーY.YAMADAを買い物を兼ねて視察。メンバーの店舗訪問を知ったオーナーが従業員を待機させていて訪問一同は恐縮した。店舗は思っていたより大規模でサンパウロで売っているものは大抵棚に並んでたので、改めてブラジルの国内物流の良さに感心した。日本人に馴染みが深くてここに無いものと言えば乳酸菌飲料のヤクルトくらい。メンバーの中には、初日のトメアス農協訪問時に試飲したアサイジュースとスーパーの試飲コーナーのそれとを試飲比較するメンバーもいた。アサイ由来と言えば、お土産に貰ったアサイビールはここに有って、サンパウロには無い物の一つか。その他もろもろ、現地の人々の生活を感じることができたスーパー訪問は収穫が大きかった。(終) (ジェトロサンパウロ事務所 所長 石田 靖博)

各種プレゼン資料

1- GOV Apresentação SP – Japoneses -2015 v_Final (3)

2- ACP OK apresentação japão 1.1 ingles

3- FIEPA – Pará Investimentos

4- Instituto SENAI de Inovacao em Tecnologias Minerais

5- FRUTA FRUTA_2015.05.29_Para mission seminar

6- ADM Seminário Japão-Pará, Terra de Oportunidades

7- Pará e JICA 50 anos de confiança

写真提供 : ジェトロサンパウロ事務所

 

 

5月の労働問題研究会に65人が参加して開催

5月の企業経営委員会(破入マルコス委員長)の労働問題研究会は、2015年5月28日午後4時から6時まで68人が参加して開催、初めにヴァネッサ・サイエド弁護士はブラジルにおける外国人労働者市場について、ブラジル入国日より90日間有効の観光ビザは、観光以外にも各種イベントに無報酬で参加する芸術家・スポーツ選手、学術会議、各種講演会、シンポジウム等の参加者・講演者が取得可能であり、ブラジル入国日より90日間有効の商用ビザは商談・視察等の短期出張者、ジャーナリスト・映画撮影技術者、国際乗員免許がなく船舶・航空の乗組員として入国する者などに適用される。

また一時滞在ビザ、一時労働・技術支援査証-テンポラリービザ(VIETEM-V5)は一時労働・技術支援を目的とし国内での就労が認められ、就労期間の役務金を海外送金可能であり、有効期間は180日で延長可能で、1年(特別な理由でのみ延長可能)、この間滞在日数180日を超えない範囲で何回でも入国でき、また駐在ビザと呼ばれて駐在員を目的としてブラジルの労働手帳に登録され社員として国内の法律に準じた就労が認められる。

赴任ビザ又は、パーマネントビザとも呼ばれている在伯企業と雇用契約を結び経営者または幹部職員として赴任して、長期の滞在が必要な場合に発給される外国人身分証明書を取得して現地企業の役員として就労できるビザであり、当初から期限なしの外国人身分証明書が発給される。一時滞在ビザで滞在中に現地会社の役員になることによって、永住ビザへの変更もでき、またブラジル人との結婚、ブラジルで生まれた子供の扶養者となる場合も永住ビザが発給されることなどを説明した。

Miura Corretora de Seguros Ltda.のマルキ・サー保険スペシャリスト並びにフラヴィオ・サー保険スペシャリストは、経営における取締役および経営者の民事責任とそれに纏わる対処法について、火災をはじめとする様々な偶然な事故による事業財産の損害を補償する保険や休業による利益の損失や家賃の損失を補償する保険などの企業財産保険、PL事故や仕事の結果が原因で発生した対人・対物事故をカバーする賠償責任保険、自動車を業務で使用している企業にとっての自動車保険、荷主様の大切な荷物をトラックで輸送中に壊してしまった、自社の商品を倉庫に搬入中に傷をつけてしまったなどの輸送中・保管中における貨物の様々なリスクによる損害を補償する貨物・運送保険、従業員や役員の業務中や通勤途中の怪我を補償する任意労災保険、またパワーハラスメント・セックスハラスメント・雇用に関連する賠償責任など従業員とのトラブルに対応する従業員のリスクに備える保険などがあり、保険会社にとって大きなリスクとなるのは保険加入を希望する企業のファイナンス状況の見極め、特に業績の悪い分野の分析が重要であり、また企業に対する顧客からのクレームの分析も非常にリスクを避ける要因になっていると説明した。

Pdfヴァネッサ・サイエド弁護士 ブラジルにおける外国人労働者市場について

PdfMiura Corretora de Seguros Ltda.のマルキ・サー保険スペシャリスト並びにフラヴィオ・サー保険スペシャリスト 経営における取締役および経営者の民事責任とそれに纏わる対処法について

 

 

 

異業種交流委員会勉強会開催

 異業種交流委員会では盛和塾ブラジル(代表世話人関秀貴氏)会員の皆様11名に参加頂き盛和塾の設立の経緯、歴史と盛和塾ブラジルの活動状況等についての勉強会を実施しました。盛和塾は元々京都の若手経営者が京セラ(株)の稲盛社長(当時)から人としての生き方「人生哲学」経営者としての考え方「経営哲学」を学ぼうとして1983年に集まった自主勉強会に端を発しています。

 ブラジルには京都に盛和塾が発足してから10年後の1993年に海外初の同塾として発足しました。現在は世界79塾、会員数9,270名と大きな会となっています。同日は同塾ブラジル代表世話人である関秀貴氏の講演に引き続き、稲盛塾長(京セラ名誉会長)の講話DVDの披露もあり有意義な勉強会となりました。

 今回も43名と多くの参加を頂きました。 

盛和塾ブラジル代表世話人 関秀貴氏

5月の日伯法律委員会に65人が参加して開催

日伯法律委員会(松下理一委員長)は、2015年5月21日午後4時から6時まで65人が参加して開催、初めにTrench, Rossi e Watanabe Advogadosのマリーナ・マルチンス・ペルフェッチ弁護士は、Siscoserv(国際サービス業務の登録システム)-輸入業における外部委託国際輸送費の扱いについて、ブラジルの法人またはブラジル在住の個人が海外から受ける、または海外に提供しているサービス並びに無形資産、取引の輸出入統合システムで税務義務監査を目的に推進、物品の輸出入管理システム、Bacen(為替送金管理システム)と組み合わせることにより、海外からの入金並びに送金が管理可能であり、駐在員の海外出張の経費である航空運賃、移動 費、輸入部品のメンテナンス代金、海外で契約、実施したサービス代金、海外本社への経費送金、輸出入に関する輸送費、保険費、経費などの送金、ロイヤリ ティ、リース代などは、月別、国別、ブラジルサービス業種ナンバー別(NBS)に登録する必要があり、これらの新しい登録義務で、未登録、登録エラー、期 限切れなどが発生すれば、該当するサービスの金額の最大5%まで罰金として徴収、RAS/RVS登録、Siscoservの入力情報、罰金、導入プロセス などについて説明した。

KPMG のレナータ・メロ シニアマネージャーはプレミアム(割増金)に関する新たな財務制度について、法令1.598/77 と法令12.973/14の割増金の主な相違点及び計算方法、コスト、概要などについて説明、第15地方労働裁判所のマリア・クリスティーナ・マテオリ判事並びにAoki e Falbo Advogados Associadosのエンリー・ファルボ弁護士は. 業務委託契約と企業への影響について、非正規雇用契約法案の4,330号/2015は2015年4月に国会で承認されたが、非正規雇用契約法案で派遣先として公共部門は禁止となっている。

非正規雇用契約は世界的な傾向となってきており、国際労働機関(ILO)は非正規雇用者の権利の保障のための条約を採択しており、これはパートタイム労働者の労働条件が比較可能なフルタイム労働者と少なくとも同等になるよう保護すると同時に団結権、団体交渉権、労働者が代表とともに行動する権利、労働安全の待遇、雇用及び職業における差別、社会保障制度、母性保護、雇用の終了、年次有給休暇、有給な休日、疾病休暇に関してフルタイム労働者と同じ条件を定めていることなどを説明した。

PwCのシルビオ・カルバーリョ弁護士は法令8426号(2015/04/01)、PIS/COFINS(社会統合基金/社会保険融資納付金)の一部税率再設定について、0.637号/2002による社会統合基金 ならびに10.833号/2003による社会保険融資納付金の変更点、2015年4月1日から開始された8.426/2015では金融取引による利益に対してPIS (0,65%)並びに COFINS (4%)を徴収することなどを説明した。

PdfTrench, Rossi e Watanabe Advogadosのマリーナ・マルチンス・ペルフェッチ弁護士 「Siscoserv(国際サービス業務の登録システム)-輸入業における外部委託国際輸送費の扱い」

PdfKPMG のレナータ・メロ シニアマネージャー 「プレミアム(割増金)に関する新たな財務制度」

Pdf第15地方労働裁判所のマリア・クリスティーナ・マテオリ判事並びにAoki e Falbo Advogados Associadosのエンリー・ファルボ弁護士 「業務委託契約と企業への影響」

PdfPwCのシルビオ・カルバーリョ弁護士 「法令8426号(2015/04/01)、PIS/COFINS(社会統合基金/社会保険融資納付金)の一部税率再設定」